知の知の知の知 - 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

い~な
あまみ
中 央
しらさぎ
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 1411 号 2013.7.1 発行
==============================================================================
社説:障害者差別解消/社会参加支える手だてを
神戸新聞 2013 年 7 月 1 日
障害を理由にした差別などの権利侵害は許されない。国や自治体などの公的機関は、障
害者への必要な配慮をしなければならない。こんな内容を盛り込んだ障害者差別解消法が
成立した。
民主党政権下で法整備の議論が始まったが、政権交代で中断。自民、公明両党の議員が
民主党との調整に動き、成立にこぎ着けた。
障害者の基本的人権の促進・保護などの原則を定めた国連の障害者権利条約は、世界の
130カ国が批准しているが、日本はまだだ。改正障害者基本法などに続いて差別解消法
が整い、ようやく国際社会の流れに追いつく道が開けた。
バリアフリー化の不十分なまちは、車いすを使う人にとって移動すら大変だ。普通学校
への入学を拒まれる、職を失わないために精神障害を公表できないなど、さまざまな問題
も報告されている。今回の法整備を社会参加を促す環境づくりへの大きな一歩にしたい。
障害者差別解消法は、役所をはじめ国公立の学校や警察などに障害者への対応を義務付
けた。一方、民間企業は努力義務にとどまるが、必要に応じて政府が報告を求めて指導や
勧告をし、虚偽報告など悪質なケースには過料を科す。
ただ、具体的にどんな取り組みが必要になるのかはっきりせず、企業などには戸惑いも
あるだろう。
このため、政府は2016年4月の法施行までに具体例などを示す指針を事業分野ごと
に定める。
作家の乙武洋匡さんが車いすを理由に飲食店への入店を拒まれたとネットで公表し、さ
まざまな意見が飛び交った。障害者の社会生活を支えるためにどんなルールが要るか、多
様な状況を想定して検討を重ねる必要がある。
気掛かりなのは、対策で必要な費用面などの負担が「過重」になると受け止められかね
ないことだ。零細業者への支援など実効性のある方策を考え、障害者差別の解消という目
的に向かって前進しなければならない。
取り組みは、自治体ではすでに始まっている。そのための条例制定は、千葉県をはじめ
北海道、岩手県、熊本県など全国に広がってきた。
具体的な差別事例を検討し、障害者や企業、飲食店、公的機関の関係者などさまざまな
立場の人が意見を交わし、よりよい手だてを講じていく。その過程を共有することで、障
害者が生きよい社会になるよう理解を深め、支えを確かなものにしなければならない。
社説:参院選 問われるもの…社会保障
毎日新聞 2013 年 07 月 01 日
◇参院選 問われるもの…社会保障 争点にならない不実さ
これだけ有権者の関心が高いのに社会保障の論争がかみ合わないのはなぜか。少子高齢
化とは支える側が減り、支えられる側が増えることだ。年金や医療などの制度を持続させ
るには、負担を増やすか給付を減らすしかない。誰もが避けたがる話題である。だから論
争がかみ合わない。
これまでもずっとそうだった。無駄をなくせば財源などいくらでも出てくる、経済成長
すれば税収は増える、もっとうまい制度改革があると選挙で論戦になったが、どれも実現
できず、毎年10兆円も借金をしてきた。ツケを払うのは次世代だ。
5%の消費増税でもまだ足りないと言われてはいるが、少なくとも「魔法のつえ」も「打
ち出の小づち」もないという現実を民自公3党が認めたのが、税と社会保障の一体改革の
