日加経済連携の重要性

日加経済連携の重要性
日加経済連携協定(EPA)のメリット
●2007年に公表された日加共同研究結果によれば、
物品関税を引き下げるこ
とになる経済連携協定 (EPA)が実現すると、
日本のGDPを約7,500億円拡
大し、
物品総輸出額を約2,900億円押し上げる効果が期待できます。
●カナダは、
GDPの70%以上をサービス産業が占める高度な知識集約型経
済を実現しています。
カナダには優秀な大学、潤沢な予算に支えられた科
学研究に加え、
ソフトウェア、
ナノテクノロジー、環境分野での世界トップクラ
スの技術力があり、
日本企業は科学技術分野での協力を通じて、
こうしたメ
リットを享受することが可能です。知識共有や共同プロジェクトを拡充するこ
●最新の包括的なEPAは、
単に経済成長を後押しする関税障壁撤廃にとど
とにより、両国はそれぞれの研究成果をグローバルな規模で商用化でき、
イ
まらず、
カナダに投資する日本企業の優位性向上、企業内転勤の手続き簡
ノベーションの創出と継続的な経済成長を実現する力を高めることが可能
素化、製品認証規格の標準化、
になります。
知的財産保護の強化、科学技
術協力の充実などを含む、
より大
きな成果を実現するための基礎
となります。
●カナダはG7
諸国の中で生活の質が最も高い国の1つです。
また、北米自由
貿易協定(NAFTA)へ加盟していることから、4億4,400万人を擁しさらに
拡大を続ける一大市場にアクセスするための絶好の基盤となります。
NAFTA創設を機に、
カナダ・米国・メキシコ3カ国間の商品貿易額は増加
を続け、2008年には協定締結以前の3倍に相当する9,432億米ドルにまで
拡大しています。
これは日本にとっても輸出や投資の促進につながる素晴ら
しい機会をもたらすものです。
安全と信頼を第一に
高品質な農産物・食品を提供しているカナダ
工業用資源の供給国として
圧倒的な充実度を誇るカナダ
●日本の食品加工業・外食産業に対するカナダからの供給体制は、
日本の消
●カナダには、
金属、鉱物、林産品をはじ
費者の利益となるだけでなく、都市部、地方を問わず食品加工、外食、卸や
め、重要な資源の確実かつ安定した
小売の各分野で何十万の雇用者創出に貢献しています。さらに、
カナダは
供給国として豊富な実績があります。
これまで農産物の輸出禁止を実施したことは一度もありません。
特に他の地域で地政学的リスクが高
まっている今日、
日本とカナダの間で
●カナダの輸出は日本の農家へも貢献
EPAが実現すれば、
日本は戦略的に
しています。例えば、
カナダ産穀物、油
重要な天然資源へのより充実した無
糧種子をベースにした飼料は日本の
税のアクセスを得ることとなります。
家畜を育み、同じくカナダ産の塩化加
里は稲作やその他の作物の肥料とし
て役立っています。
●日本にとってカナダは、
パスタ用として日本ではほとんど生産されていない
デュラム小麦に加え、菜種、亜麻仁で第1位、豚肉で第2位、大豆で第3位
●カナダの塩化加里の生産高は世界首位、
林産品輸出額は世界最大、
そし
てニッケル、
亜鉛とアルミ生産高では世界第3位の規模を誇ります。
●カナダは60種類以上の金属や鉱物を産出しており、
日本にとって主要工業
資源の最大の海外調達先のひとつです。
の供給国となっています。
●カナダでは米や柑橘類の生産や輸出は行なわれていない上、
酪農品の輸
出も極めて限られています。
カナダから日本に輸入される農・林・水産物の割合は小さく、
2008年に
おけるカナダのシェアはそれぞれ7.8%、
10.8%、
3.1%となっています。
日本の重要な輸出先であり、
規模も拡大傾向にあるカナダ
●カナダの国民1人当たりGDPはG7諸国中第2位で、
その市場規模は155兆
円です。
●カナダは既に日本にとって自動車の第4
位の輸出先です。
エネルギー安全保障、地政学的リスク、そしてよりク
リーンで多様なエネルギー源の開発に関心が高まる
中、世界でも有数の安定し、多様でかつ開かれたエネ
ルギー産業を持つカナダ
●カナダは世界第2位の原油埋蔵量を誇り、
コークス用炭でも世界第2位の産
● 現在ある障壁の緩和や撤廃により、
日
本の対カナダ輸出についての特恵的な
アクセスが実現すれば、
自動車、金融、
重機、電子機器などさまざまな産業に
利益がもたらされます。
出国です。
●カナダは世界第2位の天然ガス輸出
国であり、
日本にとってもLNG(液化天
然ガス)
の供給国の1つとなる可能性
があります。
●カナダは世界最大のウラン産出国であり、
すでに日本の原子力発電用ウラン
の主要供給国となっています。EPA締結により資源確保が促進されるだけ
でなく、原子力分野において新たな協力の機会が切り開かれることが期待
されます。
●カナダには、
市場原理に基づくエネルギー産業が確立しており、資源ナショ
ナリズムは排除されています。
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http://www.canadanet.or.jp
経 済 情 勢が 不 安 定な時 期には、
オープンな市場が安全保障と安定
性を実現する最良の形です。
日加経済連携協定は、両国の経済
成長の促進と生活水準の向上につ
ながるのです。