研究主題 「主体的に考え、学び合う子をめざして」 ~言語活動の充実を通

6年1組
理科学習指導案
平成23年12月
7 日 (水 )2 限
指導者
研究主題
德成
保之
「主体的に考え、学び合う子をめざして」
~言語活動の充実を通した教科指導のあり方~
1.単元名
「大地のつくりと変化」
2.目
・大地のようすやでき方に興味・関心を持ち、自ら土地のつくりと変化につ
い て 調 べ る こ と が で き る 。 (関 )
・得た情報から地層など土地のでき方を推論し、考えを図などに表現したり
す る こ と が で き る 。( 思 ・ 表 )
・土地のでき方について、推論と比べながら資料やモデル実験を見ることが
で き る 。( 技 )
・地層のつくりと土地の変化、及び地震・火山による土地の変化について理
解 し て い る 。( 知 ・ 理 )
標
3.指導にあたって
(1)教材観
本単元は、5年「流れる水のはたらき」を受け、主に堆積作用による地面の歴史と
大地のつくりについて学習する。地層に残る変動の足跡や地震・火山活動から、大地
がゆっくり・時には短時間で動いたり変化したりしていることを理解させていく。
地 層・岩 石 の 観 察 を 通 し て 、土 地 に ふ く ま れ る も の や 地 層 の で き 方 に つ い て 推 論 し 、
モデル実験や視聴覚資料を通してそれを確かめていく。
急激に土地が変化する様子として、地震と火山活動について学習する。それらにつ
いては災害に目が向きやすいが、本単元では地震による大地の移動や火山による大地
の変化に気づかせ、短期間に大地が変化することもあることを理解させたい。
(4)教科の知にせまるために
まず、児童が本単元に興味・関心を持てる工夫として、直に大地に触れてもらう地
層 見 学 会 を 持 ち た い( 悪 天 候 な ど に よ り 実 施 不 可 能 な 場 合 は 、映 像 資 料 と な る )。普 段
目にしにくい切り通しなどの堆積岩や火成岩を見ることで、これから何を学習してい
くのか・しているのか、見通しを持てるようにしていく。
本時の学習では、地層の成因についてしま模様がどこまでも続いていることと水の
中でできたことをヒントに、堆積作用のモデル実験へと繋げていく。そのモデル実験
では、複数回の運搬作用による土砂の供給で層理面が発達することを実験により確か
める。また、そのイメージをパソコンなどの調べ活動を通して、実際の山々に当ては
めて考えることで、大地のつくりのマクロ的なイメージを捉えさせたい。
更に、理科の専門的な言語を大切にするために、理科で用いる大切な言葉はできる
だ け 掲 示 物 と し て 表 記 す る よ う に す る 。本 単 元 で は 、大 切 な 言 葉 と し て「 地 層 」
「たい
積 」「 れ き 岩 ・ 砂 岩 ・ で い 岩 」「 化 石 」 な ど を 取 り 上 げ て い く 。
4.単元計画(総時数12時間)
次
目 標
主
一
次
大
地
を
作
っ
て
い
る
も
の
③
二
次
地
層
の
で
き
方
④
な
学
習
活
動
◎支援と★評価
◎
しま模様ががけに見
ら れ る こ と 、続 い て い
ることに目を向けさ
せる
★ 山を作る岩石やふく
ま れ る も の 、よ う す に
興 味 を 持 っ て 観 察・見
学している(関)
・化石について知る
地層などに興味・
関心を持ち、自ら
土地のつくりと変
化について調べる
ことができる。
○大地の中はどうなっているのだろうか?
〈 大 地 の 中 を の ぞ い て み よ う 【 地 層 見 学 会 】〉
和気の岩
・山がとても硬い岩の固まりだ。
大昔、火山があったらしいよ。
どうやって山が出てきたのかな?
辰口層
・しま模様が見える。
どうしてしま模様に見えるのかな?
・しま模様が、となりの山まで続いているよ。
・ずっと同じもようが続いているよ。
地層にふれてみよう
大地のつくりについて調べていこう
大地のつくりにつ
いて、学習の見通
しを持つことがで
きる。
★自ら大地のつくりについ
学習問題づくり
て疑問や問題を見つ
・しま模様で作っているものがちがうのかな?
けている(関)
・しまもようはどこまで続いているのかな?
・どうやって大地ができたのかな?
・火山や地震について知りたいな。
〈地層のしま模様は
どうしてできたのだろうか〉
○しまもようごとに堆積しているものがちが
◎行ったモデル実験と本
った。
物の川の違いを考え
・水の働きでしまもようができるのかな?
させる。
〈流れる水のはたらきで地層ができるのだろ
うか〉
★ 地 層 の で き 方 を 、推 論 を
・土を水そうに流したら、しまもようができる
もとにモデル実験で
かもしれない。
確かめている。
流水による堆積実験
(授 業 の よ う す・ノ ー ト )
地層の成因を推論
したり、実験を行
ったりすることが
できる。
本時
流れる水のはたらきで地層のようなしま
模 様 を 作 る こ と が で き る 。し ま に な っ て 見
えるのは、層を作る粒の色・形・大きさが
違うためだ。
地層を作る岩石の
種類を調べたり化
石を調べたりする
ことで、岩石がで
きた場所や環境が
分かることを理解
できる。
・本物の地層もいろいろな種類に分かれている
◎岩石標本と共に道ばたの
のかな?