重要な意味だ。参院選公約は政策の練度や社会観だけでなく、政権再交代後の各党の責任
感や正直さを占うという点でも興味深い。
高齢者医療の自己負担増、年金の支給減や支給開始年齢の引き上げなど高齢者の痛みを
伴う改革案は3党の公約には見られない。8月までには社会保障制度改革国民会議が最終
報告をまとめ、政府も医療・介護や年金の制度改革に着手することになる。公約に書いて
いないから、どのような改革をしてもしなくてもウソにはならないが、自公は政権政党と
して誠実な態度と言えるだろうか。高齢者は年々増え、高齢者ほど投票率が高いことを考
えると、言いにくいのはわかる。だが有権者の強い関心を知りながら、これを避けたので
は選挙戦は盛り上がるわけがない。
民主は3年余の政権で実現できなかった最低保障年金の創設など「バラ色」の社会保障
拡充策をまた並べた。新たに消費税6〜7%分もの財源が必要な上、中間層は逆に負担が
重くなることがわかり慌てて引っ込めた年金案である。財源や制度設計は相変わらず示し
ていない。国民受けしそうなスローガンを並べ立てた豪華絢爛(けんらん)のマニフェス
トが、かえって反省や検証のない党内事情の深刻さを露呈しているように見えてしまう。
各党に共通するのが、保育所の待機児童解消など子育て政策の拡充、女性の社会進出の
促進などだ。自民は「社会のあらゆる分野で指導的地位に女性が占める割合を30%以上
にする」など女性支援を強調するが、どのように実現するのかが示されているわけではな
い。
女性の活力を成長に生かすというのであれば、専業主婦優遇の象徴である年金の第3号
被保険者、税の配偶者控除はどうするのか。かけ声だけでは本気度は伝わってこない。
時代の風:少子高齢化社会=元世界銀行副総裁・西水美恵子毎日新聞 2013 年 06 月 30 日
◇「小国」悲観論を笑う
人口減少が問題だと捉えられているようだ。減ってなぜ悪いのだろうと、長年気になっ
ている。特に「経済小国になるから困る」と言う人が多いのには驚く。
日本より国民平均所得が高い国は二十数カ国あるが、そのうち人口がわが国を上回るの
は米国のみ。資本と生産性が伸び、生活水準が下がらない限り、困る理由などあるのだろ
うか。
社会保障負担を案じる若い世代からは「高齢化で生産性が上がるはずがない」という意
見をよく聞く。いつも「高齢者をばかにしないで!」と、笑ってしまう。
企業のトップには、人口が減ると生産人口も減ると単純に思い込む方が多く、頻繁に相
談を受ける。今ある生産人口の大半を無駄にしながら何を言うとあきれるが「女性をお忘
れなく!」と笑って、我慢している。
長期にわたる難題を考える時、目先のことから考え出すと型にとらわれやすくなり、間
違いを起こすことが多い。逆に問題を克服した未来を想像して、その実現への課題を考え
ると、見落としがちなことが自然に近寄ってくる。ビジョニング(visioning)
と呼ばれる思考法だが、その要は未来を自由に描くこと。
長寿国日本の未来像については、その多様な側面を拙著や新聞雑誌などで紹介してきた。
が、悲観的な見解が増え続ける今、ここで要約しておきたい。
私が「高齢者をばかにしないで」と笑う理由は、日本が将来、高齢者を知識人財として
誇る国に変貌していると想像するからだ。
グローバル化と情報技術の飛躍で、企業の生存競争がより厳しい未来だろう。1次産業
を筆頭に、知識産業へ脱皮しない企業は敗者になる。高齢者は、その知識産業に欠かせな
い経験と英知をもたらす。長生きするほど働きがいと生きがいを得る人々に、転職や引退
を選ぶ自由はあっても、老後や定年は死語同然となるだろう。むろん、この未来像での生
産人口は、減る人口に比例しない。
医学はもとより、栄養学など健康科学の恩恵を誰もが公平に受け得る制度と、それを可
