2013年11月19日

文教委員会-平成25年11月19日
○質疑(山下委員) 2点質問いたします。
まず、一つは、広島県児童生徒の体力・運動能力調査結果にかかわることでお聞
きしたいのですが、変化について4年分の数字を書いた資料が後ろに載っています。
きょうの資料はこれでいいとして、子供たちの体力の低下とか運動能力の低下とい
うことが言われ出して随分久しいと思いますが、教育委員会としては恐らく10年と
か20年とか30年という単位で分析していらっしゃると思うのですが、20数年前から
体力の落ち方が激しいというか、その傾向が強くなったというふうに私は思ってい
るのです。それは、ゲームがはやり出した時期です。そのようなことがきっかけに
なって体力の低下傾向が出てきたというようなことがあると思うのですけれども、
その10年、20年、30年という長いスパンでどういう傾向になっているのかというの
を教えていただけますか。
○答弁(スポーツ振興課長)
先ほど速報でお知らせした調査は、本県では平成12年度
から行っております。御承知のとおり、全国的に昭和60年ごろが体力が一番よかっ
たと言われているころであります。そのころと比較すると、確かに全国にまだまだ
追いついていない状況にあります。
昨年度、本県の調査におきまして、平成24年度と平成12年度の平均値との比較を
行ったところでございますが、テスト項目は196項目ありまして、そのうち190項目
において平成12年度より平成24年度のほうが上であったということは調査できてお
ります。
また、本年度はまだ速報値でありますので、平成12年度と比較するのか、10年の
単位、20年の単位で比較するのかについてはまた検討を重ね、年度末に向けて分析
してまいりたいと考えております。
○質疑(山下委員)
今、私はゲームのことと関連してお聞きしましたけれども、体力
にしても、運動能力にしても、低下するとか向上するとかの原因は幾つもあると思
うのです。先ほど課長が、学校での体育の授業とか、体育の授業に限らず、授業間
に縄跳びをするというような小学校もあり、そういう工夫をなさっているところは
数値がいいというふうにおっしゃいました。そのように対策として取り組んでいた
だくことには敬意を表しますけれども、それは一日の生活のうちのごく一部です。
それだけでなく、子供たちの食生活がどうなっているのかという問題もあります。
また、遅寝遅起きになっているという問題や、車社会になっているから小さいころ
から歩くことが減っているといった生活スタイルの問題もあります。
乳児期で言えば、はいはいをせずに、すぐ伝い歩きをするとか。これはお医者さ
んに言わせると、はいはいをそれなりの期間やらせないと背筋とか内臓が強くなら
ないそうです。それから外で遊ぶような年齢になっても外遊びをしないとか、さま
ざまな原因があると思うのです。ここ10数年で、保育所で、鼻にけがをする子供が
ふえているというのです。これはなぜかというと、転び方さえ知らないのです。も
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う顔からばっと転ぶというようなことですから、子供の生活自体がどうなっている
のかという全体の分析をして、地域でやること、家庭でやること、それから学校で
やれることを総合的にやらないと、この体力向上というのは、学校の努力だけでは
なかなか難しいところもあると思うのです。これは課長の守備範囲だけではないか
もしれませんけれども、それらのことについて、これまで分析されてきたことがあ
れば教えていただければと思います。
○答弁(スポーツ振興課長)
委員御指摘のとおり、運動スポーツの能力が高まるとい
うことは、さまざまな要因が関係しております。したがいまして、この調査でも、
運動スポーツの実施の頻度、時間、あるいは運動部に所属しているか否かといった
ことも調査しております。また、朝食の摂取でありますとか、睡眠なども調査して
おりまして、規則正しい生活習慣だけでなく、また生活の中で体を動かすことをい
とわない習慣がどれほど身についているかということも関係してくると思います。
ここの表にも、やはり朝食を食べている生徒のほうが体力合計点が高いということ
が出ておりますので、食生活あるいは基本的な生活習慣も関係しているものと考え
ております。
○要望・質疑(山下委員)
就学前の子供たちについては、こども家庭課などの所管に
なると思いますけれども、その所管のところでは、恐らく就学前の子供たちがどう
いう生活をしているのかということを調査されたデータがあると思うのです。それ
と、課長が持っておられるデータをよく突き合わせていただいて、生まれたときか
