発行いた - 九州大学病院 光学医療診療部

光学医療診療部
News Letter

2011 年 3 月
第 2 号
Web [http://www.m ed.kyushu -u.ac .jp/endo sc/ ]
第2号の内容
ご挨拶
1
スタッフ一同
ご挨拶
平成 23 年も安全かつ高度な検査、処置、治療が行えるような運営を心掛けていき
2
「リカバリールーム改装」につ
たいと考えております。このニュースレターも創刊号より半年が経ちましたため,ここ
いて
に第 2 号をお届けいたします。常に新しいニュースをお届けしていこうと考えており
3
ホームページ全面改訂
ますので,どうぞよろしくお願い申し上げます。
4
「EMR クリティカルパス」につ
いて
5
新知見「静脈瘤治療」
内視鏡室リカバリールームリニューアルのご案内
師長 江田桂子,臨床工学技士 三島 博之
平成 23 年 2 月より内視鏡室のリカバリルームがリニューアルしました!
光学医療診療部ではリカバリルーム5室が稼動していましたが、近年、鎮静剤希望の
6
編集後記
患者さんが増加しており、患者さんの安全確保のため8室に増設しました。壁を無くし
てソフトな色調のカーテンに変更し、患者さんには安心感を、医療者には観察しやす
いよう配慮しました。今まで以上に鎮静剤使用後の患者さんの状態観察を強化して
いきたいと思います。
鎮静剤使用数
人
6000
5011
4210
3314
4000
2000
1434 1709
2445
0
H16
全室→ストレッチャー対応,モニター管理。
H17
H18
H19
H20
H21
年々希望患者さんが増加傾向あり!
光学医療診療部 News Letter
ホームページ 全面改訂
【九州大学病院 TOP】→【診療科(医科)】→【中央診療施設】→【光学医療診療部】
中東に吹き荒れる”民主化革命”においても重
要な役割を果たした通り、インターネットは現代
【新しいホームページの特徴】
トップデザインを内視鏡を行う診療科であることが分
かりやすいデザインとした。
社会において重要な役割を担っています。その
診療科のロゴデザインを一新した。
ネット社会の中で、ホームページにて情報を発
医療者向けと一般向けを分けて見やすくした
信していくことは非常に大切になっています。
院内向けのマニュアルを一般公開した。
当院で行っている治療の内容を具体的に明記し、一般
平成 22 年 12 月より”変革”の一つとしてホー
向けに分かりやすくした。
ムページをリニューアルいたしました。一度ホー
院内対象者向けの教育設備(ESD トレーニングルーム
ムページにてわれわれの”変革”の一端を垣間
など)の紹介を行った。
見ていただければと考えています。
光学医療診療部 News Letter
安全、正確な入院治療を目指して
紹介~大腸 EMR クリティカルパスについて
医員 八板 弘樹
≪導入のよるメリット≫
昨年、複数の診療科の医師、看護師と話し合いを行い、大腸内
視鏡的粘膜切除術(EMR)のクリティカルパスを作成しました。
●治療の均一化
クリティカルパスとは、医療の内容を評価・改善して、質の高い
医療を患者さんに提供することを目的として、入退院の計画を
立てたものです。パスでは、3 泊 4 日の検査の予定や治療の
内容、いつ頃どの様な状態になれば退院可能などを一覧表にし
●患者説明が容易
●院内スタッフとの連携容易
●見直し、改善点が明確に
ており、患者さんに説明も可能です。
クリティカルパスは絶えず見直し、改善していく必要があります
●統計収集が容易性。
のでお気づきの点があれば 八板までご連絡ください。
(一部抜粋)
3泊4日からなるパス
"1 日わずか 7 分間で人生もビジネスも変革できます。"もしこの文を見て先に読
み進みたくなったなら、あなたは "捉えられた" と言えるでしょう。手術当日術前
病日
入院日
手術当日術前
1日目
2日目
ニュースレターは、気をそらすようなさまざまな要因と戦いながら読者の注意を引
アウトカム
患者状態 治療に臨むための身体的準備ができている
きつける必要があるため、記事の最初の
1 行か 2 治療に臨むための身体的準備ができている
行で読者の心を捉えることが
バイタルサインが安定している
バイタルサインが安定している
重要です。また、それによって読者には期待感が生まれるので、記事はその期
待に応える必要があります。そうしないと、読者は騙されたと感じます。
手術当日術後
2日目
腹部症状・所見がない
発熱がない
食事摂取ができる
治療日は術前・後
そのような関心を引く役割と同時に、見出しは簡潔かつ動的で、その目的上、明
不眠の訴えがない
に分けて記載
知識理解 治療の目的・内容・必要性を知っている
確である必要があります。これらの基本的な特性に加え、内容との関連性が高
生活動作
く、好奇心を刺激し、他の魅力的な特性を持つことで、読者の注意を引きつ
安静を守れている
合併症
その他
アセスメント
治療に臨むための身体的準備ができている 治療に臨むための身体的準備ができている
内視鏡治療の理解ができている
腹部症状がない
腹痛がない
凝固能に異常がない
便の残渣なく水様・透明である
下血がない
発熱がない(37.0℃以下)
発熱がない(37.0℃以下)
体温が37.5度未満である
腹部症状がない
不眠の訴えがない
食事摂取状が十分である
*注射、入院指示簿は紐付けあり
ベッド上安静が守れる
光学医療診療部 News Letter
注目~新知見「食道胃静脈瘤治療について」
医員 家守 雅大
【静脈瘤治療】
食道や胃の静脈瘤は門脈圧亢進症(主に肝硬変が原因)
の一徴候であり、静脈瘤がひとたび破裂し、出血をきたすと
致命的となりうる合併症です。食道静脈瘤の場合、出血す
る確率は 10 年で約 60%であり、出血した場合は出血しな
かった場合に比べ生存率が明らかに低下することが知られ
◆EIS(内視鏡的静脈瘤硬化療法術)◆
静脈のこぶに薬液を注入して、血管炎を
引き起こし、その修復過程を利用して静
脈瘤を消失させる。
◆EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)◆
ています。このため我々は、食道・胃静脈瘤に対する緊急
治療、予防的治療を行っております。当院では EVL を中心
に患者さんにとって最良の静脈瘤治療を行っております。
静脈のこぶにゴムバンドを用いて、機械
的に結紮して止血する。またその脱落,
壊死,潰瘍に伴う血栓性閉塞により消失
させる。
硬化剤を使用しないため安全性が高い。
患者さんに
より負担の
少ない検査
を!!
治療前
編集後記~光学診療部 医員 麻生 暁
EMR クリティカルパスを始めとする治療パス
は各種内視鏡治療の質の均一化のみなら
ず、患者さんの安全、安心の質の高い医療の
提供につながるものと考えられます。
治療後
来年度もさらなる新しい、開かれた光学医療
診療部をご紹介できればと考えております。
内
5
連絡先、お問い合わせ先
内線 5766,5767(内視鏡室)
5856(光学医療診療部)
受付時間 AM9:00~17:00
(時間外、夜間、祝日は除きます)