能にする健全な財政があっての未来像だ。
人材確保の競争もより厳しい未来であろう。だからこそ資本集約的な生産性の成長が必
須となり、わが国が誇るロボット技術などが大活躍するだろう。
特に、女性が生産人口の過半数を占め、労働市場の要となっているだろう。長年彼女た
ちを泣かした雇用格差など見あたらない。各界指導者層も、男女半々が常識になっている
だろう。
その上、女性のリーダーシップのおかげで、人事思考が大きく変わるだろう。家でも職
場でも同じ人間。どちらかが不幸ならもう一方に響くから、人事の対象は従業員プラスそ
の家族。脳医学がすでに実証済みだが、幸せ感は生産性を上げ、経営陣も従業員も、幸せ
を相互共有の利として追求する未来だ。特に子育ては、働く人生の選択肢のひとつとして
男女同様に定着。ライフサイクルを考慮する選択が労働市場では効率の高い人材流動とな
り、生産性をさらに高めるだろう。
物質的に恵まれた国民が精神的な満足を追求するからだが、経済史の逆流現象さえ見え
る。例えば、情報技術のおかげで、家庭が仕事場だった昔に戻る。人の絆に支えられる生
活を求めて都会を離れる人口も増加し、地方経済が再生する。核家族化も減速を始め、世
代間に伝わる知恵が子育てのストレスを消す。
つまり、安心して子を産み育てる環境が、包括的に整い始める未来だろう。人口減少率
の失速さえ夢ではない。日本が経済小国になるという懸念など、どこ吹く風の未来でもあ
ろう。
数年前、某政治家に「人口でも経済でも、大きくなければ世界が相手にしない」と言わ
れ、思わず苦笑したことがある。複雑な国際関係の力学のこと、むろん国の大小も関わる。
が、私の経験は、リーダーの人徳と先見の明にこそ図体(ずうたい)の大小を凌(しの)
ぐ偉力が在るという現実を、常に見せてくれた。
未来像が諭す。経済の成長は幸せ追求への重要手段であって、目的ではない。人口減少
を機に国民の精神的なニーズを見極めよと。
お気づきの読者もいるだろう。紹介した未来像への推移は、すでにあちこちで雪解け水
のように流れ出している。その流れを速やかに大きくする政策はいかにと問うのが、国を
つかさどる人の正しい姿であろう。
移植の効果「視力0.1程度」=過剰な期待懸念、将来は向上-iPS臨床
時事通信 2013 年 6 月 30 日インタビューに答える理化学研究所の高橋政代プロ
ジェクトリーダー=6月14日、神戸市中央区の理研発生・再生科学総合研究センター
目の難病患者を対象に、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った世界
初の臨床研究を目指す理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神
戸市)の高橋政代プロジェクトリーダー(52)が30日までに時事通信
のインタビューに応じ、臨床研究では症状が進行した患者から移植を始め
る考えを示した。iPS細胞を使った再生医療への期待が高まる中、高橋
リーダーは「視力は回復しても0.1以下」と冷静に受け止めるよう求め
た。
臨床研究は、年を重ねるに従い網膜の色素上皮などに異常な血管が生じ、視力が低下す
る「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性」の患者が対象。患者自身の皮膚からiPS細胞
を作って色素上皮細胞に変え、傷んだ色素上皮と取り換えて安全性を検証する。7月中に
厚生労働省が計画を承認する見通しで、研究チームが患者を選定し、来年夏にも移植を実
施する。
高橋リーダーは、最初は症状の進んだ患者を2人ほど選び、安全性が確認されれば、よ
り回復の見込みのある患者への移植も検討すると述べた。
その上で、将来の話として「早期の患者は視力が非常に上がる可能性がある」との見通
