申年(さるどし)に思う。なぜ、「申」が「猿」なのか?

学校だより
平成 28 年1月7日
第 10 号
伊勢崎市立境小学校
申年(さるどし)に思う。なぜ、「申」が「猿」なのか?
今年の正月は暖かで穏やかです。そして今年は申年(さるどし)。なぜ、
「申」
(しん)と書いて、
「申」
(さ
る)と読むのだろうか。調べてみた。調べてみると、
「申」の字は、稲妻の形からできていることが分か
った。そして、「神」を意味していた。それが、「申」の字が「もうす」
の意味に使われるように使われるようになったので、「神」をあらわす
字として、お供えをのせる台を意味する「示」と「申」を合わせて「神」
(神)が作られた。
「伸」
(しん・のびる)
「紳」
(しん・おおおび)
「電」
(でん・いなずま)も「申」からできている。こうしたことは分かった
のですが、
「申」
(しん)が(さる)とは結びつきませんでした。そこで
「猿」
(さる)について調べてみました。漢字のつくり「袁」
(えん)は
「遠」
(えん・とおい)でも分かるように、「遠い」を意味しています。
「猿」が「遠くのけもの」いうのは、意味が合わないように思います。
調べてみると「猿」の昔の字形は「猨」だということが分かります。こ
の漢字のつくりは「爰」です。この字は、
上の手と下の手で
間の輪を援(ひ)き合う様子、それが右の形に
なり、「爰」にな
ったわけです。
「犭」
と「爰」が合わさって「猨」
(手を使って輪を援
くけもの)になったわけです。そして「爰」と
「袁」の音がともに「エン」であったことから、
「猨」が「猿」になったわけです。
なかなか「申」
(しん)が(さる)に結びつきません。そこで十二支の元の意味を調べてみました。十
二支の読み方は、
「子(し)丑(ちゅう)寅(いん)卯(う)辰(しん)巳(し)午(ご)未(び)申(し
ん)酉(ゆう)戊(じゅつ)亥(がい)
」です。元の意味は、胎児が育っていく様子をあらわしているよ
うです。ここに、動物は関係ありません。使い方としては、数を数える、1,2,3,‥のようなもののようで
す。しかし、これではわかりにくいので、
「十二獣」の考え方「鼠、牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、
鶏、犬、猪」を十二支に当てはめたようです。だから、最初の「子」が「鼠」(う)に対応し、9 番目の
「申」が「猿」
(さる)に対応したわけです。
「申」と「猿」は直接関係なかったわけです。しかし、
「申」が「神」をあらわしていたこと、一方「猿」
を神の使い「神猿」をして祀る日枝神社などもあります。こうしてみるとどこか、つながっているよう
にも思えます。今年が昨年に「まさる」年でありますように、病や災いが「さる」ように願っています。
(参考:上毛新聞(2016.1.1) 47NEWS(漢字物語(小山鉄郎)2016.1.6))
猿を決め込む
「猿を決め込む」とは「三猿」いわゆる「見ざる
聞かざる
言わざる」です。この考え方は「論語」
の「礼にあらざれば視るなかれ 礼にあらざれば聴くなかれ 礼にあらざれば言うなかれ」。つまり「不
見
不聞 不言」である。
「三猿」は日光東照宮の神厩舎に猿の一生として彫られた彫刻の一部です。
悪いものに対して「見ざる
う
聞かざる
言わざる」はよく分かります。しかし、ここで「見よう
聞こ
言おう」と言いたい。
「見よう」は「レベルの高いもの すばらしいもの」に興味を持ち見ていこう。
「聞こう」は「本当のこと
自分のためになること」をきちんと聞いていこう。
「言おう」は「考えたこ
と気づいたこと」を発言していこう。積極
的な「猿を決め込む」ことをしていきたい。
見るさる
12 月 24 日
聞くさる
言うさる
市理科研究発表会(会場:境小)
田島悠希 吉井 涼
松下沙也花 吉野慶子
岡芹沙知 小川友愛
1 月 1 日 全日本実業団対抗駅伝(ニュイヤー駅伝)
多くの人が走る選手を応援していました。良い年になりそうです。
富岡美羽 久保田優奈
(読書感想文の県 3 位、内田さんの感想文を掲載します。)
「かあさんのしっぽっぽ」を読んで
伊勢崎市立境小学校
二年
内田
杏菜
わたしがこの本をえらんだりゆうは、おしりのスタンプがとてもたのしそうだったからで
す。本を読んだ日のよる、わたしもためしにやってみたら、本とうに小さな大ふくができま
した。でも一人でやったので、すこしさみしかったです。
ゆいのうちは、おかあさんがわがしやをやっているので、とてもいそがしく、ゆいはまい
日一人でおふろに入っています。おふろそうじもやっているなんて、えらいなと思いました。
わたしのおかあさんも、しごとをしています。よる六時ごろわたしを学どうにむかえにき
て、大いそぎでいえにかえります。すぐにせんたくものをたたみ、ごはんのしたくをします。
おとうとといもうともいるので、いえの中は大さわぎです。わたしやおとうとが、「おなか
すいた。ごはんまだあ。」
と言うと、キツネのように、
「テレビ見てまってなさい。」
と、おこります。そんなときわたしは、おかあさんも、キツネにたべられてしまったのかと
思います。おかあさんはあとかたづけがあるので、わたしはおとうととおふろに入ります。
本とうは、たまにはおかあさんと二人で入りたいなと思います。
ある日、おとうさんが早くかえってきたので、おとうとといもうとをおふろに入れてくれ
ました。わたしはおかあさんと二人で入れることになりました。さっそく二人でおしりのス
タンプをやってみたら、二つのきれいな大ふくができました。一人でやったときよりもなん
十ばいもたのしかったです。そして、ひさしぶりにおかあさんと二人でおふろに入れて、と
てもうれしかったです。きっと、ゆいも、ゆいのおかあさんも二人でおふろに入れてしあわ
せだったと思います。
わたしのおかあさんはどう思っていたのかな。聞かなかったけど、ゆいのおかあさんと同
じ気もちだったのかなと思いました。
かあさんのしっぽっぽ
BL出版株式会社
村中
寄贈
星井信子さんから「日本名作絵本(全 28 巻)
李衣