「施 完全 「施 工不 完全 」 事故事例とその対策

高圧ガス保安協会
液化石油ガス部
ガ
「施工不完全」
「施
完全
事故事例とその対策
0
100
200
300
400
500
600
700
年
負傷者
死 者
42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
事故件数
○平成22年の事故件数は205件(昨年比20件増加)再び200件を超した
○湯沸器問題以降、事故の報告が厳格化され増加した事故件数は、平成21年に落ち着
いた 平成22年の事故件数増加は一時的か?(純粋に増加傾向にある可能性あり)
いた。平成22年の事故件数増加は一時的か?(純粋に増加傾向にある可能性あり)
○今までは、B級事故の原因と対策を広めることで効果を上げてきたが、今後はどうか?
件
数
及
び
負
傷
者
数
800
900
液化石油ガス事故の推移
事故分析について
事故分析を踏まえた課題と対策の在り方として、「見えにくいリ
スクの分析に基づく予防的対応の充実」が提言されて います。
平成21年6月にとりまとめ
報告書 高
報告書「高圧ガス、都市ガス及びLPガスの各分野における事
、都市
及
各分野 おけ 事
故要因と今後の対策の在り方について」(産業事故分析・ 対策
検討共同ワーキンググループ報告書)
経済産業省の「高圧ガス及び火薬類保安分科会高圧ガス部
会・都市熱エネルギ一部会ガス安全小委員会・高圧ガス及び
火薬類保安分科会液化石油ガス部会産業事故分析・対策検討
共同ワーキンググループ」
事故防止要領発行の背景(リスクの分析)
「事業者等に起因する事故」の占める割合の多さ
普遍 重大で13件 普遍・軽微で685件発生し、このうち161件
普遍・重大で13件、
普遍 軽微で685件発生し このうち161件
(消費者起因による事故を除く。)が接続不良や損傷等の「施工
不完全」により発生しています。
不完全」により発生しています
平成10年から平成21年に発生したLPガス事故を責任の所在や
発生原因が不明なものを除いて、「重大」か「軽微」か、また、
「特殊」か「普遍」であるか、4分類に整理されました。
事故防止要領発行の背景(事業者起因の事故)
対策
○埋設管の腐食劣化(長期的)
過去に対策がなされ事故件数が減少したが 平成19年あたりから増加傾向にある
過去に対策がなされ事故件数が減少したが、平成19年あたりから増加傾向にある
○容器配送時の接続ミス(短期的な変動)
○容器配送時
接続
(短期的な変動)
(平成19年 13件、平成20年 13件、平成21年 4件、平成22年 9件(先端Oリングの劣
化3件も含む))
※平成19年 平成20年は 先端Oリングの劣化を含め容器配送時の接続ミス
※平成19年、平成20年は、先端Oリングの劣化を含め容器配送時の接続ミス
対策
事故防止要領発行の背景(事故発生サイクル)
○上の例をきちんと説明できる社員の割合はどの程度か
○実は 事故事例を見ると 法令を都合良く解釈したり 各種テキストの図表だけを読むこ
○実は、事故事例を見ると、法令を都合良く解釈したり、各種テキストの図表だけを読むこ
とだけで作業を進めたことによる事故が多い
告示第10条には燃焼器の区分に応じた末
端ガス栓と燃焼器との接続方法が示されて
いる固定式燃焼器と末端ガス栓の接続方法
にゴム管は無く「ねじ接続」
告示で定める燃焼器の区分については、告
示第9条で定められており、「移動式燃焼器」
第 条 定
れ
「移動式燃焼
と「固定式燃焼器」に分けられる。
末端ガス栓は、告示で定める燃焼器の区分
に応じ、告示で定める方法により、燃焼器と
接続されていること。ただし、告示で定めると
ころにより、燃焼器と接続されないで設置さ
れて る場合は、 の限りではな 。(規則