しを示した。大半は視力0.1以下にとどまるが、
「数十人に1人は0.5程度まで回復す
ることも考えられる」と語った。
一方で高橋リーダーは「移植で元通りになると思っている患者が多い」と述べ、過剰な
期待を持たないよう求めた。症状が進行した患者に移植した場合、視野が少し広がって明
るく見えるようになる効果が期待できる程度だが、患者にとっては非常に意味があるとい
う。
乳児難病の原因タンパク質の構造解明 京大、診断や治療期待
京都新聞 2013 年 7 月 1 日
骨格異常や呼吸障害などで多くが乳児期に死亡する難病「肢根型点状軟骨異形成症1型」
(RCDP1)の発症に関わるタンパク質の立体構造を、京都大薬学研究科の加藤博明教
授や潘東青研究員らのグループが解明した。治療法の開発につながる成果で、英科学誌ネ
イチャー・ストラクチュアル・アンド・モルキュラーバイオロジーで1日発表する。
RCDP1は、細胞内の小器官の一つペルオキシソームの異常が原因で10万人に1人
が発症する。ペルオキシソームは、エネルギー産生のために長鎖脂肪酸を分解しており、
分解に必要な酵素を取り込むタンパク質Pex7の機能異常でRCDP1になる。
グループは、Pex7と、Pex7と協調して働くタンパク質Pex21、酵素の三つ
の複合体を結晶にしてエックス線で立体構造を解析した。Pex7とPex21でつくる
「鍵穴」に、酵素の一部分が「鍵」となってはまることで、酵素が取り込まれることが分
かった。
加藤教授は「鍵を開けやすくすることで治療につながる可能性がある。酵素が取り込め
なくなる変異の種類も分かったので、RCDP1のより正しい診断ができる」と話してい
る。
太良高の説明会に130人
読売新聞
2013 年 6 月 30 日
太良高の特色などを説明する教諭
不登校経験者らに門戸を開いている太良町の県立太良
高(山口孝校長)の学校説明会が29日、佐賀市のアバ
ンセであった。
◇不登校経験や中退者に門戸◇
同校は2011年度に県内どこからでも通学できる「全
県募集枠」を県内で初めて導入し、不登校経験や発達障
害のある生徒、高校中退者を受け入れている。募集定員は40人で、今年度は48人が受
験し、37人が合格した。
説明会には、受験を考えている中学生や保護者ら約130人が参加。同校の教諭が、生
徒は自らが授業を選び、3年間で卒業に必要な単位を修得する単位制で学んでいることや、
遠距離通学に配慮して始業時間を午前9時半に設定していることなどを話した。
出席者から「授業を選ぶ際は、どうやって決めるのか」の質問が出され、学校側は「生
徒と相談しながら、最も適当な授業を決めていく」と答えていた。
来年春の同枠の入試は、学力試験と面接による選抜を予定しており、山口校長は「中学
時代に教育で悩んでいた多くの人に、本校の存在を知ってもらい、受験してほしい」と話
していた。
地元産ブルーベリー使用のドレッシング発売 角田の社福法人
河北新報 2013 年 07 月 01 日
角田産ブルーベリーを使った商品。ジャム(左)とジュース(右)にドレッシン
グ(中央)が加わった
障害者就労支援施設を運営する宮城県角田市の社会福祉法人「臥牛
三敬会」は、市内の農家などと協力し、地元産ブルーベリーを使った
新商品のドレッシングを発売した。
臥牛三敬会は3年前、同市笠島にジャム加工販売店「工房美山の里」
を開設。中山間地事業でブルーベリー栽培に取り組む同市西根地区の
農家と提携し、これまでジャムやジュースなどの開発に取り組んでき
た。ドレッシングは、宮城蔵王ロイヤルホテル(蔵王町)の福留竜太和食料理長の指導を
受けて完成させた。ブルーベリーの酸味と甘みを生かし、風味豊かな仕上がりとなってい
る。150ミリリットル入り450円。同会が運営する支援施設「虹の園」などで販売し