ら、極端に言ったら生まれる前からというところから、どのようにして子供たちの
体力をつけるのかということではなくて健やかな成長という言葉になるかもしれま
せんけれども、そのためにどのようなことを家庭や地域で頑張らなければならない
のか、あるいは学校でどういうことをしなくてはならないのか、それについて行政
として指針を出すというか、応援することも含めて、長期的な取り組みが大事だと
思いますので、そういう方針をぜひ確立していただきたいと思うのです。
それと、今、課長が朝食のことをおっしゃいましたけれども、例えば、私の周り
でも、朝食を食べましたかと聞いたら、食べてきたといってアンケートに丸をする
のですけれども、朝食が何だったのかといったら、あんパンとジュースであったと
いう子供が随分たくさんいるのです。親はコーヒーだけみたいな感じの子がたくさ
んいます。だから、朝食を食べたかという質問だけではなかなか実態がわからない
というところがあるのです。
これも病院の先生にお聞きすると、スナック菓子を食べ過ぎたり、ジュースを飲
み過ぎたりすると、ビタミンB1欠乏症というものになるのだそうです。ビタミン
B1が不足すると、感情を抑えられなくてキレやすくなるのだそうです。これは体
力ということだけではなく、いじめの問題にもかかわるでしょう。そういう意味で、
子供たちが今、総合的にどのような状況になっているのかということも調べる必要
があるかと思います。時間がかかる取り組みになると思いますけれども、そのこと
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をお願いしたいと思います。
2つ目ですが、委員長にお願いして、皆さんのところへペーパーを配らせていて
だいております。この間いただいた県教育委員会の広報紙「くりっぷ」の中に、携
帯、スマホの問題から子供たちを守ろうということが出ていましたので、ちょうど
いいと思って配らせていただいたものです。このペーパーは、インターネットとか
スマホの問題で、子供に有害なものとか、個人を誹謗中傷するものということを検
索して、例えばインターネットだったらプロバイダーに削除の申し入れをするとい
うようなことを、多分文科省とおっしゃっていたと思いますけれども、そこから委
託を受けて取り組んでいる会社だったかNPOだったかちょっと忘れましたけれど
も、そこの代表をなさっている人が福山の人で、その方から地域の勉強会で話をお
聞きしたときの、パワーポイントの一画面なのです。
JKとか乙などというのがありますが、これは高校生とか10代の子供たち、ある
いは20代の若者たちがネットの掲示板に書き込んだものです。それから、私には仕
組みはよくわかりませんが、「くりっぷ」にも書いてある携帯で全員に対してただ
で送れるやつ、(「LINE」と言う者あり)LINEというものに書き込む略語
だそうです。9つありますけれども、私は1つだけ知っていました。JKが女子高
校生です。もう一つのJKというのは、「常識的に考えて」だそうです。9つ全部
正解した人は、多分ここにはいないのではないでしょうか、緒方委員のような若い
人でも正答率は半分ですから。「くりっぷ」には、確かにごもっともなことばかり
書いてあるのです。県では守ろう運動を推進していますとも書いてあるのですけれ
ども、読んでみても、ごもっともなことであるだけに、何とかしないといけないと
いう危機感は生まれないと思うのです。何とかしないといけないという危機感が生
まれない限り、取り組みにはならないと思うのですが、それについてはいかがお考
えでしょうか。
○答弁(豊かな心育成課長)
携帯電話の問題から子供を守ろう運動は、平成20年から
取り組んでいるところでございます。学校、そして携帯を持たせる親―保護者が
それぞれ責任を持って取り組みを進めていこうということで進めている運動でござ
います。今の「くりっぷ」についての御質問でございますが、やはり我々は問題が
あるととらえておりますので、繰り返しこの運動を積極的にすることを呼びかけて
いるという状況でございます。
○質疑(山下委員)
今、課長は問題があるというふうにとらえているのでこの運動を
続けていきたいとおっしゃいました。平成20年度ということは、取り組みを始めて
から5年目です。このことだけが原因ではないですけれども、呉の灰ヶ峰での事件
もありました。あれでは、面識もない少女もLINEで集まっているのです。そう
いうこともあります。
ですから、問題があるということを、どの程度、どういう問題があるのかという
ふうに我々大人がとらえるのかということが問題なのです。問題ですと言う程度で
