学部 の 枠を超え た 連携 で 学生 の 視野を広げ る 大学 ・ 学部

て い く 過 程 で、 こ れ ま で に 所 属 し
主体性やコミュニケーション能
、 チ ー ム ワ ー ク、 協 調 性 を 磨 い
力
し て 行 う 研 究 の 場 に、 教 育 的 な 視
1 ︶。 ま た、 地 域 や 行 政 な ど と 連 携
を取り入れる大学が増えている︵図
2 0 0 0 年 に﹁ オ ー プ ン 教 育 セ ン
様 な 学 び を 学 生 に 提 供 す る た め、
多
早 稲 田 大 は、 学 部 の 枠 を 超 え た
同センターを中心に各学部が提供
42
Fe b r ua r y 2 0 1 2
今号の視点
学部の枠を超えた連携で
学生の視野を広げる大学・学部
学生にさまざまな気付きを促し、視野を広げさせるためには、
どのような手法があるのだろうか。
学部・学年を超えた交流で
刺激し合いながら学びを深める
大学の特色を生かして、学部横断や地域連携による取り組みを進める大学・学部を紹介する。
た り す る こ と に つ な が る だ ろ う。
こ う し た 考 え か ら、 こ こ 数 年、
生 の 視 野 を 広 げ る こ と を 目 的 に、
学
てきた集団とは傾向の異なる視点
点 を 加 え、 学 生 も 参 加 さ せ て 多 様
タ ー﹂
︵以下、センター︶を立ち上げ、
早稲田大
﹁全学共通副専攻﹂
や志向性を持つ人々と交流するこ
な 経 験 を 積 ま せ る ケ ー ス も あ る。
す る 全 学 部 共 通 の﹁オ ー プ ン 科 目﹂
他学部の科目履修や
地域との連携が増加
所 属 学 部 の 科 目 だ け で な く、 他 学
と は 有 効 で あ る。
こうした学びの機会は実際にど
よ う な も の か。 そ れ を 学 生 は ど
の
を設けた。 大学院環境・エネルギー
研 究 科 の 友 成 真 一 教 授 は、 そ の 特
200(校)
150
100
部の科目も履修しやすくする制度
専 門 性 を 深 め る 上 で も、 自 分 の
門 領 域 に 加 え て、 関 連 す る 周 辺
専
の よ う に 活 用 し、 ど ん な 気 付 き を
得 て い る の か。 2 つ の 大 学 の 事 例
徴 を 次 の よ う に 話 す。
35
◎課題意識と狙い
の 領 域 や、 他 に も 興 味 の あ る 分 野
に つ い て 学 ぶ こ と は、 他 分 野 か ら
か ら 探 る。
2009
50
0
192
143
34
14
167
122
2008
11
152
113
29
10
2007
私立大
国立大 公立大
大学選択
新たな視点
新 た な 着 想 を 得 た り、 刺 激 を 受 け
図1 学部段階において主専攻・副専攻制を導入する大学数の推移
学生が伸びる学び方
*大学院大学22大学(国立大4校、公立大2校、私立大16校)は対象とし
ない
出典/文部科学省「大学における教育内容等の改革状況について」
(2011)
種 の 化 学 反 応 が 生 じ、 活 気 が 生 ま れ
学 生 が 集 ま っ て い ま す。 そ こ か ら 一
で き、 そ れ に 魅 力 を 感 じ た 意 欲 的 な
ない分野の授業を立ち上げることが
教員は既存の学部体系に当てはまら
に 科 目 を 設 定 で き る の が 特 徴 で す。
は学部から独立したセンターが自由
ケ ー ス が 多 い と 思 い ま す が、 本 学 で
を単に他学部生も履修できるという
﹁他学部の科目も履修できる場
、 学 部 に 元 々 設 置 さ れ て い る 科 目
合
を 経 営 す る﹂ と い う 科 目 が 指 定 科 目
コ ー ス で は、 友 成 教 授 担 当 の ﹁環 境
テ ー マ に し た ﹁戦 略 的 環 境 研 究﹂ の
に し た 授 業 ま で さ ま ざ ま だ。 環 境 を
クによるプレゼンテーションを中心
指 定 科 目 の 授 業 形 式 は、 講 義 形
、少人数のゼミ形式、グループワー
式
他、 学 生 か ら の 相 談 に も 乗 る。
スの運営や指定科目選定などを行う
め る 教 員3 ∼8 人 が 配 置 さ れ 、 コ ー
