就職活動の役立つ日本語教育

第 11 回フランス日本語教育シンポジウム 2010 年フランス・リヨン
11ème Symposium sur l’enseignement du japonais en France, Lyon France, 2010
就職活動の役立つ日本語教育
岩内佳代子(パリ・ディドロ・第七大学)
はじめに
近年フランスでは大学教育の見直しがされている。そのひとつに、研究だけでなく、
「就
職につながる教育」ということが言われており、その一環として PPP,(Projet professionnel
personnalisé)という方針が打ち出されている。一方で日本企業による外国人インターンシ
ップ生(研修生)受け入れも増加している。これらの動向をふまえ、パリ デイドロ(パ
リ第 7)大学でも、 Introduction au monde de l’entreprise という授業が学部の3年生を対象に
2年前から始まり、私が担当している。本大学の日本語の授業は文法、練習、読解、翻訳、
会話、聴解が個々の日本語能力を養うように別々の授業としてカリキュラムに組まれてい
るのに対して、本授業では『就職活動』という具体的な目標がありその達成に向けて総合
的な日本語能力を養うことを目的としてさまざまな教室活動カリキュラムを教師が組む、
というシラバスになる。拙稿では、カリキュラムの内容、この授業の性格上以下「就職活
動を目的としたコース」と呼ぶことにし、このコースにおける教室活動を JF 日本語教育
スタンダードの枠組みの中で分析し、日本語教育の一環として位置づけしたい。それとと
もに本シンポジウムでのテーマである『評価』と言う観点からも考察をおこないたい。私
の知る限りこの種のコースに JF 日本語教育スタンダードを施行した現場報告はまだ少な
いようである。
1. PPP (projet professionnel personnalisé)
まず最初に PPP (projet professionnel personnalisé)とは何かということに簡単に触れたい。
これは、1 学生個人の選択を助長しモテイベーションを高め、学歴を自分の将来の職業な
どのプロジェクトに結びつけるように、60 年代半ばに生まれた政策で、特に LMD 制度の
導入とともに普及した。最初の授業で、学生の特性、プロジェクト、抱負などを方向付け
る。そして、授業を通して、自分の志望する 2 職業についている専門家やいろいろな情報
源から必要な情報を得て、各学生が自分の選択した職業に必要な能力を養う。最後の授業
で授業で得た成果を発表する。という主旨である。
また日本でも少子化社会対策会議で「インターンシップに前向きに取り組む大学などの支
援を通じ、学生の学習意欲の向上や高い職業意識の工場などに意義を有するインターンシ
ップを推進する」
(厚生労働省平成16年12月24日)というように従来ヨーロッパ諸
国に比べて少なかった企業研修に対して政府が積極に取り組む姿勢を見せたり、外国人受
け入れ問題に対する提言(社会法人日本経済団体連合会 2004 年 4 月 14 日)などに示され
るように外国人労働者に関心が集められるようになった。以上の理由で教師や学生にとっ
て日本企業でのインターンシップがより身近なものとして感じられるようにもなった。こ
のような背景下で、 Introduction au monde de l’entreprise の授業が開始されたのである。
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2. 授業概観
2-1期間
本コースの達成課題は「日本企業への就職活動に必要な知識を養う」とした。
学部の 3 年生を対象にした選択科目で、2009年9月下旬から12月中旬にかけて週 1
時間半の授業が 7 回で、8 回目は時間数の都合上筆記テストにあてた。
2-2対象学生
学部の 3 年生で、受講学生数は 33 名である。
学生は 1,2 年生の時に「みんなの日本語」本冊 1,2(スリーエーネットワーク)を使用し、
週 9 時間の日本語の授業がある。つまり、当授業開始時には 432 時間の日本語の授業を修
復しているということになる。漢字も 800 漢字学習済みである。
学生の総合的な日本語能力は CEFR 共通参照レベルでいう自立した言語使用者 B1「仕事、
学校、娯楽で普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば主要点を理
解できる。(中略)身近で個人的な関心のある話題について、単純な方法で結び付けられ
た、脈絡のあるテクストを作ることができる。経験、出来事、夢、希望、野心を説明し、
意見や計画の理由、説明を短く述べることができる」
(JF 日本語教育スタンダード試行版
(以下 JF スタンダード)p43)に当たると思う。それに加えて、外部で日本語を勉強し
て、本大学の 3 年生に直接入学した学生も若干いる。
2-3教材
この授業で使用した教材は全て、インターネット、新聞などの生の情報源から得た資料を
そのままあるいは教師がアレンジして作成した。これは、この種の教室活動用の日本語教
材がまだ少ないことにも寄与するが、学生に日本での就職活動の内容を知ってもらうため
には生教材を使うことに意味があると思ったからである。
参考にしたサイトは、厚生労働省のサイト(日本語版、英語版)