ている。連絡先は工房美山の里0224(65)3811。
障害者らに寄り添う医療訴える
岡山で柳田邦男さん講演
山陽新聞 2013 年 6 月 30 日
寄りそう医学、医療の重要性を訴える柳田さん
脳の障害をテーマにした講演会が 30 日、岡山市内で開かれ、ノンフィ
クション作家の柳田邦男さん(77)=東京都=が「命の輝きを守る」と
題して取材活動を基に話し、障害者らに寄り添う医学、医療の重要性を
訴えた。
柳田さんは、事故で重大な脳障害を負い、植物状態が続くと思われた少年が、両親の熱
心な介護と周囲の支えで、大学を卒業するまでに回復した実例を紹介。
「小さな言葉や行為
の積み重ねが医学、医療の本質。支える周囲も一緒に成長できる。効率や成果主義だけで
は解明できない」と強調した。
講演に先立ち、岡山大発達神経病態学の吉永治美准教授、小林勝弘講師が、障害児医療
の現状や最先端のてんかん研究などについて報告した。
講演会は、日本てんかん協会県支部と社会福祉法人旭川荘が初めて企画。障害者や家族、
医療・福祉関係者ら約250人が聴講した。
生活保護費減額めぐり提訴へ 弁護士ら、取り消し求める
朝日新聞 2013 年 7 月 1 日
【久永隆一、後藤泰良】国が8月から始める生活保護費の引き下げは国民に最低限度の
生活を保障する憲法に違反するとして、
「生活保護問題対策全国会議」などの弁護士有志ら
は30日、引き下げの取り消しを求める集団訴訟を起こす方針を決めた。全国の受給者に
呼びかけ、まずは1万人を目標に行政に不服を申し立て、秋にも提訴する。
弁護士や大学教授らはこの日、京都市で会合を開いて訴訟の受け皿となる準備会を設立
した。今後、困窮者の支援団体や障害者団体などと連携。減額支給後に、不服申し立てに
あたる審査請求を都道府県知事に出すよう呼びかける。
障害児支援でたすきリレー
宇都宮
下野新聞 2013 年 7 月 1 日
【宇都宮】障害のある子どもたちを支援しようと、たすきリレーで応援するイベント「第
8回とちぎYMCAチャリティーラン」
(とちぎYMCAなど主催)が 30 日、県総合運動
公園陸上競技場で開かれた。
企業や団体、個人が5人一組のチームをつくり、参加費3万円を払って出場した。今回
は前回を上回る 57 チームが参加し、会場周辺を含めた1人約2キロの特設コースをラン。
障害児・者支援の思いをアピールした。
会場には五輪マラソンのメダリストで、チャリティーラン全国大会委員長の有森裕子さ
んも訪れ、
「障害のある人もない人も一生懸命に頑張って共に育つことが大切。今日という
日を皆さんと素晴らしいものにしたい」などと話していた。
チャリティーの収益金はすべて障害児・者の自立支援イベントに充てられる。
きょう閉館
大分市社会福祉センター
大分合同新聞
2013 年 06 月 30 日
(上)高齢者や障害者のレクリエーションの場として活用されてきた大
分市社会福祉センター (下)無料で自由に利用できた卓球場で、プレ
ーを楽しむシニアら=大分市碩田町
高齢者や障害者のレクリエーションの場として活用されて
きた大分市社会福祉センター(市内碩田)が、7月にJR大
分駅南側にオープンするホルトホール大分への機能移転に伴
い、30日で閉館する。60歳以上の市民には無料で開放し
ていたため、利用者から「健康維持や仲間づくりに素晴らし
い場所だった」と別れを惜しむ声が上がるとともに、移転先
への期待や関心が高まっている。
センターは1974年に開館。4階建てで会議室や卓球場、
共同風呂、囲碁や将棋のできる娯楽室などを備える。60歳
以上は無料の上、市社会福祉協議会が主催する書道など趣味
の教室も1200円(年間)と格安の受講料で開いてきた。
昨年度は教室や同好会活動で延べ約2万5千人が利用。閉館
後は改修して教育センター(仮称)とする。