は そ れ ぞ れ、 コ ー デ ィ ネ ー タ ー を 務
し た り す る コ ー ス も あ る。 コ ー ス に
に し た り、 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 推 奨
多 く、﹃ 岡 本 さ ん は ど う 思 う?﹄ と
受けた授業ではチーム内に上級生が
授 業 は 苦 手 で し た。 で も、 2 年 生 で
で、 グ ル ー プ で 意 見 を 交 わ す よ う な
政治経済学部3 年の岡本絵理さ
も、﹁ 私 は 講 義 形 式 の 授 業 が 好 き
ん
方 を 学 べ ま し た﹂ と 話 す。
授業では全く面識のなかった4 年生
環 境 研 究 ﹄ を 副 専 攻 に 選 び ま し た。
に 興 味 が あ っ た こ と か ら、﹃ 戦 略 的
文 化 構 想 学 部3 年 の 石 川 綺 香 さ ん
、﹁ 高 校 時 代 に 地 学 が 好 き で 環 境
は
て い る。
よ い か 見 当 を 付 け に く い。 そ こ で、
提 示 し て も、 学 生 は 何 を 履 修 す れ ば
る。 し か し、 こ れ だ け の 科 目 を た だ
で は ま ず あ り ま せ ん﹂ と 話 す。 環 境
も の 前 で 発 表 す る 機 会 は、 他 の 授 業
る。 友 成 教 授 は、﹁ 学 生 が 2 0 0 人
ム を つ く り、 年 2 回 ず つ 発 表 さ せ
者 を 約7 人 ず つ に 割 り 振 っ て
上 が 履 修 し て い る。 授 業 で は、 履 修
人 か ら 刺 激 を 受 け、 何 に で も 挑 戦 し
テ ィ ア に 参 加 し ま し た。 さ ま ざ ま な
東日本大震災でがれき撤去のボラン
ア を し て い る 学 生 の 話 を 聞 き、 私 も
た。更に、副専攻の授業でボランティ
す。 し か し、 副 専 攻 を 修 了 し た こ と
海外の大学院に進学した学生もいま
﹁ 副 専 攻 で の 学 び を 生 か し て、 自
の 興 味 ・ 関 心 の 幅 を 広 げ た 結 果、
分
し き っ て い る と は い え な い。
が、 ア ピ ー ル 不 足 も あ り 学 内 に 浸 透
と 一 緒 の チ ー ム に な り、 多 様 な 考 え
て い ま す﹂
年 度 は20 0 人 以
体 系 的 に 学 べ る 仕 組 み と し て、 い く
を ﹁我 々 を 取 り 巻 く 世 界 す べ て﹂ と
て み よ う と 思 う よ う に な り、 フ ッ ト
を就職に直結させることが出来るわ
の 一 つ で あ り、
つかの科目をテーマごとに編成した
定 義 し、 発 表 テ ー マ は 学 生 が 自 由 に
ワ ー ク が 軽 く な り ま し た﹂ と 話 す。
け で も な い た め、 も っ と メ リ ッ ト を
始︶ だ。
07
30
人 し か い な か っ た が、
副 専 攻 を 修 了 し た 学 生 は、 導 入 初
意見を言えるようになっていきまし
サ ポ ー ト し て く れ た た め、 自 分 か ら
年度開
決める。 中には﹁居酒屋のトイレ学﹂
◎成果と課題
22
定 さ れ た 科 目 を 修 得 す る な ど、 一 定
24
チー
◎取り組み内容
な ど ユ ニ ー ク な も の も あ る と い う。
年度には
16
のが、﹁全学共通副専攻﹂︵
年度の全学共通副専攻は コー
ス ︵ 図 2︶。 ∼ 単 位 の 範 囲 で 指
副専攻の科目の中心を占めるオー
プ ン 科 目 は、 学 部 や 学 年 に 関 係 な く
課題だと考えています﹂︵友成教授︶
後は学外での認知度を高めることが
び の 手 段 と し て は 効 果 的 で す が、 今
つ く る 必 要 が あ り ま す。 内 発 的 な 学
の条件を満たせば副専攻として認定
年 度 は1 4 2 人 と、 年 々 増 加 し て い
各コースのテーマに応じたオープン科目が用意されている
履 修 で き る た め、 他 学 部 や 他 学 年 の
年 度 は、 科 目 数 は 約 4 2 0 0 、
