平成 25 年度 1 級厨房設備士資格認定試験問題 1.厨 房 設 計 〔1〕次の文章で正しいものには○、誤っているものには×を解答用紙に記入せよ。 1.サーモカップル方式は、熱起電力による電磁石の機能で、応答時間は、開弁時 3~10 秒、 閉弁時は 30 秒以上要する。 2.低電圧式の抵抗加熱では、20V 程度の低い電圧を使用するため、ニクロム線の抵抗値が大 きく、大電流が流れる。 3.電解水には 2 つの種類があるが、塩(NaCl)や塩化カリウムなどの電解質を加えた水を電気 分解するもので、「強酸性水生成器」と呼ばれる装置で作られる。 4.ガス瞬間湯沸器で元止め式は給湯配管を接続できる瞬間湯沸器である。 5.混合ガスの噴出速度が逆火の限界速度より小さい状態の時は、逆火(フラッシュバック)の 現象が発生する。 6.ブレンダとはポテトやダイコン、ニンジン等をさいの目状に切る機械である。 7.「涼厨」と認定される基準は(一財)日本ガス機器検査協会(JIA)により、つまみの温度が 50℃以下、使用者に排気熱が及ばない構造等である。 8.氷温庫は食品を 0℃以下で食品の凍結点に至る温度帯-0.5~-2.5℃という非常に狭い温度領 域で保存するため、極めて厳しい温度管理が要求される。 9.舟型シンクの深さは 180mm~200mm 程度である。 10.めん類は硬水を使用すると、粘りがでて腰も強くなる。 〔2〕次の設問に該当する記号を選び解答用紙に記入せよ。 1. 下調理機器に関する記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.ポテトピーラは、手むきの場合よりも歩留りが高い。 ロ.製麺器(パスタマシン)では、小麦粉に加える水量は 50~60%程度である。 ハ.テンダライザは、肉の風味を損なわず、筋を切り、歯ごたえを柔らかにする機械であ る。 2. ガス安全装置(立消え安全装置)に関する記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.熱電対式(サーモカップル方式)は、熱電対が炎で加熱されたときに生ずる熱起電力を 利用したものである。 ロ.フレームロッド方式は、炎の整流作用を利用し、直流電源を使用する。 ハ.紫外線方式は、ボイラ・工業用炉など、大型機器に使用されている。 3. 急速冷却、凍結機器に関する記述のうち、正しいものはどれか。 イ.急速凍結庫は食品の凍結を目的とし、凍結時間は 12 時間程度で、常温の食品を-15℃ 以下まで下げるのを目安としている。 ロ.ブラストチラーは調理済み食品を 60 分以内に 3~4℃まで芯温を下げる。 ハ.真空冷却機は、厚生労働省よりの指針では、加熱された食品を保存する場合、30 分 以内に中心温度を 20℃付近に下げることが望ましいといわれている。 4. 冷凍サイクルに関する記述のうち、冷媒が冷凍装置内を流れる順序で正しいものはどれか。 イ.圧縮機 → ドライヤ → 凝縮器 → キャピラリチューブ → 蒸発器 ロ.圧縮機 → 凝縮器 → ドライヤ → キャピラリチューブ → 蒸発器 ハ.凝縮器 → キャピラリチューブ → ドライヤ → 蒸発器 → 圧縮機 ① 5. 学校給食の食品、検食、検食用保存食、給食従事者の健康管理等に関する記述のうち、誤 っているものはどれか。 イ.加熱処理する食品は、中心部が 75℃で 1 分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のあ る食品の場合は 85℃で 1 分間以上)加熱すること。 ロ.検食用保存食は、毎日、原材料、加工食品、調理済み食品を食品ごとに 50g 程度、 -20℃以下で 2 週間以上保存すること。 ハ.給食従事者の健康管理等で、検便は毎月 1 回以上実施すること。 6. 蒸し器(スチーマ)についての記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.無圧式スチーマは圧力蒸気を使用しているため、圧力弁やドアスイッチなどの安全 装置が必要である。 ロ.スチーマは高温の蒸気を直接食品に吹きつけて調理する機器である。 ハ.加圧式スチーマは使用蒸気圧力が 122.71kPa で比較的に大きな機器で野菜や魚、肉 等の調理が短時間でできる。 7. 電気加熱機器の温度コントロールについての記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.金属でできた伸縮する部分に液体を封じ込め、液体が膨張・収縮する際の圧力を利用 したベローズ式のものがある。 ロ.トランス、サイリスタを使用した位相制御で電圧を変えるものがある。 ハ.バイメタル式など通電時間制御によるものがある。 8. 給湯関連機器に関しての記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.電気瞬間湯沸器は本体内部の水管の中を水を通す間に加熱し出湯する構造である。 ロ.ヒートポンプ給湯機は、電気を熱エネルギーに変換するのではなく、熱を汲み上げ、 熱を移動させることによって熱を利用する仕組みである。 ハ.厨房排気ダクト接続形給湯器は、熱効率を大幅に向上させ、給湯器排気フード部出 口からの排気温度を 65℃以下に抑制して、ダクト火災を防止する。 9. 排気システムとガス機器システムの維持管理と安全対策の記述のうち、正しいものはどれ か。 イ.手動で作動させる消火装置は定期的な確認は不要である。 ロ.排気システムに設けられているグリスフィルターは、運転中に取り除いても良い。 