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Arte1月号 たいらじょうインタビュー 全文

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Arte1月号 たいらじょうインタビュー 全文
現在、配布中のArte1月号にたいらじょうさんのインタビューを掲載しています。
その紙面には載せられなかったお話を含め、インタビューの内容を全文こちらに掲載いたします。
米子で上演される「星の王子さま」に込められた思いとは・・・?
― 人形劇との出会いについて教えていただけますか?
「実はきっかけが無いんです。生まれたときから人形劇が大好きで、人形劇を行うために自
分は生まれてきたと思っています。子どもの頃、私が人形劇を行うときだけは年齢・性別関
係なく人に喜んでもらえた、まさにコミュニケ―ションの手段・人との繋がりでした。なの
で、“仕事”として人形劇をできているのは本当に嬉しいし有り難く思っています。」
― 人形劇俳優と自らを名乗られていらっしゃいますね。
「“人形劇俳優”という言葉、珍しがられる方も多いですが、実は昔からある言葉なんです。
テレビ人形劇の場合は主に声優さんが声を担当していますし、文楽の場合も人形使いとは別
に語る専門の義太夫がいます。私の行っている人形劇は“現代人形劇”というジャンルに属
します。日本の現代人形劇は操演者自ら、人形の声を出すのが一般的です。ですので、俳優
としての素質も極めて必要とされます。また、私の作品は操演者である私自身も劇世界の中
に参加しながら舞台が進行していきます。それらのことから“人形劇俳優”という呼び名は
今のところ最も適した言い方だと思っています。
出遣い(人形を操る本人が顔をだした状態で舞台に立つ手法)は日本独特の手法です。操
っている所を見せることで、よりダイナミックな表現が出来て、作品がより立体的になるん
です。でも、その分、ひとつひとつの動作を美しく行う必要があります。人形を操る人は“見
えているのに見えていない”ようにしなければいけない。こそこそと動くと実はかえって目
立ってしまうんです。堂々と美しい動きをすることが大事です。」
― 作品の題材にする基準は何かありますか?
「上演する作品は、私自身のオリジナルもあれば、原作があり舞台化するもの、戯曲をその
まま使用するものなど様々ありますが、共通するテーマがあります。それは、“生きる喜び
“、“自分自身の可能性”などを問い、“人にエールを与える作品である”ということ。あ
と、“ファンタジーのあるもの”ですね。今まで、たくさんの作品を上演してきましたが、
これから行いたい作品もまだまだ、軽く100作品以上はあります。アイデアは溜まっていく一
方なので徐々に形にしていきたいですね。」
― R-15公演はどのように生まれたのでしょうか?
「“人形劇は子どものもの”というイメージが一般にはあるのが私には子どものときから不
思議でした。私は人形劇のことを“非常に創造性の高い総合芸術”だと思っています。人形
の顔は変わらないのに見た人の心によって人形の表情が変化して見える、あれは人形によっ
て人々の想像力が掻き立てられるからで、そこが大きな魅力だと思います。大人にこそ見え
る人形の表情ってあると思うんです。だから、大人の方に真剣に人形劇を観てもらいたかっ
た。でも、やっぱり“人形劇”の公演だと子どもがたくさん来てしまう。だから大人向けの
人形劇という規制をかけ、R-15というインパクトで訴えかけたのです。目標は人形劇をオペ
ラや歌舞伎みたいな大人が集まる芸術にすることです。
でも本当は子どもにも観て欲しいんですよ。劇を観ているとき子どもたちは本当に良い表
情をしていますから。でも、子どもたちに来てもらうにもやっぱり大人に“人形劇は子ども
にも見せたい素晴らしいもの”って思ってもらわなければいけない。だから、R-15公演を行
っているのは実は大人・子どもの両方に人形劇を観てもらいたいからなんです。実際に10歳
のときから5年も待ってR-15公演である“毛皮のマリー”を観に来てくれた少年もいました。
“大人しか観ることができない”という秘密めいたものは、子ども心を刺激します。そうし
たら大人になって人形劇を観る楽しみができますよね。だから、実際にずっと待って少年が
観に来てくれた時は本当に嬉しかったです。ほかにもそういう子がいると思うと人形劇を辞
めることはできないです。」
― R-15公演が3月に米子で上演されます。今回の作品は「星の王子さま」。
この作品にこめた思いとは?
「実はこの作品はお客様からの多くの要望で出来たものです。私の母親がこの本を愛読して
いたこともあり、私の幼いころからこの本が身近にあったのですが当時は哲学書みたいに難
しい・・・という印象でうまく読めませんでした。でも、大人になって読み返したら涙が止
まらなくて…普段は役作りをしているのですが、この作品に関しては読んでいるときに既に
それが出来ていたんです。
星の王子さまは子ども向けの作品と思われがちです。しかし、その文学性や内容は大人向
けの構成で“大人になってしまった大人に贈る物語”とも言われています。この作品をR-15
作品としているのは“大人にこそ読んでもらいたい”ときっとサン=テグジュペリ自身が思っ
ていると感じたから。
だから、私にとってこれこそが本当の意味でR-15上演したい作品かもしれません。それま
ではR-15作品として狂気的なキャラクターの「毛皮のマリー」古典的な内容の「天守物語」
などと言ったものだったのですが、次の作品はファンタジー性のあるものにしたかったので
ぴったりでした。
先ほど言ったように役作りに関しては、他の作品に比べて比較的早く進みましたが、脚本
をつくるのが大変でしたね。原書はフランス語ですが、言い回しなどが独特でどのように訳
すのが良いのかに悩み、原書から訳したりや←、出版されている様々な訳を参考にしたりし
ました。なかでも、一番苦労したのが、キツネのセリフ【apprivoiser】という言葉でした。
有名な「大切なものは目にはみえないんだよ」につながる重要な言葉ですが、日本語にうま
く置き換わる単語がないんです。私は「絆を結ぶ」としたのですが、そこに行きつくまで本
当に悩みました。その分セリフの一つひとつに愛着がある作品になりましたね。代表作にし
たいと思う作品です。
― 最後に、3月の米子公演に向けて一言お願いします。
「鳥取では何度か公演を行っていますがR-15作品は初めてで、しかもこの作品を上演出来て
本当に嬉しいです。お客様と一緒に作り上げるのが自分の人形劇。人形に命を吹き込むので
はなく、人形の命を引き出すような意識で演じながら、人々の心の中にある感動する力や喜
びも引き出すことが私の役目だと思っています。
大人だけで観るからこそ生まれる空気感、作品のテーマと共通する“見えないものをみ
る”こと、濃密な劇場の中での幸福な時間を共有できるのを楽しみにしています。」
~たいらじょう公演情報(鳥取)~
○ARTS FOR
EVERYONE 創造への扉 【星の王子さまプレ事業】
平常(たいらじょう)の世界
入場無料
【パ ネ ル 展】 1 月 30 日(水)~2 月 1 日(金)10:00~20:00
※初日のみ 12:00~
【講演(実演あり)】 2 月 1 日( 金)18:30~20:00(予定)
会
場
米子市文化ホール
展示室
○人形劇俳優たいらじょうの世界 サン=テグジュペリ原作「星の王子さま」R-15 【鑑賞公演】
平成 25 年 3 月 2 日(土) 開演 19:00 終演 21:00(予定)
会
場
米子市文化ホール メインホール
チケット[全席指定]
大 人
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学 生
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