履 修 者 数 は 延 べ7 万 8 0 0 0 人 に 上
・戦略的環境研究
・ソフトウェア学
・台湾研究
・知財コミュニケーション
・地中海文化
・中国研究
・データ解析
・都市・地域研究
・日本語教育学研究
・人間の生命科学
・平和学
・EU・欧州統合研究
・イスラーム地域研究
・映画・映像
・英語と異文化理解
・オーストラリア研究
・感性文化学・美学
・国際協力
・ことばの科学
・コリア研究
・ジャーナリズム/メディア文化
・社会貢献とボランティア
さ れ、 卒 業 時 に は 修 了 証 明 書 が 発 行
図2 早稲田大 全学共通副専攻名の一覧
る。 修 了 し た 学 生 の 満 足 度 は 高 い
10
学生から刺激を受ける機会にもなっ
11
さ れ る。 修 了 論 文 や 課 題 制 作 を 必 修
17
Febr u ar y 2 0 1 2
43
11
11
地域連携プロジェクトで
多様な視点を育む
岩手県立大
地域連携のプロジェクト
な っ て い る。
高 齢 者 に 聞 き 取 り 調 査 を し、 課 題 を
ム を 改 善 す る と い うP D C A サ イ ク
同 大 学 は、﹁ 実 学・ 実 践 を 通 し て
内 の 問 題 解 決 に 資 す る こ と﹂ を 基
県
立 大 だ。
学部生の教育も含めた学部横断的な
の 佐 々 木 准 教 授 に 相 談。 そ の 結 果、
問 題 が 浮 上 し た た め、I C T が 専 門
村の社会福祉協議会の負担増という
に よ る 安 否 確 認 を 始 め た。 し か し、
て も ら っ た。 調 査 の 結 果、 最 も 評 判
現 地 に 赴 き、 試 作 品 を 高 齢 者 に 試 し
開 発 し、 社 会 福 祉 学 部 の 学 生 と 共 に
部 の 学 生 はL モ ー ド に 代 わ る 端 末 を
て 取 り 組 ん だ。 ソ フ ト ウ ェ ア 情 報 学
年3 月 のL モ ー ド サ ー ビ ス の 廃
止 に 伴 う 対 応 に も、 両 学 部 で 連 携 し
学部間連携
らしの高齢者の見守り体制の構築
暮
代 表 的 な 取 り 組 み の 一 つ は、 一 人
画 面 の 設 計、 プ ロ グ ラ ミ ン グ な ど を
し、 ソ フ ト ウ ェ ア 情 報 学 部 の 学 生 が
ド﹂ を 活 用 し た シ ス テ ム の 構 想 に 対
顔 を 合 わ せ る。 こ れ は、 互 い の 視 点
加 し、 現 地 で の 調 査 や 会 議 で 何 度 も
用 の 仕 方 な ど を 学 ん で い ま す﹂ と 話
よ っ て、 プ ロ ジ ェ ク ト の 科 学 的 な 運
情報学部の学生と交流することに
の 良 か っ た 電 話 機 を 使 い、 ダ イ ヤ ル
年 に 同 県 の 旧 川 井 村 ︵現 宮 古
だ。
そ の 後 も、 両 学 部 の 学 生 が 現 地 の
す。 社 会 福 祉 学 研 究 科 修 士 課 程1 年
市︶ と 連 携 し て 始 ま っ た プ ロ ジ ェ ク
ト で、 現 在 は 県 が 支 援 す る 活 動 と
や考え方の違いに刺激を受けるよい
や 科 学 性 が 必 要 で す。 ソ フ ト ウ ェ ア
小 川 教 授 は、﹁ 社 会 福 祉 学 部 の 学
は相手の心を大切にする志向が強
生
ソフトウエア情報学部
44
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発 見 し て 解 決 方 法 を 検 討 し、 シ ス テ
旧 川 井 村 は、 東 京 区 と ほ ぼ 同 じ
面 積 に 住 民 は 約3 0 0 0 人 と い う 過
年に日経地域情報化大賞
ル を 回 し 続 け て い る。 こ の プ ロ ジ ェ
ク ト は、
歳以上の高齢者人口が
疎 地 域 で、
% を 超 え る。 社 会 福 祉 学 部 福 祉 経
本 方 針 に 掲 げ、 高 齢 化 対 策 や 震 災 復
プ ロ ジ ェ ク ト へ と 発 展 さ せ た。
の日本経済新聞賞を受けるほど内外
興 プ ロ ジ ェ ク ト な ど、 地 域 に 密 着 し
式黒電話からの発信にも自動対応で
営 学 科 の 小 川 晃 子 教 授 は、 村 に 住 む