、文部科学省のサイト、
日経ナビ、マイナビ、などの就職関連サイト、である。
3. JF スタンダードとの関連
JF スタンダードによるとコミュニケーション言語活動の分類は以下である。
(JF スタンダ
ードp47)
表 1 コミュニケーション言語活動
言語活動
形(タイプ)
相互行為活動
話ことば 書きことば
産出活動
話ことば 書きことば
受容活動
話ことば 書きことば
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3-1教室活動の詳細 Can do
表 1 を参考に学習目標のめやすとして組んだ教室活動の詳細 Can do ならびに現場 Can
do を紹介したい。詳細 Can do に関しては、今回は CEFR 例示的能力記述文のカテゴリ
ー中のコミュニケーション言語活動と方略(JF スタンダード
p47)を参照した。が、
「教師をはじめとする CEFR の使用者はその記述を自らの文脈に落とし込み、必要であれ
ば新しい内容を開発しながら、「対話」や「内省」のために自らの実践や教えている学生
について考えることが期待されているのである。
」
(JF スタンダード p49)とある。下表
の下線部分は本授業に合うように修正した記述である。
表2 教室活動における能力記述文 詳細 Can do 現場 Can do
詳細 Can do と現場 Can do
言語活動
形(タイプ)
教室活動
受容
書きことば
情報を読むこと。
―日本におけるインターンシップの情報をインターネット
のサイトをもとに作成した教材で得る。
受容
書きことば
情報を読むこと。
―就職活動関係のサイトに入ってどんな活動が必要かとい
う情報を収集する。
受容
視聴覚
テレビ、映画を見ること。
―日本の企業、サラリーマンの生活についてのビデオを見
て、理解する。
受容
書きことば
情報を読むこと。
―日本語の履歴書を見て内容を理解する。
相互行為
話しことば
情報の交換。非公式の議論。
―日本語の履歴書とフランスの履歴書の内容や形式などを
比べて違いを説明し、意見を述べる。
産出
書きことば
書式に従って書く活動。
―自分の履歴書を日本語で書く。
受容
書きことば
特定分野の専門文書を読むこと。
―種種のビジネス文書を読み内容を理解する。
相互行為
話しことば
サービスを得るための取引。
―企業に電話で資料を請求する。
受容
書きことば
情報を読むこと。
―名刺を見て相手についての情報を理解する。
産出
書きことば
創作。
―自分の名刺を作成する。
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相互行為
話しことば
特定分野の口頭発話。
―作成した名刺を交換する。
相互行為
話しことば
インタビューを受けること。
―面接試験。
3-2コミュニケーション言語能力
本コースは、コミュニケーション言語能力の観点から見ると次のように位置づけられると
思う。
言語能力:特に就職活動に必要な専門用語の習得、履歴書や名刺作成の際に書式
通りに書くように正書法を学ぶ。
社会言語能力:
「社会言語的な適切さ」とあるように敬語の適切な使用ができる。
言語運用能力:少時間ではあるが面接の練習で、その場で即対処できるような柔軟性
を養う。
これらのコミュニケーション言語能力を高める目標に加えて、本カリキュラムでは、コミ
ュニケーションに大切な、丁寧なノックの仕方、お辞儀の仕方、名刺の渡し方、電話会話
での間のとり方などの言語能力以外の能力(以下 非言語能力)の習得も目標に掲げた。
4. 評価
本稿では、教師の学生の課題達成度に対する評価と学生の教師のコース内容に対する評価
について考えた後で、3 学生の自己評価についての提案をしたい。
4-1教師の学生(課題達成度)に対する評価
本コースは大学の科目であるため評価は 20 点満点で行った。評価対象としては次の 3 項
目を取り上げた。
― 宿題(期間 2 週間)―
各自の履歴書
― 筆記試験(1 時間半)―
問題は以下の 3 問である。
架空の人物の履歴書作成
フランス語で与えた架空の人物
のプロフィールをもとに履歴書を作成
資料請求する電話会話
フランス語で与えた情報をもとに就職希望
の会社に資料を請求する電話会話を完成
する(穴埋め方式)
面接試験についての注意事項
面接試験における入室から着席までのマナ
ーを書かせる(完全筆記)
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―出席状況―
遅刻、出席回数
社会人としての常識を養う
それぞれの項目の達成課題は以下の通りである。
―履歴書―
形式/履歴書の書式に従うこと
文法/正しい助詞を使うこと
構文/書類形式特有の体言止構文を使うこと
語彙/専門用語を使うこと
表記/正しい漢字とかたかなを使うこと
以上の課題に加えて、宿題の履歴書は以下の課題も評価対象にした。これは、就職活
動でも大事だが、特に職業に就く社会人としての常識を養うことも本コースの目的のひと
つであると言うことに所以する。
非言語行動/期限を守ること
―電話会話―
形式/丁寧な電話会話ができること
文法/敬語を適切に使うこと
構文/電話会話特有の言い回しを使うこと
語彙/専門用語を使うこと
非言語行動/電話会話の礼儀を守ること
―面接―
非言語行動/入室前にドアを丁寧にノックすること
静かに入室すること
正しくお辞儀ができること