れている場合は、この限りではない。(規則
第44条第 1 号ヲ)
○左の写真は何がいけないのか
事故防止要領発行の背景(法令遵守)
事故分析作業
事故事例データベース
結果をフィードバック
①設備工事事故、一酸化炭素中毒事故、経年劣化事故等のジャンル分け
②それぞれのジャンルに対して要因を同じくするものをグル ピング
②それぞれのジャンルに対して要因を同じくするものをグルーピング
③グループごとに要因を分析して事故の背景を探り、事故防止要領としてまとめる
その他
ヒヤリハット事例
メーカーの知見
知
付随情報として入力
事故報告書
基礎情報として入力
事故防止要領のできるまで
お願い事項
○このテキストを使用ことで施工の方法全般が学べるのでは無く、今までに発生した事
故を防ぐ手立てを学ぶためのものであることをご理解下さい 施工の方法全般を学ぶた
故を防ぐ手立てを学ぶためのものであることをご理解下さい。施工の方法全般を学ぶた
めには今までのテキスト類が必要です。
○社内での保安教育等を通して、事故を防ぐための管理方法(工事の発注時に設備工
事業者に作業内容を指示する方法やチ ックリスト)について見直しをするための材料
事業者に作業内容を指示する方法やチェックリスト)について見直しをするための材料
になれば幸いです。
潜在的な事故要因
①設計時 ②施工時 ③完成検査時
①から③の段階で発生する事故の要因を「リスク」と呼び、発生頻度の高いリスクも低い
リスクも網羅しています。
その要因を防ぐための対策
①事故要因に対応した事故事例の表示 ②関係法令の解説 ③技術面からの解説
①から③に多くのイラスト、写真等を加えた内容としています。
過去に発生した設備工事関係のLPガス事故を分類し、分類した事故ごとに設備工事
の潜在的事故要因を揚げました。
事故防止要領の使い方
基本原則
事故防止要領の構成(基本原則)
事故事例
リスク
参考
対策
事故防止要領の構成(具体的なリスクと対策)
10ー11ページ(リスク①
10
11ペ ジ(リスク① 事故事例①)
10ー11ページ(リスク①
10
11ペ ジ(リスク① 事故事例②)
10ー11ページ(リスク②
10
11ペ ジ(リスク② 事故事例①)
○リスク概要1に対応して、対策の①がある
○3つの告示が関係しており 一つ目の告示については参考1
○3つの告示が関係しており、
つ目の告示については参考1.5
5
10 11ペ ジ(対策①)
10ー11ページ(対策①)
○燃焼器の区分には「移動式燃焼器」とそれ以外の燃焼器(「固定式燃焼器」)
が存在することが解る
10 11ペ ジ(対策内での言及部分①)
10ー11ページ(対策内での言及部分①)
10 11ペ ジ(対策①の続き)
10ー11ページ(対策①の続き)
○同様に燃焼器の区分に応じた接続方法が定められていることが解る
燃
接続 法 定
○必要に応じて、理解を深めるための図も付けてある
12 13ペ ジ(対策内での言及部分②)
12ー13ページ(対策内での言及部分②)
○リスク概要2に対応して、対策の②がある
○3つ目の告示については参考1 7
○3つ目の告示については参考1.7
12 13ペ ジ(対策内での言及部分②)
12ー13ページ(対策内での言及部分②)
14 15ペ ジ(その他必要な知識の解説)
14ー15ページ(その他必要な知識の解説)
○このようなリスクを減らすために必要な知識を身に付け、適
切な管理を行うための手助けができるようなテキストとなること
を目指しました。
○高圧ガス保安協会が数事業者にお願いして調査したところ、
末端ガス栓と燃焼器の接続方法を誤 た事例が多く出てきてい
末端ガス栓と燃焼器の接続方法を誤った事例が多く出てきてい
ます。(潜在的なリスクとして国内に数多く眠っている可能性が
