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The Weekly Journal of the American Association for the Advancement of Science
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Science 2006 年 4 月 28 日号ハイライト
エーゲ文明をめぐる論争に決着?
機械仕掛けの昆虫の眼
マラリア抵抗性を持つ野生の蚊
大変身する真菌
「Science」は米国科学振興協会(AAAS)発行の国際的ジャーナル(週刊)です。以下に記
載する、次号掲載予定論文に関する報道は解禁日時まで禁止します。
論文を引用される際には出典が「Science」誌および AAAS であることを明記してください。
Aegean Archeology Debate Resolved?(エーゲ文明をめぐる論争に決着?):エーゲ文明の
後期青銅器時代の年代は長年に渡り議論の的であった。今回、火山の大爆発によって生き埋
めになった 1 本のオリーブの木のおかげで、この論争にピリオドが打たれるかもしれない。
紀元前 2000 年紀にはエーゲ地域で大規模な文明が複数発展し、古代の近東やエジプトの交
易および文化的世界に統合された。考古学者らは様々な時代における人工遺物に見られる類
似性を基にこれら文化(芸術、商業、政治など)の関連性を探ってきた。たとえば、古代ギ
リシャ文明に重大な影響を及ぼしたクレタ島の新宮殿文化は、エジプトの新王朝時代と関連
づけられてきた。しかし、1970 年代以降、これらの遺跡から得られた放射性炭素年代は、
豪華な黄金の埋蔵物で有名なギリシャ本土の Shaft Grave 時代やキプロス島の沿岸地域で重
要な新しい文化が発展した時代を含め、新宮殿時代やその他のエーゲ時代がこれまで考えら
れていたよりもはるかに古い可能性を示唆している。
最近まで、放射性炭素年代は信頼性が低く、これら地域の年代順配列については議論が絶え
なかった。今回、Sturt Manning らは、放射性炭素年代測定法によって得られた 300 年に渡る
膨大なデータを発表し、エーゲ時代がこれまで考えられていた以上に古いことを明確に示し
た。この難問を解くカギとなったのは、現在のサントリーニ島(ギリシャ)の噴火によって
生き埋めになった、たった 1 本のオリーブの木の発見であった。周辺に灰を撒き散らし、
「古代エーゲ時代のポンペイ」を引き起こしたこの噴火は重要な基準点となった。Brevium
に掲載された論文において、Walter Friedrich らは、噴火についても直接的かつ正確な年代を
明らかにしたこの木の発見と放射性炭素年代測定について詳しく説明している。その結果は
Manning らが発表した年代順配列と一致している。これらの論文により、エーゲ時代がこれ
まで考えられてきたよりもさらに約 100 年過去に遡ることになり、クレタ島の新宮殿文化や
ギリシャ、キプロス島などその他の文化の時代の期間がこれまで考えられていた以上に長か
ったことが判明した。また、これらの文化が、後続する新王朝時代ではなく、レバント地方
と関連を持つカナン王朝によって支配されていたエジプトの第二中期王朝時代と同時代であ
った可能性も示唆された。
論文番号 10:"Chronology for the Aegean Late Bronze Age 1700-1400 B.C.," by S.W. Manning at
Cornell University in Ithaca, NY; S.W. Manning at University of Reading in Reading, UK; C.B.
Ramsey and T. Higham at Oxford University in Oxford, UK; W. Kutschera, P. Steier and E.M. Wild
at Universität Vienna in Vienna, Austria; B. Kromer at Institut für Umweltphysik der Universität
Heidelberg in Heidelberg, Germany.
論文番号 6:"Santorini Eruption Radiocarbon Dated to 1627-1600 B.C.," by W.L. Friedrich and T.
Pfeiffer at University of Aarhus in Aarhus, Denmark; B. Kromer, M. Friedrich, S. Talamo and J.
Heinemeier at Institut für Umweltphysik der Universität Heidelberg in Heidelberg, Germany; M.
Friedrich at Hohenheim University in Stuttgart, Germany.
