全国審判委員長・部長会議報告①

陸 連 時 報掲載原稿
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345 名の申請があり、341 名が合格
載できない。また事後申請は認めない。
全国審判委員長・部長会議報告①
した。3月 15 日の理事会で承認され
(4)記録の申請について。競技会が終了
た後、委嘱される。
したら、速やかに提出をお願いしたい。
平成15年度
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平成15年度の全国審判委員長・部
長会議が以下のように実施されました
ので報告致します。
1
期日:
2004 年2月 14 日(土)13 時開会
2004 年2月 15 日(日)13 時閉会
2
会場:東京シティ・エアターミナ
ル団体待合室会議場
参加者: 各加盟団体および協力
団体の審判委員長・部長(若しくは
これに代わる者)
、計2名以内。
4 会議日程と概略:
2月14日(土)<第1日目>
●挨拶
日本陸連専務理事
櫻井 孝次
昨年はパリの世界陸上、本年はアテネ
オリンピックと陸上競技への関心が非常
に高くなっている。皆様のお力により良
い競技会運営が実現できるようお願いし
たい。その際、競技会運営には二つのポ
イントがあると考えている。一つは競技
をルールにより公平に判断し処理するこ
とである。二つめは競技会の盛り上げで
ある。国内競技会について、いかに集客
するかを考える必要がある。
競技運営委員長
藤田 幸雄
本委員会は21世紀構想(2000年3月)の答
申により問題が提起され二つの問題に取
り組んだ。一つは審判員制度の改正であ
り詳細はご承知のとおりである。本年度
でS級昇格の移行措置が終了する。二つ
めとして、2006年福岡で世界クロスカン
トリー大会、2007年に大阪世界陸上が開
催されるが、その際IAAFより技術役
員が来日し、それぞれのポジションで指
導を行っていくことになる。これを踏ま
え、すでに導入の検討を進めていたJT
O制度の第一段階として、昨年12月に競
技運営セミナーを開催し、競技運営上で
の多くの問題を提起した。今後もいろい
ろな競技運営が必要となるので、忌憚の
ない意見をだしていただいて討議し共通
認識を図っていただきたい。
●事務連絡
幹事 梶田
茂
●公認審判員S級昇格候補者審査結果
について
廣田 博子
3
●競技運営セミナー報告
野﨑
●2004競歩競技研修会報告
忠信
申請をわかりやすくするために申請書
明
の形式を変更する予定。公認競技会を
藤崎
世界陸上で日本代表選手5人中3人
検索できるシステム作り、申請時に確
が失格。早急な対策が必要と判断され
認できるようにするため。最後に公認
IAAF から講師を招聘し開催。参加者は
競技会担当者の登録をお願いしたい。
競技者、コーチ、競歩審判員及びスタ
●施設用器具委員会からの伝達
ッフで約 50 名。競歩審判員は 2002 年競
施設用器具委員会長
鈴木
存
歩研修参加者を中心に審判部が選抜。
公認検定には1年間の延期願いがあ
内容はこれまで日本陸連が行ってきた
る。この延期は検定の延期であって公
ものと大差なかったが、判定材料はエ
認期間の延期ではない。
ドモントン世界陸上などのものでハイ
●競技会運営諸問題と処置事例
レベルであり有意義だった。また、試
第 87 回日本選手権(横浜)神奈川陸協
験も行われ 95 問中 55 問以上正解はレベ
日本ジュニア選手権(群馬)群馬陸協
ル 1 に相当するとされ、参加した審判員
第 56 回インターハイ(長崎)長崎陸協
は全員合格だった。
第 58 回国民体育大会(静岡)静岡陸協
陸連主催競技会を主管していただい
●第9回世界陸上競技選手権大会パリ
2003
た陸協からの報告。特に神奈川から審
視察報告
第1部
藤田
幸雄/神尾
正俊
判員の高齢化と平日の競技役員の確保
阿保
雅行
が問題点としてあげられた。
第2部
藤田委員長と阿保副部長が配布資料
●競技規則の修改正
吉儀
宏
世界記録の条項立てが変更になった
に基づいて報告した。
