なんたって横浜立野高校！何だって横浜立野高校？ファイル１「横浜立野高校の名前の由来」平成 25 年４月号横浜立野高校・・・わかっているようですが、わからないところがいくつかあると思います。そのわからないを解明して、横浜立野高校を深く理解していただきたいと思います。その記念すべき第１回は基本中の基本、横浜立野高校の名前の由来です。横浜立野高校は、今は港南台にあり来年度は本牧間門に移転するのにどうして横浜立野高校なのでしょうか。その“立野”の名前の由来は？それは簡単に説明できると思ったのですが・・・。横浜立野高校は、その前身が県立横浜第二高等女学校であることは皆さんご存知だと思います。昭和１１年２月１０日に設立が認可されました。場所は横浜市中区立野６４番地（当時は横浜市根岸町立野）。神奈川県女子師範学校に併置される形で開校しました。横浜第一高女は現在の横浜平沼高校ですが、横浜第一高女は明治３３年に設立認可されています。そのときの校名は県立高等女学校でしたが、昭和５年に県立横浜第一女学校と校名変更を行っています。その理由は・・・。“高等女学校”という校名は、県内で高等女学校が一校だけのときのつけられた名称でしたが、その後に高等女学校が平塚や厚木、小田原、横須賀などに増設されていることから県立高等女学校を名乗ることはふさわしくないとされ、また将来横浜市内に県立高等女学校の増設が予想されることに備えたと言われています。そして横浜市内二番目の高等女学校が本校で県立横浜第二高等女学校となりました。県立高等女学校から県立横浜第一高等女学校の校名変更は、第二高等女学校設立のためにあったようなものだとも考えられます。（感謝）県立横浜第二高等女学校は、昭和１１年４月１日に松組と竹組の二学級編成で入学式が行われました。このときの校長は、結城権兵衛で女子師範学校と第二高女の併任でした。５月５日に開校記念式を行ってこの日が創立記念日とされました。（現在の開校記念日は１月２７日です）県立横浜第二高等女学校から県立横浜立野高校になったのが昭和２５年です。横浜立野高校の歴史を振り返る時、大きな節目の年はいくつかあげられますが、その最たる年がこの昭和２５年です。小学区制の導入もありましたが、この年に男女共学となり校名も変更されました。実は神奈川県は昭和２５年に県立高等学校の男女共学を行っています。それに伴って校名変更も行われています。横浜平沼高校もこの年に校名変更と男女共学が行われました。昭和２５年は、まだ学校は中区立野６４番地にありました。（本牧間門への移転は昭和３９年です）校名が決定されるには幾多の曲折がありました。候補名もいくつか挙がりました。「横浜中高校」・・・中区だから？「横浜港南高校」・・・横浜港の南に位置するから？「横浜山手高校」・・・山手駅の近くだから？「横浜立野台高校」・・・立野は丘の上だから？「横浜牧陵高校」・・・御牧のひとつの立野牧から？「梅花高校」・・・梅の校章だから？などです。それではどうして“立野”が校名に使用されたかというと、当時の、徳山寛紹教頭は次のように述べています。『延喜式（平安時代中期に編纂された古代法典）の四十八巻によると御牧（古代朝廷の直轄牧場）の項で武蔵の国では石川牧・小川牧・由比牧と立野牧の四つをあげている。この立野牧は他の三つの御牧に比して広大であったか、または立派な駒を産したに違いない。時移り星変って、今日この丘陵に嬉々として学ぶ若人が、且ての駿馬のごとく、健やかに伸びてゆくであろう。そしてその学び舎をしてこの名称には、この立野が最もふさわしいものと喜ぶものである』ということで立野という名称になったと言われています。学校の名称を決めるのにこの延喜式がでてくるとは思っていませんでした。ただ、立野牧は武蔵の国にあったとされていますが、神奈川県内では現在に横浜市港北区の小机付近とも言われていますが、埼玉県川口市にあったとされているなど諸説があります。横浜市中区立野と立野牧が直接関係のある文献は見当たりません。横浜立野高校の校名は、“立野”という中区立野の所在地名から名づけられたのは確かです。昭和２５年の学校名決定の際には、立野の丘で学ぶ若人が健やかに伸びてほしいという願いがあったように思われます。（付録）・・・松組と竹組開校時についた組の名前は松組と竹組でした。なんで松組と竹組だったのですか？と第二高女の卒業生（大先輩です）に聞きました。『それは“梅”には松と竹でしょ』と簡単に答えられてしまいました。すぐにその答えに納得してしまいました。第１回の入学生は１００名でした。（このときの第二高女の倍率は２．２２倍でした）制服（校服）もすでにあって、蛇腹の制服にあこがれて入学してきた生徒も多かったようです。５年制でした。