Mechanical Insect Eyes(機械仕掛けの昆虫の眼):昆虫の眼のような外観と機能を有する複
眼が開発された。多数のレンズを使い曲線を描く形状にすることで、この眼は幅広い視野に
加えて超高速の運動探知・画像認識能力を獲得した。Ki-Hun Jeong らは、このようなタイプ
のレンズを備えた超小型カメラや運動センサーは医療、産業、軍事に応用できるであろうと
述べている。昆虫の眼は、それぞれバラバラの方向を向いた、「個眼」と呼ばれる多数の画
像ユニットを備えている。著者らは可塑性ポリマーを用いて人工個眼を作成し、光電子撮像
デバイスへと光を誘導するチューブ状の「導波管」に接続された小さなレンズを各個眼に取
り付けた。そしてドーム状の構造物上に各個眼があらゆる方向に向くよう並べた。数ある昆
虫の眼の中でもミツバチの眼が今回の人口複眼に最も近いと著者らは述べている。
論文番号 8:"Biologically Inspired Artificial Compound Eyes," by K-H Jeong, J. Kim and L.P. Lee
at University of California, Berkeley in Berkeley, CA.
Malaria-Resistant Wild Mosquitoes(マラリア抵抗性を持つ野生の蚊):蚊が生まれつき持
っているマラリア抵抗性を解明するための遺伝学的手がかりが得られた。新たなマラリア撲
滅対策への応用が期待される。一部の野生の蚊は、マラリア原虫(Plasmodium)に感染した
ヒトの血を吸ってその病気を他のヒトに伝播する。ところが新たに行われた研究により、他
の野生の蚊の多くは遺伝学的にマラリア抵抗性を持っており、感染した血液中の寄生虫を殺
してしまうためヒトに伝播することはない可能性が示唆された。抵抗性を持つ野生の蚊は、
生まれつきマラリア原虫に感染しているマリ人の血を吸っても、染色体の「レジスタンス島
(resistance island)」と呼ばれる一部分に位置する蚊遺伝子によって感染から保護されてい
ること判明した。著者らによると、実験室での研究では、レジスタンス島中の蚊遺伝子の1
つは植物や脊椎動物でも観察される疾病認識遺伝子に似ており、これが蚊を感染から守って
いると思われる。マラリアに感染しそれを伝播する蚊は、自身の免疫システムに問題を抱え
ているのではないかと著者らは推測している。
論文番号 13:"Natural Malaria Infection in Anonpheles gambiae Is Regulated by a Single Genomic
Control Region," by M.M. Riehle, J. Li, F. Oduol, and K.D. Vernick at University of Minnesota in St.
Paul, MN; K. Markianos at Fred Hutchinson Cancer Center in Seattle, WA; O. Niaré, A.M. Touré, B.
Podiougou, S. Diawara, M. Diallo, B. Coulibaly, A. Ouatara and S.F. Touré at Université de Bamako
in Bamako, Mali; L. Kruglyak at Princeton University in Princeton, NJ.
Extreme Makeover, the Fungus Edition(大変身する真菌):土の中では無害なカビとして生
息している糸状菌が、いったん哺乳類の肺に吸い込まれると病原性を持つ酵母に変身するこ
とがある。今回、この極端な大変身を制御している遺伝子が特定された。ヒト肺炎を引き起
こすことがある「二形性真菌」に見られるこのような変身を制御するメカニズムをよりよく
理解することは、薬剤やワクチンの開発に有用であろうとJulie Nemecekらは述べている。米
国では二形性真菌に起因する感染症が年間 100 万件を超える。著者らはある種の二形性真菌
が土壌環境から暖かい哺乳類の肺に移動する際、「ヒスチジンキナーゼ」と呼ばれる一対の
蛋白質複合体をエンコードする遺伝子の 1 つがそのことを感知していることを発見した。古
代の進化の過程で保存されてきたこの環境センサーは、細胞壁や胞子の形成、毒性因子の発
現といった真菌の一連の特徴を制御しているようである。これらの特性は、真菌が土壌を離
れてヒト肺などの暖かい環境に入ったことを感知したとき変化する。
論文番号 15:"Global Control of Dimorphism and Virulence in Fungi," by J.C. Nemecek, M.
Wüthrich and B.S. Klein at University of Wisconsin Hospitals and Clinics in Madison, WI.
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