ハ.排気システムを通して排出される空気のための開口部は、防火ダンパおよびその他運 転効率を低下させるようなものにより開口面積が制限されないようにする。 10. 学校給食共同調理場方式のメリットの記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.大量調理を行うために近代的施設整備が効率的に導入されることにより、人件費等 の経費削減が可能である。 ロ.献立の多様化に対応するための施設設備の整備費用が、単独校ごとの整備に比べ増大 する。 ハ.物資の大量購入により、安価な食材料の確保が可能である。 〔3〕0℃の氷 10kg に 5851.6kJ の熱量を加えたら、水温は何度(℃)になるか。SI 単位で計算せ よ。但し、氷の融解熱は 334J/g、水の比熱は 4.186J/(g・K)とする。熱損失はないもの とする。 ② 2.関 連 設 備 〔1〕次の文章で正しいものには○、誤っているものには×を解答用紙に記入せよ。 1.電磁調理器は低周波誘導加熱の代表的な機器である。 2.下処理室の理想的温度は 25℃前後である。 3.防火ダンパは、厚さ 1.5mm 以上の鉄板(JIS G3141 によるもの。 )またはこれと同等以 上の耐熱性および耐食性を有する不燃材料で作られたものを使用する。 4.ガス消費量が 12kW を超えるガス機器を設置する場合、ガス機器に排気筒、又はガス機器 の真上に排気フード付排気筒を設けることによりガス機器設置室に給気口は設けなくても 良い。 5. 業務用厨房不完全燃焼警報センサはガス機器から水平距離より 8m以内で、かつ、床から 160cm 以上の位置に設置する。 〔2〕次の設問に該当する記号を選び解答用紙に記入せよ。 1.不燃構造の記述で、 ( )にあてはまるものはどれか。 「ガス機器の設置基準及び実務指針」で、下地を不燃材料以外の材料で造り、 「不燃材料で 有効に仕上げた建築物等の部分」とは、ガス機器を設置した箇所の下地(不燃材料以外の材 料)の表面が室温を 35℃としたときに( )℃を超えないように仕上げられた建築物等 の部分をいう。 イ. 100 ロ. 120 ハ. 150 2.厨房の換気に関する記述のうち、正しいものはどれか。 イ.厨房の換気には、一般に、自然換気方式が使用されている。 ロ.地下室の場合は、第二種換気法が多く採用されている。 ハ.第三種換気法の場合、室内は負圧となる。 3.単相 100V・単相 200V 回路の記述のうち、正しいものはどれか。 イ.20A の過電流遮断器による分岐回路で電源を供給する。 ロ.1 つの分岐回路に接続される負荷容量は過電流遮断器の 90%以下になるようにする。 ハ.1 台の定格電流が 15A を超える機器については専用回路にする。 4.一定規模以下の飲食店の厨房から出る排水の記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.厨房の排水は「生活系排水」に属する。 ロ.厨房の排水を公共の下水道に放流する場合は、 「水質汚濁防止法」の適応を受ける。 ハ.厨房の排水は「雑排水」に分類される。 5.ガス漏れ警報器の設置場所に関する記述のうち、誤っているものはどれか。 イ.都市ガスで空気に対する比重が 1 より小さいガスの場合はガス器具から水平距離が 4m以内で、かつ、天井面から 60cm 以内の場所に設置する。 ロ.都市ガスで空気に対する比重が 1 より大きいガスの場合はガス器具から水平距離が 4m以内で、かつ、床面から 30cm 以内の場所に設置する。 ハ.液化石油ガスはガス器具から水平距離が 4m 以内で、かつ、床面から 30cm 以内の場 所に設置する。 〔3〕社員数 750 名の社員食堂で座席が 200 席の場合、喫食者全員が 12 時 50 分までに喫食を済ま せるためには、下記の条件のもとでは、1 回目の喫食は何時から始めればよいか答えよ。 喫食者率は 60%とする。 座席効率(着席率)は 75%とする。 1 回の喫食時間は 25 分とする。 (1 回転ごとに全員入退とする。 ) ③ 3.関 連 法 規 〔1〕次の文章で正しいものには○、誤っているものには×を解答用紙に記入せよ。 1.旅館業法の規定によるホテル営業の施設の構造設備基準には客室の数は 10 室以上である こと。 2.電気用品安全法の電気用品の対象となる電熱器具には定格消費電力の制限はない。 3.エネルギー使用の合理化に関する法律では、 「エネルギー」とは燃料並びに熱及び電気を示 し、風力・太陽光などの自然エネルギーは含まない。 4. 学校給食従事者専用の便所、休憩室及び更衣室は隔壁により食品を取り扱う場所及び洗浄室 と必ず区分されており、便所は食品を取り扱う場所及び洗浄室から 2 メートル以上離れた 場所に設けられていること。 5. 液化石油ガスの充てん容器等を貯蔵する施設には、厚さ 9cm 以上の鉄筋コンクリート造り 又は同等以上の強度を有する障壁を設ければ火気などの発火物との離隔は必要ない。 〔2〕次の設問について解答用紙に記述せよ。 建築基準法施行令第 108 条 2 各号に掲げる要件を満たしている建築材料(不燃材料) 1. を、解答用紙に 3 つ記入せよ。 ( ① ) ( ② ) ( ③ ) 2. 消防法第 17 条にある学校、病院などの防火対象物に対し、政令で定める消防の用に供す る設備のうち、消火設備を解答用紙に 2 つ記入せよ。 ( ④ )消火設備 ( ⑤ )消火設備 ④
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