授業科目名 文学 (Literature) 必修の区分 ※ 単位数 2.0 開講年次 1 講師名 木下 誠 所属 経済学部 オフィスアワー・場所 ※ 連絡先 ※ 講義目的及び到達目標 「世界文学の愉しみ----詩と小説の表現の多様性をめぐって」というタイトルで、十九 世紀と二十世紀のヨーロッパ、アメリカ、ラテンアメリカを中心としたさまざまな作 家の作品(詩と小説)を味わいながら、文学表現の新しい可能性に目を開くことを目 的とする。 講義内容・授業計画 世界文学の多様性と一口に言っても、作家と作品を取り巻く社会や状況や歴史の多 様性、作品の内容やテーマの多様性、文学ジャンルの多様性などさまざまな観点から 考えなければならないが、今回の授業では、毎回一つか二つのテクストを読み、その 文体や構造などの表現形式、その背景にある社会や歴史との関係、内容と形式の関連 、そこに込められた作家の思想などについて分析することで、文学の多様性を味わう とともに、文学テクストの読み方を身に付ける。 1「文学」とは何か? 「世界文学」とは何か? 「文学」の歴史 2 詩の歴史 唄、定型詩、韻文詩、散文詩 中世のトゥルバドール/ボードレール/ヴェルレーヌ/ランボー 3 小説の歴史 虚構、語り、描写、文体 デフォー『ロビンソン・クルーソー』/バルザック『ゴリオ爺さん』/ スタンダール『赤と黒』/ヴィクトル・ユゴー『レ・ミゼラブル』/ フロベール『ボヴァリー夫人』/クノー『文体練習』 4 語りの実験(1) フォークナー『響きと怒り』/プルースト『失われた時を求めて』 5 語りの実験(2) ジョイス『ユリシーズ』/コルタサル『石蹴り遊び』 6 虚構/現実/登場人物/読者(1) カフカ『変身』『審判』 7 虚構/現実/登場人物/読者(2) レーモン・クノー『イカロスの飛翔』 8 描写と文体(1) カミュ『異邦人』/ロブ・グリエ『迷路の中で』 10 描写と文体(2) ポンジュ『物の味方』/ゼーバルト『アウステルリッツ』 11 引用とパロディ(1) ロートレアモン『マルドロールの唄』/ カルヴィーノ『見えない都市』 12 引用とパロディ(1) トゥルニエ『フライデー、あるいは太平洋の迷宮』/クッツェー『敵あるいはフォー 』 13 現代詩の実験(1) アポリネール『カリグラム』/瀧口修造『詩的実験』 14 現代詩の実験(2) セガレン『覊旅』『碑』/李箱『鳥瞰図』 15 まとめ。文学の限界を超えて。ギー・ドゥボール『回想録』 * 作家と作品に関しては追加と変更の可能性がある。 テキスト プリントを使用。 参考文献 授業中に適宜紹介します。 成績評価の基準 平常点(出席、課題など40%)、定期試験(60%)を総合して評価。 履修上の注意・履修要件 備考
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