Bloomberg Businessweek リーダーになること 「The Leadership Challenge(リーダーシップ・チャレンジ)」の作者は、よいリーダーシ ップの原理理とどのくらいの数の現在のリーダーが満たしていないかを議論論している。 マーシャル・ゴールドスミス 私は最近、親友で賞を取った作家のジム・コウゼズ(Jim Kouzes)と、彼が共同執筆者のバリー・ ポスナー(Barry Posner)と出版した定評のある「The Leadership Challenge(リーダーシップ・ チャレンジ)」という書籍の第四版の刊⾏行行について話す機会を持った。私は、ジムとバリーの作 品を 1987 年年の第⼀一版の刊⾏行行から注⽬目してきた。私は「The Leadership Challenge」がリーダ ーシップの分野で今まで書かれた最⾼高の研究ベースの書籍であると思う。それはまた、リーダ ーシップに関して今まで⼀一番売れた書籍のひとつである。以下は、私たちの会話の編集された 抜粋である。 あなたたちの書籍で好きなところの⼀一つは、実際にリーダー向けに書かれていることです。問 題を⾒見見てみましょう。読者のほとんどは、最⾼高執⾏行行責任者ではありません。あなたたちの作品 のほとんどは、全てのレベルのリーダーから学んだことをもとにしています。そして、私たち の全員が、どうやって組織で⼤大きくポジティブな変化を⽣生み出しているかを⽰示しています。 世界中で⾏行行われている組織を率率率いることの⼤大半は、最⾼高経営責任者や、会社社⻑⾧長や、軍隊の将 軍や、有名⼈人から⽣生まれている訳ではありません。⽇日常的な統制のほとんどは、普通の⼈人たち、 つまり私たちの世界のありふれたヒーローたちから来ています。私たちが仕事をする時、それ がエグゼクティブの執務室であろうが、⼩小売店鋪であろうが、⼯工場であろうが、奥の⼩小部屋で あろうが、現場での作業であろうが、企業の本社であろうが、私たちのパフォーマンスにポジ ティブにもネガティブにも最も影響を与えがちな⼈人は、すぐ直属の管理理職です。 その⼈人は、私たちのキャリアの軌跡、倫倫理理的な⾏行行動、仕事に対する満⾜足度度に影響を与えがちで す。もし、あなたが両親、教師、コーチ、地域社会のリーダーであれば、あなたは若若者にとっ 1 Bloomberg Businessweek ての模範となる⼈人でしょう。これが意味するのは、あなたのレベルや役割がどのようなもので あっても、あなたに最も親しい⼈人にとって、あなたは組織内で最も重要なリーダーなのです。 リーダーシップの「素晴らしい⼈人」理理論論は、明らかに間違っています。もしあなたに訓練し、 実践する要望と意思があれば、私たちは組織を率率率いる能⼒力力が改善できると理理解しています。私 はそれをポジティブで断定的なメッセージで、⼈人はそれに反応すると思います。⼼心の中では、 私たちは皆、良良い仕事をしたいと願っていますし、それは私たちが他の⼈人の⾏行行動を⼿手助けしよ うとすることです。 それは⾮非常にわくわくさせる⾒見見⽅方です。それは私たちの⼀一⼈人ひとりが、⾃自分たちが⾏行行っている ことをリードすることにより⼀一層の責任を持たねばならず、答えを探すのを⽌止めなければなら ないと提⾔言しています。 まさにその通りです。私たちひとりひとりへの質問は、「私は重要か」ではなく、「どうすれば 重要になれるか」です。もし他の⼈人があなたにリーダーシップを期待した場合、どうやって彼 らを今すぐ率率率いるのでしょうか。私の上司はどのようにやっているかとか、CEO がどのように やっているかとか、有名なリーダーがどのようにやっているとかではなく、私がどのようにや っているかです。 だから、もし私が組織を率率率いることと⾃自らのリーダーとしての成⻑⾧長により⼀一層の責任を取るの なら、どこから始めれば良良いでしょうか。 リーダーシップは関係性であると理理解することから始めることです。組織を率率率いたい願う⼈人た ちと従うことを選んだ⼈人たちとの関係性です。リーダーシップのいかなる議論論は、リーダーと 構成員の関係の⼒力力学を考慮しなければなりません。 オーケー。そのダイナミクスとは何でしょうか。 25 年年以上に渡り、私たちはリーダーに、何を期待し、賞賛したのかを尋ねてきました。質問さ れた⼈人にとって、リーダーとは彼らが喜んで従う⽅方向性を⽰示す誰かのことです。強調すべき点 2 Bloomberg Businessweek は、「喜んで」です。私たちに語られたものは、何年年にも渡って驚くほど⼀一定しています。喜ん で誰かに従う⼈人たちにとって、構成員の⼤大多数はリーダーに誠実で、前向きで、元気を与えて くれ、有能であることを期待しています。 最初の研究から最新のものまで、誠実さはリーダーが賞賛されるべきトップ項⽬目になっていま す。 それは驚くべきことではないです。 もし⼈人が誰かに喜んで従うのなら、それは戦闘であろうが会議室であろうが、それが本部であ ろうが最前線であろうが、彼らはその⼈人が信頼に値すると彼ら⾃自⾝身で確信したいのです。