ホルトホール大分にも高齢者向けの交流プラザや屋内競技
場を設けている。ただ、交通の便の向上で利用者増が見込まれることなどから、無料の対
象を65歳以上に引き上げ、会議室や駐車場は有料とする。
移転について、卓球場を利用していた市内上野ケ丘の男性(80)は「ここではレベル
別に自然にグループができ、時間帯を分けて仲良く利用してきた。移転先でも“すみ分け”
ができるよう調整してもらえると助かる」。市内芦崎から通う男性(68)は「施設が充実
するのは素晴らしいが、これまで通り高齢者が会議室などを継続して借りられるようにし
てほしい」と注文する。
市長寿福祉課は「センター利用者にとっては負担増になるが、より多くのシニアをはじ
め、図書館や子育て支援広場なども利用して幅広い世代と交流してほしい」としている。
NYで同性愛パレード2百万人
市長も市民も警官も
共同通信 2013 年 7 月 1 日
30日、ニューヨークで行われたパレードで、同性愛など性的少数者の
権利と尊厳を訴え行進する人たち(共同)
【ニューヨーク共同】同性愛など性的少数者の権利と尊厳を
訴えるニューヨーク恒例のパレード「NYCプライドマーチ」
が6月30日、市中心部5番街であり、主催者によると約1万
3千人が行進、沿道に推定200万人が繰り出した。
ニューヨークのブルームバーグ市長やクオモ州知事、今秋の同市長選の有力候補で女性
同士の同性婚をしたクイン市議会議長も参加。市警の同性愛者グループや、大手銀行のT
シャツを着た参加者も笑顔で行進した。
米国では6月26日に連邦最高裁が結婚を男女間だけに限定する連邦法を違憲とする判
決を出し、同性婚カップルの権利を強めたばかり。
適性検査MMPI使用 県警
愛媛新聞 2013 年 06 月 28 日
「異性より同性に魅力を感じるか」
「神を信じる
か」など、性的指向や信教についての設問が含ま
れる適性検査が、愛媛県警の採用試験で2003
年度以降、使われていたことが県のホームページ
(HP)などで分かった。県内の人権団体や全国
の専門家からは「プライバシーの侵害、同性愛者
や性同一性障害者への差別に当たる」と疑問の声
が出ている。
県警が使っている適性検査MMPI(ミネソタ
多面人格検査)は精神疾患の病理診断を目的に1
943年、米国で開発。日本では50年代に導入された。質問数が550問の完全版のほ
か県警が使う383問の縮小版などがある。中心となる10種の診断尺度の得点を算出。
尺度の一つに性の特徴を示すものが含まれている。
MMPIに詳しい金沢大の岩本健良准教授(社会教育学)によると、性に関連する尺度
は作成段階で同性愛者を特定する狙いがあったという。
採用試験で人権侵害か
1泊2日「非常時」体験 亘理・吉田小で防災キャンプ 河北新報 2013 年 07 月 01 日
災害時の避難生活に必要な知識を1泊2日で学ぶ防災キャンプが29、30の両日、宮
城県亘理町吉田小であり、3~6年の児童ら約20人が非常時の心構えを教わったり、避
難所生活を体験したりした。
初日の夕食では炊飯を体験。1食分のコメと水を入れた強化ポリエチレン製の包装食袋
を湯煎してご飯を炊く方法を学んだ。子どもたちは、「これくらいかな」「もう少し入れよ
う」などと話し合いながら材料をカップで計量した。完成後は一緒に調理した豚汁と味わ
った。
炊事体験でポリ袋に1食分のコメを入れる児童
災害を体感する訓練では、初期消火や災害用伝言サービス
などを試したほか、県蔵王自然の家(蔵王町)の職員の指導
で校庭でビニールシートと竹ざおを使った簡易テント作りに
挑戦。体育館で宿泊し、段ボールで間仕切りしたスペースの
寝心地も体験した。
同校は内陸の高台にあり、東日本大震災では沿岸部に比べ
て被害は少なかった。6年の及川美優さん(11)は「うち