●第15回アジア陸上競技選手権大会
ので資料には変更箇所を全文掲載し
(ATO)参加報告
た。今年のポイントは3つ。
阿保
雅行
●競技運営委員会競技部からの伝達事
(1)新たな役職が増えた。
項
①
清水
雅彦
現在、来年度の公認競技会の認定作
国際道路競技計測員。世界記録が
出た場合、同審判員が確認しないと記
業中につき、以下の点に注意願いたい。
録が公認されない。
(1)公認競技会は、陸連寄付行為第 20 条
②スタート・コーディネーター。国内
に規定されているとおり①登記登録者
競技会では備考扱いとし、置かない。
であること②日本陸競技連盟規則によ
(2)レーン及び助走路の幅、1m220
ること③公認競技場で行われること④
±0.010mに限定された。ただし、既存
審判員が公認審判員であること。この
の競技場は1m250でよい。新設競技場
③の公認競技場が問題になっており、
は1m220でなければならない。
競技会申請時点で競技場の公認期限が
切れていたという事例があった。
(3)世界記録の条項が大幅に変った。
世界最高記録条件を満たせば世界記
(2)ロードレース等の競技会についても
録と公認されることになったため。日
公認コースでの開催でないと認められ
本最高の扱いは検討中。
ない。今度から世界最高記録ではなく
第180条⑰「遅れ」について。連続
世界記録としての扱いとなるため厳密
試技とは同じ高さのときにのみ適用す
に対応する。
る。高さが変る場合は連続試技とはな
(3)競技会名および全競技会の申請につ
らない。混成競技では、一人の競技者
いて。省略した競技会名が多いので正
になった場合、同じ高さを連続して試
式な名称で、すべての競技会について
技する場合に2分となる。
申請をお願いしたい。現時点での全競
●質問・意見の受付
技会の掌握は難しいと思うが、4 月に追
<以下次号>
加申請を行うのでその時点でもかまわ
ない。しかし、陸連カレンダーには掲
-4-
注:原稿のため掲載された文章と一部違っています。
陸 連 時 報掲載原稿
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置した方法が選手にとって取りやすい
特別委員
全国審判委員長・部長会議報告②
とか、取り損ねといったミスが少ない
最近、スタート関係の機械化に伴いル
などのメリットが大きく、かつ運営し
ールが変化している。東京オリンピック
やすいものであれば結構である。
時に写真判定装置を導入し、初めて判定
3)トランスポンダーの審査基準につ
での機械化を図り、その後、国内競技会
いては書類の審査であった。チップと
への導入を進めたが信頼を得るまでに3
マット等の現物のチェックはしていな
年程かかった。今後も機械化がさらに進
い。審査の視点はルールに適合してい
むが、現場で使用する審判員が確実に信
るか、精度の程度、エラーのバックア
頼できると言えるようになるまでは、判
ップ態勢などであった。
定の補助道具として使うべきである。
平成15年度
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2月15日(日)<第2日目>
●競技会における諸問題とその解決
宮田
英明/吉儀
宏
宮田委員より「競技会における諸問
題とその解決」について、 2003 年度
主要競技会において起こった問題事例
の報告があった。また「ビデオ監察の
誤用」については質疑応答のところで
意見交換をすることとした。
●ルール改正に伴うスタートの諸問題
鎌倉
光男
表題の問題について説明をおこなう
と共に、 2003 年のユニバーシアード
大会(テグ)や世界選手権大会(パリ)
におけるスタート関連事項について報
告があった。また不正スタートの告知
方法について各陸協で具体的に行って
いる方法について聞いた。大半の陸協
では、出発係が中央に出て黄カードを
扇形に動かして競技者に告知する方法
であった。黄カードの具体的な上げ方
については、大半の陸協は肩の高さで、
若干の陸協は頭上であった。日本にお
ける今後の告知方法については「扇形
でよい」であった。また鎌倉委員から
