医師としてのあなたに、最高の仕事を、人生を。 研修修了者の声 研修を終えて 3 -子供2人が小学生になり、消化器疾患の専門医として社会に貢献したいと思いました- (専門:消化器内科) 私は、研修医後、内科医として10年過ごしてきました。大学病院で専門に勉強 してきたことは、消化器科です。内科専門医、消化器病専門医、学位も取らせて いただきました。 その間に、2人子供を育ててきました。小さい頃は、支援してくださる方が近く に住んでいたこともあって、安心して子供をあずけ仕事をし、時間の許す限り、 自分でも子供と対話や遊びをかかさずしてきました。それでも、仕事の方は、や りたい事が思い切りできるわけもなく、育児も温かく子供を育てられているか自 信もなく、夢中で過ごし、気がついたら10年経っていた、そんな感じです。し かも、消化器科専門だというのに、気がつくと2年も内視鏡を握っていないこと に気がつきました。下の子供が1年生になり、少ししっかりしてきて、我に返っ たといったところでしょうか。以前の自分が描いていた医師という職業のイメー ジとかけ離れてしまっている自分に愕然としました。そして、これからの自分も じっくり考えてみました。そこで出た答えは、高齢化に伴い消化管疾患が増えて いること、女性の患者さんで恥ずかしさから、消化管検査(特に大腸内視鏡)を 受けない方もいることなどから、自分が専門としてきた消化管疾患の勉強のやり 直しと手技の確立でした。そうしたことが、微力ながらも私にできる社会への貢 献なのではないか。 しかし、リスクの高い内視鏡をどこでどのようにして教えてもらえるのか、学 べるのか、初めは見当もつきませんでした。医療訴訟の問題など考えると、内視 鏡をやることは、もうあきらめようか。母であり、妻であり、消化器科医師であ ることの両立は、どのようにしたら成り立つのか、とても当直のある病院などは 勤務することは無理だ、などと、色々なことを考えていたところに、東京女子医 大女性医師再教育センターの記事が目に飛び込んできました。他大学出身なので 受け入れは無理だろうと、半分あきらめた気持ちで、連絡をしてみました。川上 教授から、あたたかいメッセージが届くと、本当に信じられない思いで、また内 視鏡ができる喜びと、感謝の気持ちで一杯になりました。そして、自宅に近い病 院ということもご配慮くださり、病院での再教育が始まりました。 病院では、院長先生は快く受け入れを許可して下さりました。そして、副院長 先生をはじめ、他のドクターも、初歩的な質問にも嫌な顔ひとつせず、何でも教 えて下さりました。初めはうまくいかないこともあり、もどかしさを感じたこと もありましたが、3ヶ月終了する頃には、上部内視鏡は、ほぼ自信を持って行う ことができるようになり、それだけでも私にとって、大きな収穫でした。下部内 視鏡は、まだ課題が残ったままですが、多くのことを学ぶことができました。こ れからも、この再教育によって得たことを無駄にすることなく勉強を続け、社会 に貢献していきたいと思っています。 女性医師再教育センター長大澤教授、副センター長川上教授、消化器内科の主 任教授、および窓口となってくださった事務の皆様、また、メディカル・プリン シプル社の皆様、その他多くの方に大変お世話になりました。心より厚く御礼申 し上げます。本当にありがとうございました。
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