授業科目名 環境変動シミュレーション演習 必修の区分 選択 単位数 授業の方法 開講年次 講義目的 及 び 到達目標 講義内容 授業計画 参考文献 成績評価 の 基 準 1 単位 講師名 伊勢 武史 演習 2 年前期 自然環境を客観的・定量的にとらえ、その変動のメカニズムのモデル化を実際的 な事例を通して学ぶことを目的とする。環境分析や災害リスク評価にシミュレー ションを積極的に活用する問題解決型の思考と手段を持つ人材を養成することを 目標とする。そのために、初歩的なシミュレーションモデルを学生自ら構築する 演習やデータ処理の基礎などの経験を積み、また感度分析やパラメタ推定など、 モデルを評価・改良し、現実の観測データに適用する手法を習得する。自然界で の物質循環や生物と環境の相互作用、気候の決定条件などを支配するメカニズム をモデル化し、観測データとシミュレーション結果を定量的・客観的に比較する。 実際に環境評価や防災に用いられるデータベースを用い、解析や可視化の演習を 実施する。フィールド学習を通し、教室で学んだ知識を観測データに適用する手 法を学ぶ。このような総合的・多面的な演習を通し、気候変動が及ぼす環境変動 を生態系・農林業・風水害などの観点から将来予測するための基礎を養成する。 【講義の要点】 1. イントロダクション:時空間データ処理の基礎と可視化 2. 環境モデリングの基礎:リザーバー・浸透の理論と実例 3. 環境モデリングの基礎:拡散・移流の理論と実例 4. 回帰モデルを用いた世界の陸域生態系の生産量の推定と環境依存性 5. 土壌炭素の蓄積・分解のメカニズム:単純な微分方程式を用いた例 6. 土壌炭素の蓄積・分解のメカニズム:シミュレーションによる解析 7. 水の収支と自然災害:生態系・人間活動が地域の水収支に与える影響 8. 水の収支と自然災害:河川流量データと洪水のリスク分析 9. 土砂災害のフィールド学習:兵庫県の土砂災害特別警戒区域 10. 土砂災害のメカニズムとリスク評価 11. 生態学的観測とデータ解析のフィールド学習:個体群・群集生態学 12. 森林生態系内の種間競争:解析モデルを用いて 13. 森林生態系と生物多様性の保全:シナリオベースの将来予測 14. 気候変動のシミュレーション体験:社会の動向と将来予測 15. 気候変動のシミュレーション体験:自然災害発生頻度の推測 「現代生態学講座」, 伊勢武史, 2013 年 「学んでみると生態学はおもしろい」, 伊勢武史, 2013 年 2 回の授業内レポート(40 点×2 回)および学習態度(20 点)により,総合的に 評価する。
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