正しく着席ができること
言語行動/きちんと挨拶ができること
4-2学生の教師(コース内容)に対する評価
7 回目の授業で学生に本コースについての感想を書いてもらったので、以下に紹介する。
1)フランスと日本の就職活動の違いが興味深かった。
2)名刺交換や面接のやり方が日本文化を表していて興味深い。
3)専門用語、漢字など難しいので学習したことをすぐには実践できないが将来の
ために資料としてとっておきたい。
4)このコースは役に立つと思う。
5)実際に使える日本語を勉強していると感じた。
6)ビジネス文書では、もう少し深い分析(文構造、文法など)が必要だと思う。
7)面接の実習にもっと時間を割いて欲しかった。
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8)教材が難しかった
尚「一番興味深い授業は」という問に対しては「履歴書作成」
「面接」が圧倒的に多かっ
た。
4-3教師の内省と問題点
コースで情報を与えてそれを理解することに終始してしまい、その情報を各自のケースに
当てはめて実践させる活動があまりできなかった。これは私の力不足にもよるが、
問題点のひとつとして(中には日本企業でのインターンシップを希望していてコース内容
を積極的に活用しようとしている学生もいるが)
、本コースが前期の授業であったため、
学生は 3 年生になったばかりで、大半の学生が就職を身近なものとして意識していないと
いうことがあると思う。そのため就職活動自体に具体的なイメージを持たせることが難し
く、学生を積極的に参加させることができなかった。
日本人学生用のインターネットのサイトからの生教材に対しては難しすぎるとの批判もあ
った。が、日本語教育の最終目標は生の日本語の習得であるので学部の最終学年なのだか
ら生教材を提示することは意味があることだと思う。特に語彙、漢字などは学生が自分で
調べられると思ったが、語彙表、漢字表などの補助教材をもっと充実させるべきだったの
かとも思う。
フランスは学部が3年制だが、日本は4年制である、というふうに、大学制度の違いがあ
る。この 1 年の違いは社会性を養うと言う観点から見て大きいと思われる。
4-4学生の自己評価
前述したような理由でここでは、教師が作成した自己評価チェックリストを提案するにと
どめる。今までの研究、報告を見てみると、言語行動についての記述を元にした自己評価
チェックリスト開発が大半を占めているように思われる。そこで拙稿では、非言語行動を
中心にしたリストを提案したい。これは、本コースで扱った名刺交換、面接というような
場面では言語行動の課題達成はもちろんであるが、日本文化とも関係ある非言語行動の課
題達成も円滑なコミュニケーションの上で重要であると考えるからである。
達成課題としては、次の活動を取り扱った。
―名刺交換―
名刺の渡し方
名刺の受け取り方
―面接―
入室から着席まで
面接終了から退室まで
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表3 「名刺交換」自己評価チェックリスト
名刺を渡すとき
難しいができる
簡単にできる
目標にしたい
難しいができる
簡単にできる
目標にしたい
1.相手の目を見る
2.相手の読める向きにして渡す
3.胸と同じ高さのまま差し出す
4.相手を思いやって名刺を渡す
名刺を受け取るとき
1.その場で目を通す
2.読みにくい漢字はその場で確認
する
3.受け取る際利き手で受け取りも
う一方の手を添える
4.差し出された高さのままで名刺
を受け取る
「名刺交換」自己評価チェックリストの評価項目は、http://www.job-getter.com 及びを参照
して作成した。
表4「面接」自己評価チェックリスト
A
面接 入室から着席まで
1.コンコンとノックする
2.「どうぞ」という声が面接官からかかったら、ゆっくりドアを開ける
3.中に入りまたゆっくりドアを閉める
4.面接官にむかって一礼する
5.いすのある位置まで静かに進む
6.いすのある位置でそのまま立って、大学名、学部名そして、自分の氏
名を名乗り、
「よろしくお願いします」と元気良く言う
7.面接官に「どうぞお掛けください」と言われたら、「失礼します」と
言って、着席する
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B
C
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A
面接 面接終了から退室まで
1.「ありがとうございました」と座ったまま会釈する
2.立ち上がってもう一度面接官全員に「本日はどうもありがとうござい
ました。どうぞよろしくお願いします。
」と言って、深々と頭を下げる
3.ドアまで静かに戻る
4.ドアまで戻ったらそこで立ち止まり、もう一度面接官の方を見て軽く
一礼する
5.ドアを静かに開けて退室する
(注)表中 ABC はぞれぞれ、A 難しいができる
B 簡単にできる
B
C
C 目標にし
たい
「面接」自己評価チェックリストは http://www.cngcms.com を参照して作成した。
終わりに
以上のように CEFR の Can do を基準にして作成したカリキュラム、各学生の達成課題に
ついての自己評価の実践などを見てくると、「就職活動を目的としたコース」は JF スタ
ンダードの理念である「課題遂行能力」と「異文化理解能力」を養うことに寄与する言語