ある)
○例えば、末端ガス栓と燃焼器の接続方法を誤った事故事例
○例えば
末端ガス栓と燃焼器の接続方法を誤 た事故事例
とともに、対策や関係法令の体系を学ぶことができるような構
成になっています。
成になっています
テキストの特徴
配管の腐食事例
※土壌によりガスの臭気が減衰する可能性があるので、ガス検知器を使用
壌
気
衰
すること
◎漏えいを確認したときは、即座に次の調査を実施すること。
◎漏えいを確認したときは
即座に次の調査を実施すること
(1)供給設備からガス栓まで、ガス漏えいの有無を検査する。
(2)ガス消費機器、ゴム管等について、ガス漏えいの有無を検査し、燃焼状
機
況を点検する。
(3)床下等隠ぺい部について、ガス漏えいの有無を検査する。
(4)屋内排水溝等について ガス漏えいの有無を検査する
(4)屋内排水溝等について、ガス漏えいの有無を検査する。
(5)ボーリング調査によりガス漏えいの有無を検査する。
(6)汚水枡、マンホール(下水に限らない)、制水弁等においてガス漏えいの
有無を検査する。
(7)近隣に同様の建物があれば、その埋設管等についてもガス漏えいの有
無を検査する。
無を検査する
埋設管の事故発生時には
◎ガス漏えいが広範囲に広がることによる被害を防止するため、以下の調
◎ガス漏えいが広範囲に広がることによる被害を防止するため
以下の調
査を行うこと。
(1)付近の通報状況又は内容(保安機関等に対し、原因不明なガス漏れに
よる通報が相次ぐなどした場合には、早急に担当者へ連絡を行うよう指示。
が
急
絡
必ずしも同じ保安機関が付近一帯の保安業務を行っていないため、都道府
県の協会等を通じて協力を依頼すること。)
(2)ガス臭気の状況(場所とその程度)の取りまとめ
(3)付近の住民への聞き取り
( )汚水枡
(4)汚水枡、マンホール(下水に限らない)において、範囲を広げてガス漏え
ホ
水 限らな
お
範囲を広げ ガ 漏え
いの有無を検査する。(マンホール管理の担当部署と協議し、地下排水路等
の状況を確認するとともに、ガスが滞留しやすい場所の調査を実施する)
埋設管の事故発生時には
◎マンホール等の開放時には、安全対策を講じること。
◎マンホ
ル等の開放時には 安全対策を講じること
(1)必要に応じ、交通規制を実施するとともに、通行者に対する警告等を行
う。
(2)戸別訪問、拡声機等により付近住民等に対する広報活動を行う。
(3)滞留したガスの放出は、濃度を計測しながら行う。
(4)マンホ ルは同時に複数空け 居室へのガスの噴出を防ぐ
(4)マンホールは同時に複数空け、居室へのガスの噴出を防ぐ。
(5)その他、現場に応じて必要な対策を講じる。
埋設管の事故発生時には
・気密試験を行うことができない部分での事故が多い
・調整器付近で気密試験圧力を加えると調整器安全弁が作動する
・燃焼器付近で気密試験圧力を加えると燃焼器を損傷する恐れがある
接続不良による事故の発生箇所
第37条(消費設備の調査の方法)関係
2.液化石油ガス販売事業者が自ら工事を行い、その終了後規則
第44条第1号ホの規定により気密試験を実施し合格した消費設
備に対し直ちに供給を開始しようとするときは、供給開始時の漏え
い試験は省略することができるものとする。
い試験は省略することができるものとする
第36条(供給設備の点検の方法)関係
1.第1項第1号表下欄中「供給開始時」とは、一般消費者等に対
し新たに供給を開始しようとするときをいう。
液化石油ガス販売事業者が自ら工事を行い、その終了後規則
第18条第9号の規定により気密試験を実施し合格した供給設備
により直ちに供給を開始しようとするときは、供給開始時の漏えい
試験は省略できるものとする。
試験は省略できるものとする
通達をどのように解釈するか