私的録音録画に関する実態調査報告

私的録音録画に関する実態調査報告
(概 要 版)
2009年1月27日
社団法人 日本音楽著作権協会
社団法人 日本芸能実演家団体協議会
社 団 法 人 日 本 レコード協 会
社団法人 日本音楽事業者協会
社 団 法 人 音 楽 出 版 社 協 会
社 団 法 人 音 楽 制 作 者 連 盟
日 本 音 楽 作 家 団 体 協 議 会
これまで私的録音録画の実態や私的録音録画補償金制度について実施された実態調査
の中でも、今回最も多くの回答が得られたことは、大変有意義なものと評価しています。
現在、本アンケート結果を詳細に分析しているところですが、まずはここに概要版を
公表させていただきます。
調査の概要
1
実施日
私的録音の実態調査
私的録画の実態調査
私的録音録画補償金制度の実態調査
2
2008年12月19日(金)
2008年12月20日(土)
2008年12月21日(日)
実施方法
ニコニコ動画が提供するニコ割アンケート※
※ニコニコ動画ユーザーを閲覧しているユーザーに対し、特定の時間(各日共午後9
時で実施)に閲覧中の動画を同時に中断してアンケート回答を促す方法による。
3
回答者数
私的録音の実態調査
私的録画の実態調査
私的録音録画補償金制度の実態調査
63,523人
60,838人
61,160人
※ニコ割アンケートは、①複数回答は不可、②全問回答を義務付けているため「回答
しない」という選択肢があることを踏まえ、私的録音録画に利用する機器又は媒体
に係る質問以外は、「回答しない」を選択した者の数を除いて集計している。
2
1 私的録音の実態
【図1】
Q1 : 私的録音に用いる主なメディア
CD-R/RW
(含データ用)
16.2%
利用する
79.4%
(PCの)
ハードディスク
60.2%
利用しない
14.1%
MD
9.0%
回答しない
6.5%
その他
6.3%
メモリーカード
7.8%
DAT/DCC
0.5%
回答しない
利用しない
MD
CD-R/RW
(PCの)ハードディスク
メモリーカード
DAT/DCC
その他
私的録音に用いるメディアは(PC の)ハードディスクが非常に普及していることがわかります。
【図2】
公演聴く代わり
1.8%
デジタル録音をする理由
家族等の要請
1.3%
その他
9.8%
他のメディアで聴く
49.9%
購入か否か判断
2.4%
放送後繰り返し聴く
5.1%
購入より安い
6.3%
他の時間に聴く
1.7%
編集目的
15.4%
傷つけないため
6.4%
他のメディアで聴く
編集目的
傷つけないため
他の時間に聴く
購入より安い
放送後繰り返し聴く
購入か否か判断
公演聴く代わり
家族等の要請
その他
デジタル録音をする理由として、他のメディアで聴くことを挙げている方が49.9%を占めてい
ます。このことは、パソコン上のコピーを元に、さらに相当数の音楽がコピーされていることを意
味するものと考えられます(関連:次ページ図3)。
3
パソコンで保存・録音した楽曲を
さらにコピーする機器・媒体
【図3】
USB
4.7%
コピーしない
16.6%
携帯プレーヤー
47.1%
メモリーカード
4.9%
MD
5.1%
携帯プレーヤー
CD-R/RW
MD
メモリーカード
USB
コピーしない
CD-R/RW
21.5%
パソコンにコピーした音楽をコピーする先は、やはり携帯プレーヤーが多いことがわかります。
【図4】
パソコン内蔵/外付ハードディスク
に保有する楽曲
10001~20000曲
1.5%
20001曲~
2.4%
~10曲
13.2%
5000 ~10000曲
3.2%
11~50曲
15.0%
2001~5000曲
7.7%
51~100曲
12.9%
1001~2000曲
8.3%
501~1000曲
9.7%
301~500曲
9.8%
101~300曲
16.3%
~10曲
11~50曲
51~100曲
101~300曲
301~500曲
501~1000曲
1001~2000曲
2001~5000曲
5000~10000曲
10001~20000曲
20001曲~
パソコン等に保有する楽曲の数は、300曲を超える方を合わせると42.6%に及んでいること
がわかります。このデータを下にこの実態調査の結果から我が国全体での私的録音の全体数
を独自に推計したところ、今回の回答者の大半を占める年齢層でもある 30 代までの年齢層の
パソコンへの複製だけに限っても、すでに239億曲を超えていることになりました。
4
2 私的録画の実態
【図5】
私的録画に利用する主な機器
回答しない
9.1%
HDD内蔵
DVDレコーダー
26.6%
非所有
35.9%
HDD内蔵DVD
DVDレコーダー
DVDレコーダー
3.4%
HDDレコーダー
3.7%
TV付PCDVD付
5.9%
その他
4.5%
TV付PC
0.7%
携帯型PC
2.7%
メモリカード型機器
2.1%
HDDレコーダー
TV付PC(DVD付)
TV付PC
HDD内蔵携帯機器
メモリ内蔵携帯機器
メモリカード型機器
携帯型PC
その他
非所有
回答しない
HDD内蔵携帯機器
メモリ内蔵携帯機器
1.8%
3.6%
私的録画に利用する主なデジタル機器はご覧のとおりです。
【図6】
私的録画に利用する主なデジタル機器のHDDの容量
1TB~
5.9%
100GB未満
32.0%
~1TB
9.1%
~500GB
19.1%
100GB未満
~300GB
~500GB
~1TB
1TB~
~300GB
33.9%
所有するデジタル機器の HDD の容量は、68%の方が 100GB 以上の大容量のものをお使いで
あることがわかります。
5
この1年間に録画した本数
【図7】
