平成24年度 学校だより 12月号 子供たちの成長 校長 浅井 正秀 私の古く親しい友人に児童心理を深く勉強している先生がいます。先日、住吉小学校の 研究会に来てもらい児童心理について講義をしてもらいました。 以前、その友人と一緒の学校に勤めていたとき、休み時間にその友人が校庭に出てニコ ニコしながら人差し指を立てると、 「この指とまれ」のように子供たちが人差し指につなが り集まってきました。その後、先生と子供たちは手つなぎ鬼をして遊びだしました。私は 「ほとんど声を出さなくても、子供たちが集まってきて、一緒に遊ぶなんてすごいね」と 言い、どうしてこんなことができるのか尋ねました。すると「子供たちと気持ちが通じて いるから」だと答えて「何か問題行動を起こした子供は、いきなり怒ったりしないで、そ の深層心理を探ってあげる必要がある。その繰り返しで、気持ちが尐しずつ、子供たちと つながっていく」という話をしてくれました。 私は5回目の6年生を担任していたとき、ずっと真面目でおとなしかった女の子が、突 然、朝礼で校長先生がお話をしているのに、おしゃべりをやめなくなったことがありまし た。なんて態度が悪いのだと思い、厳しく注意しました。すると、その女の子はさらに反 抗的になり、結局、心が通じ合えたと感じたのは卒業する寸前だったことがありました。 女の子が不安定な気持ちになったのは、お父さんとお母さんの仲が悪くなり、夫婦のケン カが多くなったことが原因だったと保護者との個人面談で分かりました。それを聞いて「ま だ、12歳なのに両親を気遣い、つらかったね」女の子に語りかけたときから、だんだん かたくなになっていた気持ちがほぐれてくるのがわかりました。 子供がイライラして言うことを聞かないのを見ると、思わず注意したくなります。しか し、実は、友だち関係で悩んでいたり、勉強がわからなくて学校がつまらなかったり、保 護者や先生に怒られたりしたことが原因であることもあります。ですから頭ごなしに怒っ ても子供は口を閉ざしてしまいます。 住吉小学校の教職員を見ていますと、子供たちの話をよく聞き、子供たちに寄り添っ ているのを感じます。ですから音楽会の練習を見ていて、先生方が厳しい指導をしても、 子供たちは「いい演奏をしよう」という気持ちをもっています。そして、友だちと協力し て先生方の話をよく聞き、練習を重ねるごとにうまくなっていきました。 保護者の皆様は、音楽会でも、子供たちに寄り添って、あたたかい声援をおくっていた だきました。本当にありがとうございました。これからも素直でやさしい子どもたちを育 てるために、家庭と学校で、共に協力していきましょう。 PTA 第7ブロック バレーボール大会準優勝 おめでとう ございます。 卓球大会優勝
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