図書館だより12月号 ① - 徳島県立川島中学校・高等学校

図書館だより12月号
平成23年12月
7日発行
①
川島中学校・高等学校図書館
った。何かから逃げているような、本当の自分をさらけ出すことをさけているような印象を
受けた。
『沈黙』
村上春樹/著
・人は決して同じ考え方をもっているとは限らないし、それを心にとどめておく必要はあると
☆クラス読書会☆
思う。そのためには、自分の中に強い気持ちをもち、何の根拠もない事に流されてしまわない
11月24日(木)
、高校の全クラスで、読書会を行いました。感想を一部紹介します。
ようにすることが大事だ。これからの自分の生活でも、いろいろな考え方をもった人と関わる
ことは絶対にあることだし、どのように接していくのかをもう一度考えなおす必要があると思
『凧になったお母さん』
野坂昭如/著
・私がこの本を読んで、とても印象に残った場面は、お母さんが炎の中で歌を歌うところです。
かわいいかわいい息子にこんなことろで死んでほしくない、生きてほしい、どうしても死んで
しまうなら痛みを感じずにと願うお母さんの切実な思いが伝わってきて、悲しくなってしまい
ました。
えた。
☆特別展示・2年生調べ学習作品展☆
2年生が人物について調べた作品を展示しています。日本の偉人、外国の偉人、スポーツ選手
『セメント樽のなかの手紙』
葉山嘉樹/著
・命はすごく尊いものだと感じました。周りの人が亡くなり悲しんでいる人もいれば、その近く
には新しい命が産まれ、喜んでいる人もいるということをあらためて感じました。命について
もっと考えていきたいです。
『女子高生は菫色』
や芸能人など、いろいろな分野で活躍した人々について調べ、写真やイラストをつかって紹介し
た作品です。すばらしい作品がたくさんあります。ぜひ見に来てください。
それらの人物に関する図書館の本も一緒に展示していますので、作品を見て興味を持った人は、
この機会に本も読んでみてください。
千田夏光/著
・一番不思議に思ったのが題名です。最初、
「菫色」が読めず、何色なんだろうとずっと考えて
いました。そして何で女子高生を選んだかということと、なぜ菫色なのかということです。菫色
と聞いたときに、少しはなやかな感じがしたので、女子高生は若くて元気というか、女らしい感
じを伝えたいのかなと思いました。実際、女子高生や女子大生からの手紙も若い感じだったので
そんなところからこの題がきたのかなと自分なりに考えていました。
『サアカスの馬』
安岡章太郎/著
・
「ぼく」には全く取得がないと言っていたが、本当にそうであろうか。人には誰しも取得があ
ると私は考える。取得がないと思うのは、自分にまだ自信がなく、気づけてないだけだと思う。
馬の取得はサーカスで人々を楽しませることだ。馬にも取得があるのだから「ぼく」にもきっと
取得があるはずだ。その証拠に「ぼく」は馬が火の輪くぐりをすると、一生懸命になって、夢中
で手をたたいていたのだ。何かに興味をもち、夢中になれることも取得の1つであると私は思う。
『トカトントン』
太宰治/著
・何かしようと自分が決めていたことをやる気がなくなったのは、金づちの「トカトントン」と
いう音のせいにしているように思えた。行動、言動、気持ちが高まったときの感情など、結局は
本当の自分がばかばかしいと思っていることを「トカトントン」という音のせいにしていると思
☆テーマ展示・クリスマスの本☆
クリスマスが舞台の小説、絵本、クリスマスやサンタクロースの伝説に関する本などを展示し
ています。
図書館だより12月号
平成23年12月
☆第2回
7日発行
②
川島中学校・高等学校図書館
校内読書会☆
☆冬休み用図書の貸出☆
12月12日(月)から、冬休み用の図書の貸出をします。
1人
10冊まで
返却期限
1月10日(火)
11月29日(火)、今年度第2回目の校内読書会が開催されました。参加者は32名で
した。
テーマ『神様』,
『神様2011』
冬休みの開館日
川上弘美/著
『神様』 「わたし」は3つ隣の部屋に引っ越してきた雄の成熟した「くま」に誘われて、歩い
て20分ほどの川原まで弁当を持ってハイキングに行く。川原で1日くまと過ごし、く
まの獲って調理した干し魚をもらい、部屋の前で別れるときに抱擁をかわす。わたしの
「悪くない一日」のお話。
12/26・12/27・12/28・1/5・1/6
開館時間
8時 35 分~16 時 50 分
『神様2011』 1993年に書かれた『神様』を、3.11の福島原発事故を受け、あらた
めて書き直したもの。大筋の内容は変わっていないが、放射性物質の影響を受
けた後の土地が舞台となっているため、人々の日常が変化している。
※ 都合により変更する場合があります。その場合は、図書館入口に貼り紙をして
おきます。
今回の読書会は、この2つのお話を読み比べ、感想を話し合いました。参加者の感想
を一部、紹介します。
初めに読んだものと、後から読んだものは、話の流れは変わらないのに、放射能がそ
こに加わっただけで、雰囲気や景色が変わり、驚きました。
(4年生女子)
大震災を踏まえた話でも、
“わたし”と“くま”の会話や接し方はあまり変わっていな
かったような気がした。
(5年生男子)
なぜくまが普通の町に住んでいるのだろうかと思った。川原で会った男2人のくまに
対する態度が人間と違うから差別をしているようで可哀想だった。
(5年生女子)
震災によって、いろいろなことがあったのがわかる。その被害を受けているのは人だ
けでなく、生き物も受けているのだと呼びかけているようだった。大変なのは人間だけ
ではない。
(4年生男子)
水田があったのがなくなっている。川原にいた子どもがいなくなっている。登場人物
が放射能汚染を気にしていた。2011版は東日本大震災の内情を交えている。
(6年生男子)
11月
ホームルーム別貸出数
~ベスト5~
☆1位☆
2位
3位
4位
4位
11HR
21HR
12HR
31HR
63HR
270冊
66冊
38冊
30冊
30冊