(8)陶地区 ■地区データ ・地区面積:2,046ha 陶地区位置図 ・地区人口:4,865 人(平成 12年) ・人口密度:2.4 人/ha ・身近な環境悪化の原因(住民アンケート) 1位 自動車交通の増加(31.5%) 2位 家庭生活の排水や廃棄物(25.9%) 3位 ごみの不法投棄(25.0%) 4位 川などのコンクリート張り(21.3%) ■陶地区の環境の現状と課題 ●中馬街道と窯業を中心に発展してきたまちです ・名古屋と信州飯田を結ぶ商の道であった中馬街道沿いには、今 も多くの石造物が残っており、陶の人々にとってなじみ深いも のとなっています。これらの歴史資源を地域の誇りとして永く 後生に継承する必要があります。 ・陶の名が示すように、窯業発祥の地であり、かつての古窯跡は 現在も随所に残されています。近年の不況の中で伝統的地場産 業の火を灯し続けています。こうした陶器の歴史を後生に残す 古煙突の風景 とともに、工場の跡地を新たな目的に活用することが必要です。 ●瑞浪市の南端に位置し独特の文化を形成しています ・陶は独特のコミュニティを形成しており、地区の歴史や伝統の保全、地区の魅力を創出する取り組み を独自に進めています。このような自らの手で自主的に環境を保全するという姿勢を継承していく必 要があります。 ・陶町街づくり推進協議会を中心に地域住民の創意によって、ギ ネスブックに登録された世界一のこま犬、茶つぼを生み出し、 古煙突の風景 また少子高齢化の進む中、宅老所を他町に先駆け設置するなど、 地域に住む子供やお年寄りが快適で安全に暮らせる環境づくりを 推進しています。 ・国道 419 号及び 363 等の沿道では、ポイ捨てやゴミの不法投棄 などが問題となっており、特に、地区を通過する人々に、ポイ捨 ての禁止を呼びかけていく必要があります。 92 世界一の茶つぼ ●森林の湧水から流れる美しい水を利用しています ・湧水・滝・ため池などで美しい水が随所にみられます。これら の水辺環境に生育・生息する生物を地域ぐるみで保全していく 必要があります。 ・地区の森林が育んだ水を、地区の住民が利用する簡易水道とし て利用しています。水の循環に気を配り、水源地や森林を大事 にする考え方を育て伝えていく必要があります。 田園風景 93 94 ■陶地区の望ましい環境の将来像 陶の文化と美しい自然を誇りに、人々が寄りそい暮らす山あいのまち 陶のまち、中馬街道のまちとして、自然を慈しみながら発展してきた歴史を将来に継承します。 美しい水とその水を育む森林の保全、そして恵み豊かな自然とともに暮らしてきた生活を、住民全員が一 体となって守り、だれもがいつまでも快適に暮らせる環境を創出します。 ■将来像の実現に向けた取り組み 取り組み 1 中馬街道・古窯によって育まれた生活域の風景を守ります。 地域の良好な生活空間を守る取り組みを紹介します。 ◎市民の皆さんに協力をお願いする取り組みです。 ●特異な景観、中馬街道にまつわる石碑・石造物など、地域の景観 を守ります。 ●窯業を中心に発展した歴史を大事にし、焼き物を軸としたまちづ くりに参画します。 ●地区外の人々にも呼びかけ、ごみ捨てマナーを守ります。 ◎市が今後、積極的に取り組む活動です。皆さんのご理解をお願いします。 馬頭観音 ●地域の景観資源である、石碑や石造物など、人々になじみぶか い歴史的文化的な資源を守ります。 ●窯業を中心に発展した歴史を大事にし、計画的な土地利用を誘導し、焼き物を軸とした良好なま ちづくりを進めます。 ●閉鎖された工場など、景観と安全の面から問題となっている土地の有効利用を検討します。 ●地区外の人々にも呼びかけ、ごみの出し方など、ルールやマナーに関する意識の啓発に努め、陶 の美しい自然を守ります。 95 取り組み 水源地と森林を守り、美しい水の流れるまちづくりを進めます。 2 美しく清らかな水を守るための取り組みを紹介します。 ◎市民の皆さんに協力をお願いする取り組みです。 ●地区内の森林を適切に保全・育成・利用し、森林の持つ水源かん養機能の維持を図ります。 ●河川への生活雑排水や事業雑排水処理に配慮し、ホタルやサンショウウオなどの水棲生物が生息 する環境を守ります。 ◎市が今後、積極的に取り組む活動です。皆さんのご理解をお願いします。 ●水源地を適切に管理することにより、安全で美しい水を供給します。 ●地区内の森林を適切に保全・育成・利用し、森林の持つ水 源かん養機能の維持を図ります。 ●河川の浄化作用の復活や水生植物等を活用した浄化対策を 進め、ホタルやサンショウウオなどの生物が生息する環境 を守ります。 ●小里川ダムへ流入する河川の水質管理や下水道の整備を行 い、壮大な眺望を楽しむことのできるダム周辺の整備を進 小里川ダム めます。 取り組み 3 郷土の自然を慈しみ、住みよい環境を創ります。 風土と調和した魅力あふれる住環境づくりのための取り組みを紹介します ◎市民の皆さんに協力をお願いする取り組みです。 ●貴重な巨木・大木と同様に、身近な里山についても適切な維 持・管理に努めます。 ●地域ぐるみで地区外の人々も自然とふれあい、親しむことの できる環境づくりに参加します。 ●花壇の整備、ゴミの不法投棄パトロールなど、住民の自主的 な環境保全活動に参加します。 ◎市が今後、積極的に取り組む活動です。皆さんのご理解をお願いし カヤの巨木 ます。 ●貴重な巨木・大木を指定し保護するとともに、身近な里山の 保全や植樹を支援します。 ●地域ぐるみで地区外の人々も含めて、自然にふれあえる機会 を充実させ場所を確保します。 ●地域住民が一体となった環境美化活動を実施するとともに、 環境美化に関する意識を啓発します。 地域の花壇 96 97
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