課題2)サッカーの指導者としての資質を高めていくにあたって、必要であると感じてい る学術的な知識とは 永松 慎二 指導の経験上、毎年に良い選手に恵まれる訳でも無く。 子供にとって「勝てない時間」を過ごさせる事もあります。 そのうち必ず結果はでるのですが、それまで子供の「モチベーション」を保つ事が難しい と感じる事がありました。 トレーニングを工夫し対戦相手を選び、時には学年を下げてもらって「モチベーション」 を保つ工夫を指導者同士で協力することもありました。 結局どれだけ、戦術を学ぼうが、トレーニングメニューが豊富であろうが、人脈が太か ろうが、選手が居なければ我々指導者は成り立ちません。 では、いかに子供たちに良い動機づけをさせて成功に導いていくかを考えたとき、正し い表現かわかりませんが、「心理学」が重要だと感じています。 経験豊富な指導者や情緒豊かな指導者なら、子供機微を感じ取り、うまく方向性を与え られると思いますが、そういったパーソナリティに依存するだけでは、全ての指導者が同 様の問題を解決できないと思います。 必要なトレーニングに対して選手のモチベーションが上がらない時に、叱責するか論理 的に理解を求めるか、こういった事でも心理的にどう作用させた方がいいのかを学んでお いた方が、選手・指導者相互のストレスを軽減できると思います。 次にチームの精神的なマネージメントについて、 サッカーは団体競技なので、社会的なスポーツです。選手・指導者だけなく、味方選手同 士、対戦相手、またレフリーや保護者など社会性の糸が張り巡らされています。 何気ない態度、言葉で大きな問題を生んだり、傷つけてしまったりしてしまう事もある と思います。 チームの精神的なマネージメントをすることも指導者の大事な部分だと思うので、お互 いの立場に立って考え、導いていけるようにする必要があります。 一時、チームで結果がでなくても、選手個人が加齢に伴う変化で変わっていく事もあり ます。その時、サッカーを続けていなかったらその変化を見られないまま、その選手のサ ッカー人生を終わらせることになります。 我々、 U-12 指導者が触れているのは選手の将来です。 一時の感情や自分の名声のために、たくさんの未来を摘み取らないように、どういった 言葉が、どう作用するのか?どういった態度が、どう影響するのか?を最初に学んでおく べきです。 結果が出ているチームが指導者や選手のマナーが悪ければ、そのチームを目指そうとは 思いません。勝てば何でも許される風潮や結果主義が長期的に見てサッカーを興隆させる とは思えません。 「心理学」と括られる分野かは解りませんが、スポーツマナーやチームマネジメントに 及ぶ事を経験則では無く、学術的に学ぶ必要があると思います。
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