た 研 究 ・ 教 育 活 動 を 実 践 し て い る。
佐 々 木 准 教 授 は、﹁ 社 会 福 祉 学 部
ソフトウェア情報学部の学生を現
と
き る 安 否 確 認 シ ス テ ム を 構 築 し た。
◎取り組み内容
ソフトウェア情報学部の佐々木淳准
地 で の 聞 き 取 り 調 査 に 連 れ て 行 き、
く あ り ま す。 し か し、 そ れ だ け で は
か ら 高 い 評 価 を 得 た。
教 授 は、﹁ 私 が 担 当 す る ﹃ 情 報 シ ス
ど う す れ ばI C T で 支 援 で き る か 議
この他にもソフトウェア情報学部
と盛岡短期大学部生活科学科の連携
主 観 に 流 れ さ れ て、 客 観 的 な プ ロ
高齢者単身世帯の見守り体制の構築
テ ム 構 築 学﹄ は、 現 場 で 困 っ て い る
論 さ せ ま し た。 学 生 に は ヒ ン ト を 出
な ど、 大 学 全 体 で 学 部 横 断 プ ロ ジ ェ
ジ ェ ク ト 運 用 が 出 来 ま せ ん。 例 え
・システム開発、設計
年度から電話
こ と を I C T で 解 決 す る 講 座 で す。
す に と ど め、 自 分 た ち で 考 え さ せ ま
ク ト が 進 ん で い る。
・ニーズ調査
10
行 い、 シ ス テ ム を つ く り 上 げ た。
年に開学した岩手県
学生が現場を訪れて気付いた課題の
し た﹂ と 話 す。 社 会 福 祉 学 部 の 学 生
ば、 サ ー ビ ス の 自 己 評 価 に は 客 観 性
岩手県立大学
て い る の が、
解 決 に 取 り 組 ま せ よ う と、 社 会 福 祉
◎成果と課題
自治体と協力し、地域のニーズを把握し、プロジェクト企画を立案。企業と協
力しながら、システム開発(試行版)を行う。この過程で、学生は現場を経験し、
互いの学部から見た課題解決の視点を知る *同大学の資料を基に編集部で作成
が ま と め た、 固 定 電 話 を 使 っ た 簡 易
・事業協力
施 設 を 見 学 し た り、 農 産 物 の 産 地 を
を 研 究 テ ー マ と し、
・事業企画
NTT 東日本
岩手支店
イ ン タ ー ネ ッ ト サ ー ビ ス﹁ L モ ー
図3 岩手県立大 旧川井村のプロジェクトの連携関係
歩 い た り し て い ま す﹂ と 語 る。
地域との連携プロジェクトを起点
し て、 学 部 横 断 型 の 学 び を 実 践 し
と
・実験フィールド提供
・プロジェクト企画
07
65
プ ロ ジ ェ ク ト で は、 社 会 福 祉 学 部
とソフトウェア情報学部の学生が参
社会福祉学部
23
04
川井村
社会福祉協議会
地域・大学・
企業の連携
40
の 青 澤 希 さ ん は、﹁ プ ロ ジ ェ ク ト に
98
機 会 と な っ て い る よ う だ。
00
学生 V O I C E
先輩の行 動 力 か ら
多くの刺 激 を 受 け た
早稲田大
政治経済学部経済学科3年
打樋紗也加
︵徳島県立富岡東高校卒業︶
ウ ェ ア に 興 味 を 持 っ た の で、 情 報 シ
る こ と を 痛 感 し ま し た。 私 も ソ フ ト
て支援可能な範囲が大きく左右され
し て い る こ と で、 技 術 の 有 無 に よ っ
ソフトウェア情報学部の学生が参加
た り、 そ の 解 決 の た め の プ ロ ジ ェ ク
分とは異なる視点から課題を発見し
攻 以 外 の 知 識 を 得 る だ け で な く、 自
の 視 野 を 広 げ て い る と い え る。 主 専
を 受 け る 機 会 を 設 け る こ と で、 学 生
た 二 つ の 大 学 は、 学 問 を 通 し て 刺 激
社会福祉の現場に立ち、
利用者第一の視点に転換
ステムの大学院に進学したいと考え
岩手県立大
ソフトウェア情報学研究科
修士課程2年
菊池卓秀
トを運用したりしていく力を磨く場
に も な っ て い る。
た こ と も あ り ま し た﹂ と 話 す。
一 方、 ソ フ ト ウ ェ ア 情 報 学 部 の 学
生 は、 現 地 調 査 で の コ ミ ュ ニ ケ ー
︵岩手県立大船渡高校卒業︶