教育の一環として位置づけられるのではないか。
本コースを通して、教師側も、今までは理論としてだけ捉えてきた JF スタンダードを教
育現場に適応することで、より理解が深まった。が、まだ理解不足や不慣れなために十分
に生かされていないと実感している。
今後の課題としては、まず、より学生のニーズに合うよう教室活動の内容に関係する詳細
Can do の見直し、そしてそれに伴い詳細 Can do の項目別に自己評価チェックリストを作
成し、テストなど他の評価方法と関連させていくことを検討する必要があると思う。この
ように評価方法を改善することで学生の自律的な学びを促進することができるのではない
だろうか。
最後に当日「スカイプ」での面接についてのご報告をいただいた。これからは、本授業で
も教室活動にとどまらず、マルチメデイアを駆使した授業を構築する必要があると思う。
筆者は 2010 年 9 月からセルジーポントワーズ大学に勤務している。
1.学生個人の選択を助長し本授業では便宜上就職活動一般について指導し、学生個人の選
択は考慮しなかった。
2.この点に関しては他の担当教師が 1 時間半の講演専門家の講演を 4 回、コース内で私の
授業時間内で実施した。したがって講演実施日は私の授業はない。講演は大使館関係者に
よる「ジェットプログラムの紹介」
、文学漫画それぞれの翻訳家などである。
3.前述したように本授業は専門家の講演と私のコースとの2つの部分からなる。講演の予
定のかねあいもあり、、コース内容を変更せざるをえず、自己評価を学生にさせる時間が
なくなってしまった。
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Projet Professionnel Personnalisé et enseignement du japonais
IWAUCHI Kayoko (Université Paris Diderot, Paris7)
Le cours intitulé « Introduction au monde de l’entreprise » destiné aux étudiants de licence 3
dans le cadre du Projet Professionnel Personnalisé est ouvert depuis 2 ans à l’université Paris 7. Ce cours
est constitué de deux parties, d’une part le cours dans lequel on enseigne les informations pratiques et
nécessaires pour trouver un travail dans une entreprise japonaise dans une série de 8 fois 1 heure et
demie de TD, d’autre part une série de conférences par divers professionnels qui utilisent la langue
japonaise dans leur travail.
Dans cette communication, je fais l’état des lieux de la partie TD.
Tout d’abord, j’exprime comment j’ai organisé les activités de mon cours en me référant aux activités
communicatives et aux stratégies de communication des échelles du CECR.
Ensuite, j’aborde les évaluations selon trois points de vue. Le premier est mon
évaluation des travaux des étudiants, le deuxième est l’évaluation par les étudiants des activités que je leur ai proposées, et le troisième est une auto-évaluation de ma part sur mes propres
cours.
A la fin de cet article, je propose des échelles d’auto-évaluation sur les activités non-verbales en
me référant aux portfolio européens des langues. Il me semble que ces évaluations sont peu traitées,
mais je crois qu’il est aussi important d’évaluer l’acquis des parties non-verbales car ces acquis attestent la
compréhension de la culture de langue ciblée.
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