⼆二番 ⽬目に、構成員がリーダーに期待することは、⽅方向感覚(未来への明確なビジョン)です。私た ちはまた、リーダーに将来に対して精⼒力力的で、熱狂的で、ポジティブであることを期待してい ます。また、リーダーに実⾏行行能⼒力力、つまりことを成し遂げる能⼒力力、を期待しています。 それらの四つの属性のうち三つ、誠実さ、有能さ、⼈人を元気づけることは、コミュニケーショ ンの研究者が「信頼性の源泉」と呼ぶものになります。信頼性は、リーダーシップの基盤です。 この発⾒見見は、何年年にもわたり⼀一定しているので、私たちはそれをリーダーシップの第⼀一の法則 と呼ぶようになりました。もし、あなたがメッセンジャーを信じられなければ、そのメッセー ジも信じないでしょう。 第四の資質である前向きさは、他の信頼される⼈人たちからリーダーを区別するものです。それ は、リーダーの役割を明確にするものです。だから、25 年年後、もし私がリーダーシップの本質 を⼆二つの単語で記述しようとしたら、それは信頼性とビジョンになるでしょう。 桁外れのことを成し遂げるためにリーダーが取るべき⾏行行動は何でしょうか。 私たちの研究から、典型的なリーダーシップの五つの実践が現れました。桁外れのことを成し 遂げる時、リーダーは: 3 Bloomberg Businessweek • やり⽅方を型づくる • 共有されたビジョンを呼び起こす • プロセスに挑戦する • 他の⼈人が⾏行行動できるようにする • 関⼼心を促す それらの実践は時間をかけて変わってきたのでしょうか。それは地域によって異異なるのでしょ うか。 私たちは望ましいリーダーシップの実践が過去三⼗十年年間、世界中で驚くほど⼀一貫していること を発⾒見見しました。 あなたたちの研究をもとに、リーダーがより良良く⾏行行動するために何が必要と⾔言えますか。 ひとりひとりのリーダーは、ユニークな存在です。全く同じに⾒見見えるような単⼀一のプロファイ ルはありません。だから、私たちの各々は、⾃自分たちに対する質問への回答の必要があるフィ ードバックを得なければなりません。しかしながら、最近のデータ分析から三つのことが私の ⽬目に⾶飛び込んできました。 リーダーの⼤大多数に最も⽋欠けている実践は、共有されたビジョンを呼び起こすことです。前向 きであることは、組織を率率率いることの前提条件であり、回答者の 72%(シニアレベルでは 88%) は前向きさを期待しているので、共有されたビジョンを呼び起こすことは⼤大きな関⼼心事でさえ あります。今⽇日のリーダーは、リーダーを他の信頼される⼈人たちから区別する実⾏行行が全然でき ないのです。そして、リーダーが将来のビジョンを作り出し、伝えることが上⼿手くなるよう⼿手 助けしている私たちも、それがまた全然できないのです。私たちは他の何にもまして、もっと 多くの注⽬目をこの実践に向ける必要があります。 4 Bloomberg Businessweek もう⼀一つあります。これは、マーシャル、あなたが良良く理理解しているものです。というのは、 それはあなたがエグゼクティブ・コーチングで⾏行行っていることだからです。リーダーが構成員 の視点から最低のスコアをつけられるリーダーシップ⾏行行動は、 「リーダーの⾏行行動が他の⼈人のパフ ォーマンスにどう影響しているかについてフィードバックを求める」です。私たちは、リーダ ーシップの改善にとって全く必須の⾏行行動で最低なのです。定期的に他の⼈人にフィードバックを 求めないで、どうやって今やっていることをより良良くすると期待できるのでしょうか。 ありがとう、ジム。もし、読者があなたに最⾼高のリーダーになるための多くの情報を求めてあ なたにコンタクトしたい場合、どうすれば良良いでしょうか。 読者からの連絡を受けるのは喜ばしいことです。私にコンタクトする場合は、 [email protected] まで。 マーシャル・ゴールドスミス博⼠士は、2011 年年と 2013 年年にシンカー50 より世界の最も影響⼒力力 のあるマネジメント思想家 10 名の⼀一⼈人として選ばれた。彼はまた、2011 年年には世界の最も影 響⼒力力のあるリーダーシップ思想家に選ばれた。マーシャルは、2011 年年と 2013 年年のシンカー 50 のリストで最も⾼高く評価されているエグゼクティブ・コーチであった。著書の「What got You Here Wonʼ’t Get you There」は、INC マガジンと 800CEO リードの両⽅方で、2013 年年のトップ 10 ビジネス書として掲載された(7 年年連続)。マーシャルのエンゲージメントに関 する刺刺激的な新しい研究は、近⽇日発売の「Triggers」(Crown, 2015 年年)にて発表される。 和訳:秋元祐次郎郎(株式会社秋元アソシエイツ、http://www.akimotoassociates.co.jp) Translation by Yujiro Akimoto, Akimoto Associates, Inc., Tokyo, Japan 5
© Copyright 2024 Paperzz