「小さな大会ではスターターと連携し
スピーカーを使って告知する方法」や
「400 mや4× 400 mリレーの場合は
出発係を時間的効率性から複数活用す
るべき」との提言があった。
●(競技規則修改正・競技規則適用上
の諸問題事例に対する)質疑応答
Q1
曽根(東京)1)商標のサイズ
確認の方法について(ナンバーカード
と商標 )、2)マラソンにおけるジェ
ネラル・テーブル/スペシャル・テー
ブルの置き方について(斜めに置いた
ことに対して )、3)トランスポンダ
ー自動計測装置の許可基準と審査につ
いて(例えば、ばらつき、誤差等 )。
A1(鈴木)
1)ナンバーカードの
確認についてはシャツに正しく付いて
いるかどうかであるので、シャツを着
ていなくてもよいと思う。しかし商標
については、着た状態でサイズを測定
することになっている。2)斜めに配
井上
Q2 坂井(石川 )「審判員章」の不良
品とその対策について。
川田
清八
有美
審判員の仕事は、いかに競技者に良い
A2 (鈴木 ):初期不良品があったこ
記録を出させるかである。審判活動は、
「習
とは事実、事務局が交換しているので
うより慣れろ」であり積極的に若手の活
連絡をしていただきたい。
用をお願いしたい。高校生の活用につい
意見 1 竹林(広島)「粘土板」に塗る
ても2001年度の会議にて報告したが、再
粘土の代用として「光明炭(こうみょうたん)」
度内容を確認していただきたい。各陸協
という赤い物質を刷毛で塗っておく。
もこの制度をうまく活用することで若手
もしスパイクの先がここに触れたとき
の取り込みができるのではないか。数人
は、スパイクと板の両面に痕跡がつく
のベテラン審判員を配置し高校生補助員
ので判定がしやすい 。(光明炭は、赤
を指導(審判技術等を)しながら競技会
い粉末であり、一缶 500 円∼ 600 円程
を運営する方法など、今後の課題として
度、これを油で溶いて刷毛で塗る。雨
検討していかなければならない。また、
天の場合は、グリースと混ぜて塗ると、
最近は表彰が一段と華やかになっており
雨をはじくので判定しやすい。チョー
他の競技進行に影響がでることが多くな
クよりはよいと思う。)
っている。タイムテーブル作成時には表
●全体質疑応答
彰時間も含め、より全体を見て作成をお
「ビデオ監察の誤用」について
願いしたい。フィールド競技での試技時
ほぼ、監察の黄旗が挙がらないのにビ
間について、基本は競技会の運営の円滑
デオを見て失格にしてしまったことが
化と競技者の状態をよくすることにある。
間違いであるとの見解が多数。
●事務連絡
(吉儀 )「IAAFが考えているよう
●閉会の挨拶
な公式ビデオは国内では設置できない
幹事
梶田
茂
審判部長
鈴木
一弘
本年度も会議内容について色々と工
ので、ビデオ中心の判定はあり得ない。
夫をして臨んだ。特に資料については
抗議でビデオを持ち込まれても証拠と
伝達講習用にお求めになる方が多く不
して採用しない」
足するという事態になり、執筆・編集
(鈴木 )「抗議後の処置は、ルール通
をした立場としては満足している。今
りではなく陸連・高体連・陸協が合議
後ともより良い会議を目指したい。
して出した窮余の一策である」
また、審判部として、
安池(神奈川)
「高校生を準公
1)S級昇格者の名簿提出、2)公認
認審判員などとして位置づけ起用する
審判員数の報告、以上2点を年度初め
案を提起したい」
にお願いしたい。3)IT化の進展に
鈴木「高校生の補助員優遇措置につい
伴い、陸協審判委員会(審判部)で
ては平成 12 年度の会議で説明し資料
E-mail を使える方が増えていると思
も提示した。意見として承り、公認審
う。今後はこれらの方を通じて情報の
判員制度検討小委員会で検討したい。」
やりとりも考えたい。陸協審判部窓口
意見 2
この他、全国規模の駅伝・マラソン
としてのメールアドレスを
競技会でのトランスポンダーの不備に
「 [email protected]」 にご連絡い
ついての報告があった。
ただきたい。
●特別委員コメント
-5-
注:原稿のため掲載された文章と一部違っています。