~10000本
1.5%
~5000本
2.9%
10000本~
2.3%
~10本
29.5%
~2000本
3.8%
~1000本
4.0%
~500本
4.8%
~300本
10.9%
~50本
24.4%
~100本
15.8%
~10本
~50本
~100本
~300本
~500本
~1000本
~2000本
~5000本
~10000本
10000本~
この1年間に録画した番組の本数は、回答者の半数近くの方が週平均 1 本(年間50本超)は
番組を録画されていることがわかります。
6
3 私的録音録画補償金制度の認識について
私的録音録画補償金制度について
【図8】
知っている
38.0%
知っている
知らない
知らない
62.0%
回答された方の38.0%が私的録音録画補償金制度をご存じでした。
メーカーがユーザーに代わって
補償金を支払っていることについて
【図9】
知っている
33.3%
知っている
知らない
知らない
66.7%
メーカーがユーザーに代わって補償金を支払っていることをご存じの方は33.3%にとどまり
ました。
7
【図10】
パソコンや携帯音楽プレーヤーに
補償金を支払うべきか
払うべき
14.3%
払うべき
でない
36.3%
払うべき
額による
払うべきでない
額による
49.4%
補償金を支払うべき、又は支払ってもよいが額にもよる、とお答えの方を合わせると、63.7%
でした。補償金の必要性については、むしろユーザーの方にはご理解いただけていることがわ
かります。
8
参考:概要で抜粋した質問と選択肢一覧
(私的録音実態調査)
Q1. あなたは、保存用に音声や音楽をデジタル録音する際に、どのメディアを主に利用します
か。(音楽ファイルのダウンロードを録音に含みます)
1、MD
2、CD-R/RW
3、(パソコンの)ハードディスク
4、メモリーカード
5、DAT 又は DCC
6、その他
7、利用しない
Q6. あなたがデジタル録音をする理由についてお答えください。
1、市販 CD や録音済みテープなどに傷をつけないため
2、携帯プレーヤーや車で聞くため
3、好きな音楽だけを編集した CD-R や MD を作るため
4、聴きたい放送番組を放送時間に聴くことができないため
5、市販 CD や録音済みテープを購入するより安くすむから
6、放送で聴いた後に繰り返し聴くため
7、市販 CD や録音済みテープを自分で購入するかどうか決めるため
8、コンサート、公演などに行くかわりに
9、家族や友人・知人に頼まれて
10、その他
Q15.今現在、パソコンの内蔵ハードディスク、(あれば)外付けハードディスク全部あわせおよそ
何曲ぐらい保存されていますか。
1、1~10曲
2、10~50曲
3、50~100曲
4、100~300曲
5、300~500曲
6、500~1000曲
7、1000~2000曲
8、2000~5000曲
9、5000~10000曲
10、10000曲~20,000曲
11、20,000曲以上
Q16.パソコンで録音したり保存したりした音楽を、さらに下記の機器・媒体にコピーしますか。
1、CD-R/RW にコピー
2、MD にコピー
9
3、携帯音楽プレーヤー(携帯電話を含む)にコピー
5、メモリーカードにコピー
6、USB メモリーにコピー
7、パソコンのみで聴く(他の機器・媒体にはコピーしない)
(私的録画実態調査)
Q1. あなたが主に利用するデジタル録画機器を教えてください。(映像ファイルのダウンロード
保存を録画に含みます)
1、 DVD レコーダ(HDD 内蔵)
2、 DVD レコーダ(HDD なし)
3、 HDD レコーダ(DVD なし)
4、 TV チューナー付きパソコン(DVD-R/RW/RAM ドライブ付き)
5、 TV チューナー付きパソコン(DVD-R/RW/RAM ドライブなし)
6、 ハードディスク内蔵型ポータブル機器
7、 メモリー内蔵型ポータブル機器
8、 メモリーカード型機器
9、 携帯型パソコン(スマートフォン含む)
10、その他
11、持っていない
Q2. そのデジタル録画機器がハードディスク内蔵の場合、その容量を教えてください。
1、100GB 未満
2、100~300GB
3、301~500GB
4、501GB~1TB
5、1TB 超
Q5. 最近1年間に何本録画しましたか。(映像ファイルのダウンロード保存を録画に含みます)
1、1~10
2、10~50
3、50~100
4、100~300
5、300~500
6、500~1000
7、1000~2000
8、2000~5000
9、5000~10000
10、10000 本以上
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(私的録音録画補償金制度調査)
Q1. デジタル方式で行う私的録音録画には、著作者やアーティスト、レコード製作者等(以下
「クリエータ等」)への補償金の支払が必要であることを知っていますか。
1、知っている
2、知らない
Q2. 現状では、権利者への補償金は、機器や媒体の価格に上乗せされており、それらのメー
カーがあなたに代わってクリエータ等に対して支払っていることを知っていますか。
1、知っている
2、知らない
Q4. 今日では、パソコンや携帯音楽プレーヤーなど、大容量の機器を用いて私的録音録画が
行われています。
これらもデジタル方式の録音録画機器であるので、従来の MD や DVD と同様に、クリエータ等
に補償金を支払うべきだと思いますか。
1、支払うべきである
2、支払っても良いが、払う金額による
3、支払うべきとは思わない
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