60歳以降の再雇用制度について PDF:28KB

平成18年3月
60歳以降の再雇用制度について
基礎年金部分の支給開始年齢が段階的に満65歳に移行することに対応するため、正社
員のみを対象にキャリア社員制度を導入(平成14年3月より)してきました。4月1日
より実施する改正継続雇用制度は、正社員∼パートタイマーまでの全常用雇用者が対象に
なること、現状は厚生年金の報酬比例部分が満60歳から支給されていること、今後、定
年退職者及び雇用上限年齢到達者が増大し、経験力を戦力と位置付けキャリアを活用して
いくことが不可欠になることを見越し、60歳以降の再雇用制度を見直します。
記
1.60歳以降の雇用に関する基本的考え方
①長年培った知識・経験・専門能力・技術を有し、体力・意欲がある高年齢者を必要な人
材と位置付け、活用をはかる。
②65歳までの雇用を念頭に置き、60歳前の取り組み姿勢、能力開発や業績貢献、健康
管理など生涯設計の見直しをはかる。
③高年齢者それぞれの価値観・ライフスタイル・適性・能力・体力に応じて、会社業績に
寄与できる仕組を設定する。
2.新しい「キャリア社員制度」について
①キャリア社員のフレーム
・満60歳から引き続き契約する者は、満60歳の雇用にかかわらず、雇用呼称をキャリ
ア社員とします。
社
員
⇒ キャリア社員
サン社員(嘱託)
⇒
マスターパートナー社員(パートタイマー)
⇒
パートナー社員(週 25 時間以上のパートタイマー) ⇒ (週 25 時間以上)
パートタイマー
⇒ シニアアルバイト
※パートタイマーはキャリア社員の適用を除外し、引き続き雇用契約を取り交わす場合
は、シニアアルバイトの取り扱いと同一とします
※社員・サン社員・パートナー社員で週 25 時間未満希望の場合も、シニアアルバイトの
取り扱いと同一とします
※薬剤師は別途設定します
②キャリア社員制度導入の目的
・定年退職後及び雇用上限年齢到達後に引き続き再雇用されることを希望する者を雇用し、
その後の生活の安定及び長年培った知識・経験・専門能力・技能の活用はかり、会社の
生産性の向上に資することを目的とします。
③キャリア社員の処遇の考え方
・満60歳以降の仕事・役割の段階、勤務契約内容に基づいて処遇します。
・勤務契約内容に関しては、仕事・役割の段階、ライフスタイル・体力等に応じて、選択
肢の拡大をはかります。
・全員キャリア社員とし、
「市場賃金(満60歳以降に新たに採用された場合の賃金)
」の
考え方を基本としますが、満60歳以前の雇用・資格に基づいたキャリアを処遇に反映
させます。
・満60歳以降の配置、業務については、満60歳以前に就いていた仕事のキャリアを活
かす配置を基本とします。
(原則として店舗の配置で店舗との契約とします)
④キャリア社員の対象者
・正社員で定年退職した者で、かつ次の要件を全て満たすものとします。
ⅰ)過去3年間の定期健康診断を全て受診し、60歳以降に従事する業務に支障がない体
力・健康状態にある者。
ⅱ)過去3年間の人事考課のうち、業務遂行考課が全てB以上である者、または、上司の
推薦があり会社が必要と認める者。
ⅲ)就業状況に関して、正当な理由なく遅刻・早退もしくは欠勤をしていない者。
ⅳ)自宅(もしくは自己の用意する住居)より通勤可能な者。
ⅴ)定年退職後、引き続き勤務できる者。
ⅵ)所属部署、部署の要請に応じて、早番・遅番勤務が可能な者。
ⅶ)①∼⑥の項目において審査委員会で審査し、
「キャリア社員」として再雇用を決定した
者で、会社から掲示された条件で再雇用を応諾する者。
・サン社員、パートナー社員で雇用上限年齢に達した者で、かつ次の要件を全て満たすも
のとします。
ⅰ)雇用上限年齢到達までに、3回以上の契約更新がある者。
ⅱ)過去3年間の定期健康診断を全て受診し、60歳以降に従事する業務に支障がない体
力・健康状態にある者。
ⅲ)過去3年間の人事考課が全てB以上である者、または、上司の推薦があり会社が必要
と認める者。
※以下、正社員のⅲ∼ⅶと同じ
⑤キャリア社員の申請