小石などを用意する。
〈地層を作る岩石を調べよう〉
水の力でできる岩石
れき岩
★ 堆 積 岩 が 、流 れ る 水 の 作
砂 岩
用でできたことを理
でい岩
解 し て い る 。 (技 )
火山灰でできた岩
・砂がたまっているところって?
地層を作る岩石の種類からその時代のかん
きょうがわかるね。
・化石がふくまれるときがあるよ。
地層を作っている岩石の種類や化石を見
ると、地層ができたときのかんきょうがわ
かる。
○水の中でできた岩石が、どうして山にあるの
かな?
・地面が動いているのかな?
三
次
地
震
や
火
山
に
よ
る
変
化
④
火山や地震によっ
て、土地が急激に
変化することを、
調べたり理解した
りすることができ
る。
○和気の岩は火山が作ったことを想起する
・ 火山について調べてみよう。
・ どれくらい火山があるのか。
・ 今も活動している火山があるのか。
〈火山によって変化したようすを調べよう〉
溶岩
火砕流
火山灰の堆積
火山が噴火して、急激に土地のようすを
かえることもある。
★
火山の活動によって
土地が急激に変化す
ることを理解してい
る 。 (知 ・ 理 )
◎ 映 像 資 料 を 用 意 し 、そ れ
をもとに調べ活動を
行う。
★
○ 311 東 日 本 大 震 災 に つ い て 話 し 合 う 。
・津波があったよ。
・地 震 が 起 き る と 、ど ん な 被 害 が あ る の か 。
・地震はどうして起きるのか。
(地震によって変化したようすを調べよう) ◎
地割れ 大地の移動
津波
地面の沈下・隆起
地震が起きると土地が
急激に変化すること
に 気 づ い て い る 。
(思 ・ 表 )
各箇所の映像資料を用
意し、地割れ・山崩
れ・地 盤 沈 下 な ど に 気
づかせる。
地震が起きると、地面が沈んだり浮き上
がったりずれたりして、大きく動くこと
がある。
大地は少しずつ動いている。
大地は、火山や地震などで急に動くとき
もある。
ま
と
め
学習してきたこと
を自ら整理し、定
着することができ
る。
〈大地について20分間まとめをしよう〉
まとめのプリント
単元テスト
◎
★
学習の定着を図るた
め に 、教 科 書 の み を 用
い 、学 習 し て き た こ と
を整理していく。
地 層 の で き 方 や 地
震・火 山 に つ い て 関 連
付けてまとめている
(知理)
5.本時の学習(第二次中の2時)
(1)ねらい 地層のでき方を、推論をもとにモデル実験で確かめることができる。
( 2 ) 準 備 プ ラ ス チ ッ ク ケ ー ス 小 、 土 、( 絵 の 具 )、 雨 樋 、 ビ ー カ ー
(3)展 開
学習活動
時
児童の活動と思考の流れ
◎支援と★評価
1
1 .本 時 の 課 題 を つ か む
2
・地 層 の し ま 模 様 に つ い て 考 え て い
たよ。
○しま模様はどうしてできたか。
・大 き な も の や 思 い も の が 先 に 堆 積
す る と 思 う 。だ か ら 、 種 類 に 分 か れ
て地層ができると思う。
〈流れる水のはたらきで地層がで
きるのだろうか〉
・砂 や 土 を 水 で 流 し て 堆 積 さ せ て み
よう
◎ 定着を図るために前時を想
起させる。
※前時の進み具合によっては、
「学習活動4」から展開する
可能性がある
◎しま模様が広がるようすを
空間把握できない子のために、
模型を用意する。
2.実験する
10
3.観察する
4 .観 察 結 果 を 話 し 合 う
3
5
・しま模様がはっきりしないな。
・予想がちがったのかな?
↓
・ 上 の 方 に 泥 が 沈 ん で き た 。も う 一
度流してみよう。
5 .推 論 し た こ と を 確 実
にするための方法
を考える
3
◎再実験用に
色水
異なる質の土
を用意する
6.実験する
5
・色 水 と い っ し ょ に も う 一 度 流 す と
違う色の層ができるかも
・ 流 す 物 を 変 え て み た ら 、違 う 層 が
できるかも
↓
再実験 ①同じ土をもう一度流す
②色水でもう一度流す
③違う土をもう一度流す
・しま模様が見えた
・思った通り、しま模様になった
・粒 の 大 き さ や 色・形 が 急 に 変 わ っ
たから、しま模様に見えるんだ。
◎ し ま 模 様 に 気 づ く よ う 、机 間
指導する。
流 れ る 水 の は た ら き で 、し ま 模
様 が で き る 。し ま に な っ て 見 え
る の は 、層 を 作 る 粒 の 色 ・ 形 ・
大きさが違うためだ。
★地層のでき方を、推論をも
7.結果を話し合う
10
8.まとめる
5
9.次時の課題を知る
10.あ と か た づ け を す る
1
・本 物 の 地 層 も 、し ま 模 様 毎 に 岩 石
が違うのかな?
・ 地 層 を 作 る も の に は 、ど ん な 種 類
があるのかな?
○地層を作る岩石を見てみよう
◎モデル実験の方法を指導す
る。 ・簡単に行えること
・教室で行えること
・片付けができること
・観察しやすいこと
◎行ったモデル実験と本物の
川の違いを考えさせる。
「川の水は絶えず量を変えな
がら流れている」
とにモデル実験で確かめてい
る。
(授 業 の よ う す ・ ノ ー ト )
◎まとめの時間を確保したい。