は避難しなかったので、キャンプに参加してみて津波で自宅
を失った人の大変さがよく分かった」と話した。
キャンプは児童の防災教育として町教委が2010年に始めた。町内6小学校の持ち回
りで開く計画で、震災の休止を経て3年ぶりに復活した。
社説:年金未納―若者に身を守る知識を
朝日新聞 2013 年 7 月 1 日
年金でわが身を守る。保険料の未納が目立つ若者に、そんな意識を広げたい。
昨年度の国民年金の保険料納付率は59%だった。前の年度から0・3ポイント改善し、
7年ぶりに上昇した。だが、低空飛行には変わりない。
特に低いのが若い層で、35歳未満では5割前後にすぎない。
少子高齢化の影響で、若者は将来受け取る年金額が支払い保険料を下回るため、年金不
信が強く、未納が多いのは仕方がない――。そう考えがちだ。
ところが、同志社大学の佐々木一郎准教授は、一連の研究から、損得計算は未納率に大
きく影響していないと推測する。
では、若者はどんな要因で未納になるのか。
大学生を対象とした調査から浮かんだのは、老後にどのくらいのお金が必要かといった
基本的な知識の欠如である。親が子どもの年金加入について関心が低いと、未納になりや
すいこともわかった。
こうした層にこそ、ポイントをしぼった知識を伝えるべきだと佐々木さんは説く。
まず、高齢者世帯では所得の約7割を公的年金が占めている事実である。長生きすれば、
数千万円規模の生活費が必要とされるのに、漠然と「数百万円で足りる」と考えている学
生も目につく。
年金制度に不信を抱いたとしても、老後に一定のお金が必要になることに変わりはない。
税金が投入される公的年金を利用しないのは損だ。未納は何の解決にもならず、ほぼ確実
に将来の貧困を招く。
もう一つのポイントは、国民年金が持つ保険としての機能だ。けがや病気で十分に働け
なくなっても、月額で約6万5千~8万2千円の障害年金が受け取れる。
要は、国や社会のためというよりも、自らのリスク管理に必要な制度であることを分か
ってもらうのだ。
正社員なら、本人が意識しなくても勤務先が厚生年金への加入手続きをする。だが、初
めて就く仕事が非正規という若者が急増し、いまや大卒男子で4人に1人、高卒女子だと
2人に1人に及ぶ。自分の身を守る年金知識の伝授は喫緊の課題だ。
もちろん、教育だけでは限界がある。
国の実態調査でも、未納の理由は「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」が7割以
上を占める。
若者に安定した雇用を確保し、将来の展望を持てるようにする。そんな政策が不可欠だ。
抗生物質排出の阻害構造解明=多剤耐性菌、創薬に期待―大阪大
時事通信 2013 年 07 月 01 日
複数の抗生物質が効かない多剤耐性菌の働きを阻害する仕組みの一端を、大阪大産業科
学研究所の山口明人特任教授らの研究グループが解明し、30日付の英科学誌ネイチャー
電子版に発表した。新たな治療薬を開発し、院内感染を防ぐことが期待されるという。
菌の細胞膜には「多剤排出たんぱく質」があり、複数の抗生物質を異物として排出する。
多剤耐性菌ではこのたんぱく質が何倍にも増え、立体構造を変えながら抗生物質と結合し、
体外へ輸送する。
研究グループは、大腸菌と緑膿(りょくのう)菌の多剤排出たんぱく
質計3種類について、
「ABI―PP」という薬を投与した場合の立体構
造の変化を、大型放射光施設スプリング8(兵庫県佐用町)のX線で調
べた。その結果、たんぱく質と抗生物質の結合部位にできる二重のくぼ
みの奧の方にABI―PPが入り込むと、抗生物質を排出する立体構造へ
の変化を妨げることが分かった。
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行