・キャリア社員の基準を満たす者のうち、勤労意欲に富み、引き続き再雇用を希望する者
は、満59歳以降の定められた時点で再雇用の意思表示を行い、退職予定日の6カ月前
までに所定の様式により、その希望を正式に会社に申し出なければなりません。
⑥キャリア社員契約後の契約更新
・労働契約期間は1年以内とし、キャリア社員の基準を全て満たし、別に定める解雇事項・
懲戒事項に該当しない場合には以下のキャリア社員雇用上限年齢まで契約を更新します。
※契約期間は以下に定める日を超えることはありません。また、雇用契約が満了し、契
約更新しない場合は2カ月前までに本人に通知します
生年月日
キャリア社員雇用上限年齢 契約期間の限度
1945 年4月2日∼1947 年4月1日 満63歳
再雇用上限年齢に
1947 年4月2日∼1949 年4月1日 満64歳
達する月の月期末
1949 年4月2日∼
(10日)
満65歳
⑦キャリア社員の具体的処遇について
・満60歳以前の雇用と資格をキャリアとみなし、市場賃金にキャリアを反映させたキャ
リア加給を加算した時間給契約とします。
・ボーナスは支給しません。
・採用時間給は、パートナー社員の職種別採用時間給、曜日時間帯別加給とします。
⑧契約について
・初回及び毎年の契約更改時に、役割に基づく契約時間を提示し、契約を取り交わします。
・店舗の曜日別時間帯別加給を反映させるため、原則店舗契約とします。
⑨人事考課について
・年1回行います。仕事・役割の段階の充足の度合と業務に関する取り組み姿勢について
考課します。
・考課区分により考課給を支給(クリア方式)します。
⑩時間外勤務、休日出勤、深夜勤務について
・業務上必要がある場合は、法令に基づき時間外勤務、休日出勤、深夜勤務を命じること
があります。
⑪年次有給休暇について
・法令に基づき、契約内容に応じて年次有給休暇を付与します。再雇用後の付与回数は退
職時の付与回数を引き継ぎます。
⑫既存キャリア社員の移行について
・現状のキャリア社員に対して、仕事・役割の段階を審査し格付けます。
※平成18年4月11日以降新しい格付けとします
⑬導入時期について
・平成18年4月1日以降導入します。
※65歳まで勤務することを前提とした人事制度の全般の点検と見直しについては、同
業他社及び社会全体の動向を踏まえ、労使で検討していきます。
3.キャリア社員制度の見直しに当たっての継続課題
・2013年4月2日以降に満60歳になる人から、比例報酬部分の支給開始年齢が満6
5歳に移行し、満60歳以降無年金が始まることになるため、60歳以降の雇用形態の
あり方、仕事の内容と処遇のあり方について改めて検討が必要になり、あわせて、65
歳まで勤務することを前提とした人事制度全般の点検と見直しが必要である。
・現在、50歳以下のC層(店長・副店長・部長等の経営職層)任用者が各年齢100人
規模になっており、彼らが満55歳に達する時のC層役職定年制の運用の検討が必要で
ある。
<参考資料>
①平成18年2月20日現在のキャリア社員数・・・・・・50名
②今後満60歳を迎える正社員・サン社員・マスターパートナー社員・パートナー社員
・1945年4月2日∼1947年4月1日の2年間に生まれ、2006年4月2日∼
2008年4月1日に満60歳を迎える在籍者・・・・・・約900名
・1947年4月2日∼1949年4月1日の2年間に生まれ、2008年4月2日∼
2010年4月1日に満60歳を迎える在籍者・・・・・・約1,350名
③満65歳から年金が支給される在籍者(正社員・サン社員・パートナー社員)
・1949年4月2日∼1950年4月2日に生まれた在籍者・・・・・・約750名
・1950年4月2日∼1951年4月2日に生まれた在籍者・・・・・・約730名
・1951年4月2日∼1952年4月2日に生まれた在籍者・・・・・・約700名
・1952年4月2日∼1953年4月2日に生まれた在籍者・・・・・・約730名
・1953年4月2日∼1954年4月2日に生まれた在籍者・・・・・・約750名