奥西勝さんは無実です 一日も早く再審を開始してください 最高裁判所は

名張毒ぶどう酒事件(平成19年(し)23号)
奥西勝さんは無実です 一日も早く再審を開始してください
最高裁判所は名張毒ぶどう酒事件の公正な審理をお願いします
事件発生から47年余、そして一審無罪の判決が破棄されて死刑宣告を受けてから39年
余が過ぎました。奥西勝さんの人生は、裁判官と検察官によって、独房の中で生と死の間を
行き来する人生となってしまいました。
この間、奥西さんは何度も何度も無実を訴え続けてきました。しかし、これまで裁判所は
弁護団の懸命な努力で調べ上げて提出した証拠に見向きもせず、不利な証拠を隠し裁判を公
平に行おうともしない検察側の肩を持ち続け、奥西さんの貴重な人生を軽率に扱ってきまし
た。さらに、2005年4月にようやく出された再審開始の決定も検察の不当な異議がなさ
れ、2006年12月26日に、名古屋高裁の門野博裁判長によって「はじめに結論ありき」
の、推論と自白偏重による不当決定によって取り消されてしまいました。
「無実の罪で人の人生を、もてあそんでもいいのでしょうか?」
「一度しかない奥西さんの人生を、裁判所と検察の威厳のためだけに犠牲にしてもいいので
しょうか?」
早く気付いてください。奥西さんが無実であることを。検察が威厳を保つためだけの主張
しかしていないことを。そして、それを司法が擁護し続けることで国民が司法を信用しなく
なり、司法が国民にとってさらに疎遠になることを・・・。
奥西勝さんは既に80歳を超える高齢です。最高裁判所の下した、「疑わしきは被告人の
利益に」を、再審にも適用すると判断した、白鳥・財田川決定を守ってください。今回のよ
うな決定を許すことは、刑事裁判の死を意味します。
どうか、これ以上奥西さんの命をもてあそばないでください。これ以上、奥西さんを無実
の罪で苦しめないでください。最高裁判所は、検察に証拠を全て開示させ、弁護団の証拠を
公平な目で判断をしていただき、一日も早く再審を開始されるよう私たちは強く要請します。
〔要 請
事
項〕
名張毒ぶどう酒事件において、「疑わしきは被告人の利益に」という、白鳥・財田川決定
の趣旨を生かし、公正な審理を行って再審開始を一日も早くおこなっていただくこと。
氏
2008年
最高裁判所
名
住
月
日
第三小法廷
所
連絡先
御中
えん罪名張毒ぶどう酒事件
〒460-0011
愛知・奥西勝さんを守る会
名古屋市中区大須四丁目14番57号
山岸ビル4階
日本国民救援会愛知県本部内
電話(052)251-2625
FAX(052)251-8736
【取り扱い団体】
救 援 新 聞
〔
1958年6月10日
第三種郵便物認可
〕
名張毒ぶどう酒事件(平成19年(し)23号)
えん罪名張毒ぶどう酒事件
(団体用)
第7次再審請求特別抗告審において未提出証拠の開示を求める要請書
2006年12月26日名古屋高等裁判所刑事2部(門野博官僚裁判長)が下した決定については、最高裁が白
鳥決定、財田川決定で示した「再審においても刑事裁判の鉄則である『疑わしきは被告人の利益に』を
適用する。」という判例を大きく逸脱した判例違反を侵しているので到底許すことはできません。本決
定は、「明らかに死刑判決を庇い、死刑判決をなぞった。」としか思えない最初から「結論ありき」の
代物です。
不当決定は、弁護団が数々の新証拠を示して投げかけた死刑判決への疑問には全く答えず、5次、6
次審再審請求各審の不当決定、それも裏付けのない裁判官たちの推論までも引用して「死刑判決並びに
ぼくしゅ
第5次、第6次再審の不当決定を墨守」するという訴訟姿勢が貫かれ、ことごとく弁護団が提出した新
証拠を排斥しています。「完全無罪を証明しない限り再審の扉は開かない。」と言わんばかりの内容で、
死刑判決、第5次、第6次再審請求審の各不当決定の「おさらい」をしたに過ぎません。
悪質なのは、死刑判決の数々の矛盾から目を背けて、弁護団が提出した新証拠をまず排斥し、自白を
偏重したうえ「旧有罪証拠」を羅列して請求人の請求を退けるという手法です。
その点でも、第7次審の開始決定とは全く逆の姿勢・視点で貫かれた本決定には、刑訴法第435条
(再審)は不用だと言わんばかりの国民を見下した「裁判官には誤りはないと言わんばかりの傲慢な
『官僚裁判官の体質』」をあらわに示しており、再審手続における請求人の不利益(人権)を救済すると
む こ
いう視点は微塵も見られません。再審請求が「無辜の救済」というものであることからすれば、門野裁
判長らは、出発点からもともとずれた視点で審理に臨んだものと批判せざるを得ません。
一方、検察は、いままで5次審のおいて、弁護団の要求に一部証拠開示に応じたものの、その後、弁
護団の要求や第7次審の名古屋高等裁判所刑事1部における裁判所の勧告にも従わず、一貫してひた隠
しにして、未提出証拠を開示していません。
再審開始請求審理においては、「死刑判決が誤っているか、いないか。」が問題であり、そもそも本
件事件は、津地方裁判所において「無罪判決」を受けている事件です。私たちは、名古屋高等裁判所の
逆転「死刑判決が示した有罪証拠」には多くの疑問点があるとが判断しています。
名古屋高等裁判所刑事2部の門野博裁判長と二人の裁判官が前記のような手法で、同じ裁判所の開始決
定をひっくり返す決定を下すという暴挙の背景には、検察の証拠隠しが大きく貢献していると判断して
います。再審請求審の審理はあくまで「死刑判決」の検証が目的です。未提出証拠も審理の対象として
検証されるのが公正厳正な審理と考えます。
また、検察は公益の代表として、その地位にふさわしい態度で審理に臨むべきもので、いやしくも
「検察のメンツ」とか「検察の利益」とかを考えるべきではありません。しかしながら本件事件におけ
る検察の態度は全く「メンツ」と「組織の自己利益」に執着しているとしか思えません。再審手続は、
あくまで、日本国憲法の基本原理である国民の基本的人権の尊重と擁護という精神から発しています。
えん罪犠牲者を救済するという立場で審理が進めらてこそ、まともな審理といえます。
以上のような基本的な立場を貫徹するためには、検察手持ちの未提出証拠の開示は不可欠です。
よって、直ちに長年弁護団が求めてきた全ての未提出証拠の開示に応じられるよう強く要請します。
2008年
月
日
所在地
最 高 検 察 庁
検事総長
但木 敬一 様
団体名
代表者名
印
[取り扱い]
救 援 新 聞
〔
1958年6月10日
第三種郵便物認可
〕
えん罪名張毒ぶどう酒事件の再審を勝ち取り
奥西勝さんを死刑台から取り戻す全国ネットワーク
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