ステップ・アップ(第2号)

発行者:(医)水の木会
下関病院
下関市富任町 6-18-18
編集委員
平成 17 年
医療の安全確保を目指して
安全対策委員会委員長
開作
秋号
淳
【薬剤部長】
今回は、「医療安全対策委員会」の役割についてお話したいと思います。当委員会は、「医療機
関における医療事故の発生を防止し、医療の安全を確保すること」を目的に活動しています。1999
年の「横浜市立大学付属病院
患者取り違え事故」は、記憶に新しいことと思いますが、この重大
な医療事故を契機として、厚生労働省を中心に安全管理のための体制作りが進められ、現在では、医療機関に対し
「医療に係る安全管理のための委員会を開催すること」が義務付けられています。
当委員会の活動の一つにヒヤリ・ハット事例の収集・分析があります。ヒヤリ・ハットとは、患者さんに傷害を
及ぼすことはなかったが、日常診療の場で"ヒヤリ"としたり"ハッ"とした事例のことを指します。飛行機で言えば
「ニアミス」に相当します。
ところで、「ハインリッヒの法則」という災害事故防止論があります。この法則は、アメリカ労災保険会社の研
究部長であったハインリッヒが、50 万件以上の労働災害事例の分析を行い発見したものです。一つの accident(事
故)の陰には 29 の incident(軽傷事故)があり、さらにその奥には 300 の irregularity(ニアミス、危険)があ
ったのです。accident を防ぐにはその奥にある incident, irregularity に対する対策が必要となります。
従いまして、ヒヤリ・ハット事例の収集・分析により、医療事故につながりかねない問題点をニアミス又は軽傷事
故の段階で明らかにし、適切な対策をとることで医療事故の発生を防止することができるのです。
このヒヤリ・ハット事例の収集・分析は、厚生労働省の医療安全対策ネットワーク事業として全国レベルで実施さ
れており、インターネットでその分析結果を見ることができます。
(http://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0110/tp1030-1.html)
萩 便 り
衆心成城
萩病院は水の木会が継承して2年を向かえます。私は萩病院に入職し、早1年と半年が過ぎようとしていますが、
人生の殆どは病院という職場で過ごし、精神科病院は初めてで、精神科医療の難しさを痛感させられている昨今で
あります。医療界の変革の中、精神科医療は戦後の隔離収容を主体とした処遇形態が招いた長期入院化・高齢化と
いった問題や、地域的に精神障害者への偏見と差別もあり、これらの諸問題の改善に向け、地域に根差し、患者様
に選ばれる精神病院としてハード・ソフト面の改革を進めております。
継承当初より、精神科としての医療内容も大きく変わり、ハード面においては療養環境の整備を実現し、今年の
6月に病棟編成を行うため改修工事を行い、5病棟を4病棟体制に、開放病棟と閉鎖病棟をそれぞれ2病棟に振り
分けています。又看護体制を3:1の看護比率40%以上とし、夜間勤務看護体制も実施していますが、これらは
水の木会グループの協力の賜物であります。又、ソフト面においては医療サービスの質と患者満足度の向上を図る
に当たっての重要なマンパワーはまだまだ不足していますが教育・人事については長期的視野に立って職員一人ひ
とりが意識改革・スキルアップを促す教育研修に取り組み、職員の働き甲斐のある職場を目指し、又目標管理制度
を導入し、公平・透明・納得のいく処遇を目指してのシステムを構築しつつあります。
今、萩病院は、大きな変革の途上の中、職員一丸となって努力し、そのエネルギーを職員一人ひとりが自信と誇
りをもつ自己改革(自己実現)の情熱と変えていき、中部医療圏北浦において新しい精神科医療を担う病院を目指
し、まさに変わろうとしています。
妄言多謝
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2345
2豊
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医療を患者様に提供する上で、安全に行う事が重要である。
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安全に行う事にとらわれ過ぎて、過度の緊張を生じ医療過
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誤の原因となる事も考えられる。私達医療従事者が、チー
ムワークで正確かつ迅速な判断力を持ち、患者様が安心し
栄養課
て医療を受けられる必要がある。一人一人が心掛けること
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8
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によって、医療安全につながるのではないのかと私は考え
る。
女子3病棟
鳥打
小夜子
当病棟は、リハビリ目的の患者様を主体とした開放病棟で
薬の管理について定期薬は全て薬局に保管して
あり、内服の自己管理や社会復帰・家庭復帰を目指した院
いただいています。昼の薬の準備はAM、夕薬は
外活動を行なうなど自主性を養う病棟である。その中で、
特に病棟として注意している点は、
①誤
薬 (自己管理を含む)
②院外活動時の事故防止 である。
①は診療・処置が必ずダブルチェックで薬をセットし、配
薬は誤薬防止三原則に基づいて行なっている。自主性を持
たせる為、内服の自己管理を行なっているが、その際は空
袋を必ず確認している。②に関しては、参加人数に応じたス
タッフ配置、要観察が必要な患者様には、マンツーマンで対
応し、離院や突発的な事故の防止に努めている。以上の点
に取り組んでいるが、その為には医療班として常に患者様