環境研究﹂の履修を始めました。
そこで、2年生から副専攻の﹁戦略的
で は 学 べ る 範 囲 が 限 ら れ て い ま し た。
端末を用意し、高齢者に使用感を調査
ました。タッチパネルやテレビなどの
部 の 学 生 と 一 緒 に 泊 り 込 み でL モ ー ド
のプロジェクトに携わり、社会福祉学
り ま す が、 い ろ い ろ な 人 と 話 し た り、
ようになりました。これが最も自分が
たが、今では利用者第一に考えられる
意見を大切にする重要性を痛感しまし
体験したりしながら、知識と教養を身
変わった点だと思います。
れ ば 課 題 解 決 は で き ま せ ん。 先 端 技
﹁現場に連れて行くと現場を重視
る よ う に な り ま す が、 技 術 が な け
す
課 題 も あ る。
うな学生を育成しようとしている
が、 大 学 が ど う い う 方 針 で、 ど の よ
習 機 会 の 有 無 は 副 次 的 な 要 素 だ。 だ
が大学・学部選びの主軸になるの
攻
﹁学びたい内容﹂に関連する主専
術 に も 目 を 向 け さ せ、 バ ラ ン ス の 取
か、 大 学 の 姿 勢 を 推 し 量 る 材 料 に な
e-mail:
[email protected]
◎今回の内容に関するご感想やご意見、今後取
り上げてほしいテーマなど、編集部にお寄せく
ださい。
ご意見・ご感想をお寄せください
ろ う。
る か ど う か、 確 認 し て お く と よ い だ
は 言 う ま で も な い。 今 回 の よ う な 学
れた技術者を育成していきたいと考
る。 こ の よ う な 機 会 が 用 意 さ れ て い
活 動 な ど、 授 業 以 外 に も 刺 激 を 受 け
大学にはサークルやボランティア
単発イベントではなく、
長期的かどうかが鍵
進路指導に生かす
えています﹂︵佐々木准教授︶
と す る 志 向 が 高 ま る と い う。 一 方 で
ま た、 単 発 的 な イ ベ ン ト で は な
、 体 系 的 に 学 べ る 仕 組 み づ く り
く
副専攻の授業はグループディスカッ
ョンをよく行います。最初は資料の
シ
したのです。高齢者に聞き取り調査を
ションの取り方などを社会福祉学部
作り方やプレゼンテーションの仕方が
するといっても、最初はどう話せばよ
私は地域に深くかかわるような勉強
しようと、高齢者の安否確認システ
を
全く分かりませんでしたが、同じグルー
いのか分からず、社会福祉学部の学生
ムを手がける佐々木研究室に2年生の
プの3、
4年生のプレゼンテーションを
私は高校生の頃から環境に興味があ
ました。大学では環境経済学を学び
り
手本としました。また、先輩の中には
の様子を参考にしました。彼らは普段
たいと思いましたが、学部の授業だけ
﹁来週、中国に行ってくる﹂と突然出掛
から多くの人と接していて、コミュニ
や、 長 期 的 な 研 究 と 教 育 の 連 動 が あ
けてしまうフットワークの軽い人もい
ケーションが上手だったからです。
の 学 生 か ら 学 ぶ そ う だ。 更 に は、 自
ます。私もそうした先輩の行動力に影
高齢者の方々の評価が最も高かった
は電話機でした。私たち学生はタッ
の
時に入りました。3 年生から旧川井村
響され、環境関連の国際会議が名古屋
チパネル式が断然便利だと予想してい
る こ と に よ っ て、 学 問 的 な 深 ま り も
で開かれると知った時には、その3 日
ましたが、全く違う結果に、使う側の
分 が つ く り た い も の で は な く、 現 場
後に友だちと2人で名古屋を訪れ、会
た。かつてはソフトウェアの機能を突
担 保 さ れ て い る。
場で多くのものを得る経験をしました。
き詰めることを優先して考えていまし
が必要とするシステムを開発しよう
私は数学が好きなので経済理論を学
学部の授業にも関心があります。副
ぶ
のサービス終了に伴う現地調査を行い
専攻の授業は、遊びというと誤解もあ
に付け、学べる楽しさがあります。
る 機 会 は た く さ ん あ る。 今 回 紹 介 し
Febr u ar y 2 0 1 2
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