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は問題だと思っていることにはならないのです。保護者もそうです。私もこれをパ
ワーポイントで見せてもらったときに、自分でわかったのは、先ほど言いましたよ
うに1つだけです。だから、例えば、家でお父さんが携帯を見なければいけないと
思ったときには見せてよといって約束していても、お父さんがLINEを見て何が
書いてあるかわかりますか。課長もわからないでしょう。ということになると、課
題意識というのはもうぼうっとした形であって、一般的な言葉で問題がありますね
といった程度では、課題意識ということにはならないと私は思いますけれども、そ
れについてはどうお考えですか。
○答弁(豊かな心育成課長)
「くりっぷ」にもその問題意識のところを書かせていた
だいています。やはりスマホやLINEとかを含めて子供を携帯電話の問題から守
ろうという運動でございますので、一つは、例えば性的被害に遭うとか、書き込み
による誹謗中傷を受けるといったトラブルに子供たちが巻き込まれる、それから携
帯電話に依存する生活について、例えば、オンラインゲームをやめるにやめられず
に部屋の中にずっといるとか、携帯メールを返さなくてはいけないということなど
で情緒不安定になってしまう。それからもう一つは、やはり時間、それから金銭の
浪費から子供を守らなくてはいけない。先ほど申しました生活が乱れていく、返信
をすぐしなくてはいけない、それから、オンラインゲームで金銭を浪費するといっ
た課題があるということをとらえて、この「くりっぷ」は広報紙でございますので、
これを全御家庭にお配りする中でそれを知っていただく、また考えていただくとい
う取り組みをしているところでございます。
○要望(山下委員)
その研修会で教えてくださった人によると、1日に120分以上使っ
ているのが平均であるということです。1日に10時間使う子もいるそうです。だか
ら、寝るときもこうしてまくら元に置いているのだそうです。依存症にならないよ
うにとか、詐欺の被害に遭わないようにということでこの運動をしているのだと課
長がおっしゃいましたが、それはそのとおりでしょう。この「くりっぷ」に書いて
あることが間違いだと私は言っているのではないのです。全部正しいことが書いて
あるのです。こういうことをやっていかなくてはいけないという意味で大事なこと
が書いてあるのです。
しかし、依存についても、依存してはいけませんよというスローガンを100万遍言
っても変わらないのです。なぜ携帯依存になってしまうのかというところに迫って、
そこをつつかないと解決しないのです。私が先ほど、「くりっぷ」にはいいことは
書いてあるけれども、何とかしないといけないという課題意識にはならないと言っ
たのはそういうことです。
ことしの9月何日かの土曜日に中国新聞に載っていた記事なのですけれども、こ
れは県内の中学校の生徒ですが、LINEに1日に届くメッセージが毎日1,000通だ
そうです。それを全部見るのだそうです。何で全部見るのかといったら、これは、
岡山大学医学部で心の関係の臨床の担当の教授をなさっている先生が分析していら
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っしゃるのですが、10代の子供たちは一人になるのを極端に嫌う傾向が強い。いつ
も周りにどう思われているか気にしてびくびくしている。LINEなどでのやりと
りは、自分の存在証明のようなもので、メッセージが届くたびだれかとつながって
いる実感が得られて安心するのだろうというようなことであります。つまり、ひっ
くり返して言ったら、いつもびくびくしている。表面的にはどうかわかりませんけ
れども、つながりを求めないといけないほど内面的には孤独化が進んでいるという
ことです。だから、依存してはだめだよとスローガンを幾ら言っても、そういうと
ころに迫らないとだめだと思うのです。
問題意識が持てて初めて次に何かしようという動機づけになるわけですから、例
えば地域というのはPTAもあるでしょうし、それから自治会に働きかけるという
こともあるでしょう。そういった地域とか学校とか、さまざまな場で、なぜこのよ
うなことになっているのかということを大人の私たちが考えて問題意識が持てるよ
うに、そういう研修会をやるような働きかけというか、声かけというか、お金も出
てくれば最高ですけれども、そういった方向性を教育委員会に出していただければ
ありがたいということをお願いして、終わります。
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