の状態を正確に把握し、Dr や当病棟の患者様に携わる全て
のスタッフヘ正確に伝えていくことが患者様やスタッフの
安全を確保するためにも大切である。
男子 1 病棟 中谷 章
PMからと1回1回薬局にとりに行っていま
す。寝る前、朝の薬は夜勤者でとりに行っていま
す。病棟に戻った際も鍵のかかる所に保管し鍵
は医療係のリーダーが、又夜勤は病棟の責任者
が持っています。あと病棟の保管薬は夜勤者が
必ずチェックしています。
男子2病棟
杉山 誠治
医師をはじめ患者様を取り巻く医療チームと連
携を取り合い安全管理に対してハードとソフト
の両面で医療のレベルアップを図ることが大切
ではないでしょうか、そのためにも職員の継続
外来にとって、安全は患者様との信頼関係につながる大切
的な、教育・研修と自己研鑽が最も必要と思い
なキーワードだと考えます。
ます。また、当院は精神科ということもあり職
中でも患者様・薬剤・処置・検査の間違え防止は、重要
な課題であると思われ、これらについて、複数のスタッフ
でダブルチェックをして施行するよう心掛けています。
員が患者様より暴力を受けることが多々ありま
す。施設での暴力対策も必要と思います。
女子1病棟
内田 明子
今後共、患者様の安全が安心につながるよう、事故の防
止に努めたいと思います。
外来
佐方
美枝
人は、食べたい物や美味しい物を食べると幸せな気持ちに
なります。「食べる事」には、心を癒す効果があります。
栄養課では、患者様に喜んで頂けるような食事作りに励ん
でいますが、一番に注意を払っているのは、食中毒防止で
す。細菌やウィルスを「付けない
増やさない
生かさな
い」ために衛生管理マニュアルに沿って作業を行っていま
す。今後もスタッフの衛生意識を徹底し、安全で美味しい
食事を提供して、体と心の健康作りの役割を果たしていき
ます。
管理栄養士
山田
三智子
医療従事者として、 医療安全 については常
に念頭に置き、業務遂行にあたる必要があるの
ではと考える。病院内における医療安全は、大
変幅の広いものだと思うが、開放病棟の医療班
として離院、誤薬防止に最も留意している。現
在 20 名近くの患者様が自立への取り組みとし
て、服薬の自己管理を行っていることもあり、
患者様の服薬行動を見守りつつ正確な服薬が行
えるよう配慮したい。また、日頃から観察・コ
ミュニケーションを図り、早期に変調を察知で
きるよう努めることが、事故防止につながるの
ではないかと思われる。患者様の安全を確保し、
適切な医療行為を提供できるよう努力したい。
女子2病棟 山本 眞佐美
平成 17 年 6 月 29 日国会で、働く障害者や働く事を希望する障害者を支援するために、障害者の
就業機会拡大を目的とした各種施策を推進するべく、障害者雇用促進法が一部改正されました。
以下、法律の概要について説明いたします。
改正の主な内容
i精神障害者雇用対策の強化
精神障害者(精神障害者保健福祉手帳所持者)である労働者及び短時間労働者を雇用率
の算定対象とする【法定雇用率は現行どおり 1.8%】
ii 在宅就業障害者に対する支援
在宅就業障害者に仕事を発注する企業に対して、特例調整金・報奨金を支給する。
(障害者雇用納付金制度)
ⅲ障害者福祉施策との有機的な連携
授産施設等の福祉施設や作業所を機能別に再編成することにより、福祉的就労から一
般雇用への移行を促進する。(障害者自立支援法)
・地域障害者就労支援事業の創設(平成 17 年度全国 10 ケ所)
・ジョブコーチ助成金制度の創設(平成 17 年 10 月施行)
・障害者就業・生活支援センター事業の拡充(80→90 センター)
・社会福祉法人等を活用した多用な委託訓練の実施
施行期日
平成 18 年4月1日(ただし、ⅲについては平成 17 年 10 月1日)
このたびの改正により、精神障害者が他の障害と同様に法定雇用率の対象になったことは、障
害を隠さなくても働くことを可能とする一歩となったのではないでしょうか。しかし、ハローワ
ークの窓口担当者や受け入れる側の企業が、精神障害についてどれほど理解してもらえるのか、
また、現在休職している方に対する復職プログラムやメンタルヘルスケア等の問題は残されて
いると思う。
法律の改正により、企業と福祉が今まで以上に近い存在となり、連携を持てることを期待し
たい。
PSW
村中
美紀江
高橋
哲良(たかはし
てつろう)
9 月から豊松苑で非常勤医師としてお世話になっております高橋です。
昭和 29 年山口大卒業後、山大整形外科に入局。32 年広大整形外科の新設開講に教授と共に広
大へ。37 年国立大田病院、51 年故郷の国立山口病院での勤務を経て、平成7年停年にて退官。
その後、山口コメディカル学院の新設に参加。平成 12 年一期生の卒業と共に辞職。
整形外科、リハビリ関係でお役に立てればと思っています。ご指導お願い致します。
ふれあいフェスティバル
開催します。
日時:11月12日(土)16:00∼20:00
場 所 : 安岡支所
患者様による舞台出し物、出店やフリーマーケット
ご家族やご近所の皆様、どうぞお越し下さい。
工事情報
旧病棟はすっかり取り壊され更地になり、新病棟の杭打ちも終了しました。
真ん中にはタワークレーンが設置されておりますが、かなりの深さまで基礎が埋め込まれ
ておりますので、台風では倒れません。
またコンピュータ制御で、ご近所の住宅や電線にはクレーンの腕が伸びないようになって
おります。
いよいよ本格的な建設工事が開始されます。大型車の出入りもあり、近隣の方々や患者様
にはご迷惑をおかけ致しますが、引き続きご理解のほど、よろしくお願い致します。
編集後記
あの暑さはどこへいってしまったのか?朝晩急に冷え込み、秋風を感じています。季節の変り目、風邪ひかれて
ないでしょうか…。ふれあいフェスティバルに忘年会と行事もひかえています。そろそろ出し物の準備が始まって
いるのでしょうか?
再び訪れる厳しい寒さに負けず、年末に向けてもうひと頑張りしていきましょう!!!