心に響く道徳教育 へのアプローチ

心に響く道徳教育
へのアプローチ
1
平成15年
9月12日(金)第4号
編集・発行:県南教育事務所
下山田和順
中央教育審議会答申(平成10年6月)
【背景】
【答申】
連続する
青少年の犯罪等
幼児期からの
心の教育の在り方について
(=「心の教育」の答申)
【問題点】
・授業時間が確保されていないこと
・心に響かない形骸化した指導
・徳目を教え込むにとどまるような指導
【子どもの声】
・いつも同じような授業だ。
・こうすることがよいことだとか、こうしなければならないということが多い。
・始めからわかっていることなので、感動したり考えたりすることが少ない。
2
教育課程審議会の答申(平成10年7月)や新学習指導要領の方向性
【基本方針】
・体験活動等を生かした心に響く道徳教育の実施
・家庭や地域の人々の協力による開かれた道徳教育の充実
・未来へ向けて自らが課題に取り組み、共に考える道徳教育の推進
【課 題】
子どもの心に響く道徳の授業をどのように進めるか
特に、道徳の時間に子どもの体験や体験活動等を生かして指導の充実を図る工夫
3
体験を生かした「道徳の時間の指導」の充実
(1) 子どもの体験と道徳の時間の関連のとらえ方
【生活や学習全体】
「体験」
【体験活動】
(体験的な活動)
体験的な学習
【道徳の時間】
①
③(模擬体験・
追体験など)
②
計画的・発展的指導
①
②
③
子どもの「体験」全体を道徳の時間に生かす
体験活動と道徳の時間の関連を図る
模擬体験などを道徳の時間に取り入れる
(2) 心というのは、何らかの体験の結果としてしか育たない
特定のテーマの事象を実体験して、その体験の中からその体験にかかわる意味を見い
だし、それを核に「○○は△△にすべきだ」などの法則的・教訓話的な「物語」を創造
する。こうした「物語」は、脳に記憶され、相互に浸透しながら、融合した「物語」を
形成する。それを私たちは「心」と呼んでいる。
(東京大学大学院教育学研究科 汐見稔幸)
(3) 道徳の時間に模擬体験や表現活動等を取り入れる
①表現活動
役割演技、動作化、劇化
②コミュニケーション
③模擬・追体験
ゲーム、話し合い
箱庭的模擬体験など
(アイマスク・車椅子体験など)
実感的な理解
強い共感
資料による価値
の自覚が一層深
められる
実感的な理解
【心に響く授業】
【ポイント】
①
子どもたちに感動ある体験をさせること自体が課題となる。感動や怒りなどが大きけれ
ば大きいほど、そこに大きな意味を見いだす。
② 体験から見いだした意味を核にした「物語化」をていねいにサポートする。
連
絡
*各小・中学校に配付しました「平成 15 年度道徳教育連携・推進講座資料」(福島県教育委員会編)
を道徳教育の充実のために活用してください。
平成14・15年度
文部科学省指定
児童生徒の心に響く道徳教育推進事業研究発表会
矢祭町では、平成14年度から、文部科学省より「児童生徒の心に響く道徳教育推進事業」の
地域指定を受け、東舘小学校と矢祭中学校を中心に「体験活動等を生かした道徳教育」の実践研
究に取り組んでいます。研究の成果を県南域内の各小・中学校と共有するために研究発表会を開
催します。多くの先生方の参加を期待しています。
記
【
豊かな心をもち
∼
研究主題
】
ともによりよく生きる力を育てる道徳教育
体験活動と道徳の時間の関連を図りながら
1
期
日
平成15年11月20日(木)
2
会
場
矢祭町立東舘小学校(午前)
3
公開授業
※
∼
矢祭町立矢祭中学校(午後)
道徳の時間(東舘小学校7学級
矢祭中学校8学級
詳細は、第二次案内をご覧ください。(10月上旬予定)
全学級公開)