（１５）週刊平成１７年９月１９日（月４回・月曜日発行）平成６年１１月２４日第三種郵便物認可第４４６号ビル業界四季報東西石油株式会社東京都目黒区碑文谷５−２−５ ★代表ビル概要 ★代表ビル概要１階東京日産碑文谷営業所２階ワープコーポレーション３階ブライダルひろ４階 DUALVIEW ５階住友林業ツーバイフォー株式会社６階キッズインターナショナル７階東西石油株式会社朝日自動車交通株式会社 ☆目黒通りこの通りで買えない車はないと言われるほど、各自動車メーカーのディーラーが立ち並ぶ。この辺りから六本木や銀座へは車で３０分とかからず、自動車による移動が非常に便利な土地柄である。 ★ビル経営「テナント誘致に苦戦した時期もありますが、ここ５年間は満室稼動を維持しています」（代表取締役深川聡也氏）竣工当時、バブルが崩壊したことで最初はなかなかテナントが決まらず、例え決まったとしてもしばらくすると、さらに安い賃料のビルに引っ越しされることの繰り返しでなかなかテナントが安定しなかったという。しかし当時から同氏には確固たるポリシーがあった。「テナントが満室稼動する前は、賃料を下げてくれたらテナントとして入ると言われたことが何度もありましたが、決して値下げには応じませんでした。なぜなら例え値下げをして来てもらっても、もっと安い場所が見つかれば、結局そちらに行ってしまうと思ったからです。」（深川氏）また、同氏にはポリシーを貫く根拠が２つあった。一つはこの辺りはマンショ東京都品川区上大崎２−１７−４代表取締役木村博成設立昭和４２年事業内容貸ビル業代表深川聡也設立昭和３１年事業内容オートガス販売、不動産賃貸管理関連会社朝日自動車交通（取締役深川聡也氏） ★入居テナント東和物産株式会社 ★会社概要 ★会社概要名称 T&A ビルディング所在地東京都目黒区碑文谷５―２―５竣工平成４年規模地下１階、地上７階建て " 美都ビルＴ＆Ａビルディング " ンが多いが、オフィス用に稼動しているビルはあまりなかったため、必ずこの場所が必要な企業が存在すると考えていた。二つ目に、近くに駅はないが、１０００台以上駐車可能なスペースをもつダイエーがビルの目の前にあり、車で移動する人が多い土地柄から、駅から遠いことがそれほど不利に働かない場所という確信があったからだ。基本的に深川氏は１フロアを１社にテナント貸ししていたので、テナントが出ていってしまった後は、空きテナントがあることを周囲に知らせるため、通りに面したガラス窓に大きく、「テナント募集」と赤く塗った発砲スチロールを張り付た。同氏の先代が窓を大きめの作りにデザインしたことも幸いし、氏の手製看板は通りから見ると良く目立ったそうだ。現在満室稼働中のテナントのうち、数えてみると半分以上の企業が、氏の手作り看板を見て飛び込んできたテナントとなっている。また、同氏はビル管理業務を安易に他人に丸投げせず、なるべく自分でトラブルを解決することを心掛けている。「竣工当時の苦しかった時代があるから、極力自分で何でも直す癖がつきました。最初は必要に迫られてやっていましたが、今となってはその時の経験がコスト削減につながっています。テナントの中には私が管理人とは知らず、修理に良く来る業者だと思っている方もいるかもしれません」（深川氏）交通アクセス東急東横線学芸大学駅徒歩１０分名称美都ビル所在地東京都品川区上大崎２―１７―４竣工昭和４２年規模地下１階地上５階延床面積８５８ ! ★入居テナント１階 JustSpot やなか珈琲店２階刀削麺餐館 CLUB Odin ３階お好み焼春一番４階ステージプランニング美都ビル管理事務所 ★沿革昭和３６年に木村氏が目黒駅前で喫茶店を開業したことが事業の始まりである。もともと目黒駅で店を開くつもりはなかったのだが、店に合う物件を五反田に視察に行く途中、渋滞の車内から見えたのがこの物件だったことが開業のきっかけとなった。当初喫茶店を立ち上げた場所は、現在の東急バス目黒駅バス停付近だったが、その後昭和４０年から始まった目黒駅の地区開発のあおりを受け、繁盛していた店を移転しなければならなくなった。その移転先が現在の美都ビルの位置に当たる。移転してからは同氏はこの地にビルを建て、喫茶店とゲームセンターを長らく運営していた。その後、自身で店を運営することをやめ、空いたスペースをテナントとして貸し出す方針に変え、今日に至る。 ★ビル経営喫茶店とゲームセンターを廃業したことをきっかけに氏はビル経営を始め、現在でも自分でビル管理を切り盛りしている。以前の店を廃業したのはちょうどバブル期の真っ最中だったと氏は語る。貸ビル業を始める前までは、自分でビル全ての店を切り盛りし、最盛期にはこの美都ビルの他にも何箇所かの店を所有していたと言う。「しかし私も歳を取りましたので、思いきって仕事の第一線からは身を引き、空いたスペースを他の人に有効に使ってもらうよう貸ビル業務を始めました」（代表取締役木村博成氏）当初から駅が近いこともあって、テナント誘致にそれほど苦労することはなかったと言う。現在同氏には子息が二人いるが、一人はすでに別の場所で氏が経営しているバッティングセンターの管理業務を行なっている。もう一人の子息は現在某医大で講師をしており、未来の医者の卵達の為に多忙な日々を送っているそうだ。そういった事情により、今のところ直接氏の業務には関わっていないが、将来的にはテナントとしてビル内に病院を作り、息子を医大から呼び寄せて開業させる計画を持っている。一人は管理業務、もう一人はテナントの一つとしてこの美都ビルを支えてもらいたいと氏は考えているようだ。「もちろん先の話だからどうなるか分かりませんけど、実現できたら面白いと思います。（」木村氏）ビルの設立は昭和４２年と決して新しいビルではないが、今の所は改装などは考えてはいないという。ただ子息がこの美都ビルに来ることになったら、その際は現在のビルを改装する必要があると考えているようだ。交通アクセス山手線東急目黒線南北線都営三田線目黒駅徒歩５分