海外フランチャイズ情報 《2009 年 8 月号》

海外フランチャイズ情報 《2009 年 8 月号》
No.032
2009 年 8 月 20 日
《目次》
◆2009 年「中国外食チェーン戦略の傾向」について
◆フランチャイズ協会情報
◆フランチャイズ関連イベント開催予定
★2009 年中国外食チェーン戦略の傾向について
2009 年 7 月 20 日
CCFA(中国連鎖経営協会)
2009 年 6 月 27 日、
“経営を革新し価値を高める”というテーマのもと、CCFA が主催した第 8 回中
国外食産業におけるチェーン展開戦略セミナーには、中国外食産業のシニア・マネジメントが集ま
り、金融危機下における経営戦略を議論した。
CCFA はまた、上海コンサルタンシー・カンパニーと共同で、中国外食チェーン産業(訳注参考:
CCFA の会員はフランチャイズではないチェーンも含む)の戦略の傾向について、2009 年調査報告書
を発表した。報告書は 2 部に分かれる:第 1 部は、グローバルな金融危機が及ぼした影響と対処策
であり、第 2 部は、外食に関する消費者の選好および需要の傾向である。
調査は、7 地域をカバーし、外食企業社長からの 76 の質問表回答、消費者からの 2,520 のサンプ
ル、を収録している。
主な調査結果は以下の通り:
第1部
1. 外食産業は、他の業種と比較すれば、金融危機の影響は限定的。欧風・高級レストランの方が、
中華・低価格レストランよりダメージが大であった。南部地域の方が、中部・東部地域より苦
戦。
2. 経済の下降の影響で、消費者の 73%が、贅沢品や金融商品への出費を削った。消費者の 65%が、
娯楽、アパレル、旅行、3C への出費を抑えた。ただ、日用品とテレコミュニケーションの会
社は、金融危機のプレッシャーを受けなかった。外食産業の場合、タイプによって、影響は“や
や影響を受けた”から“影響を受けた”まで幅があった。
3. 現在の経済状況下、外食企業は、売上も純利益も減少を避けられなかった。80%の外食企業で、
成長は、以前は早かったが、今や鈍化したり止まったりしている。中には、マイナス成長のと
ころもあった。20%だけ、成長は、以前と変わらなかったと回答。
4. - 1 -外食チェーン企業は、拡大ペースを落した。中級クラスの消費者を繋ぎとめようと懸命で
-1-
ある。危機からの脱出について、個別企業で差がついたと分析した。
5. 回答者の 90%以上が、中国の金融危機は底を打ったと確信。経済は、本年後半から緩やかに回
復すると。64%のカフェ店舗オペレーターは、楽観的な経済見通し。
第2部
消費者に対する調査の結論として、消費者は、その価値観により 4 タイプに分類できると。即ち:
食を楽しむ人、自分でやる人、グルメ、忙しい人。
80%以上の消費者が、レストランの衛生面とウェイターの態度を気にする。従って、オペレーター
は、プロダクトの品質だけでなく、スタッフのトレーニングにも、気を配らなくてはならない。
有機食品、環境に優しいレストラン・デザインは、消費者にアピールする。70%以上の消費者が、
ますます、健康管理や環境保全に価値をおくようになっている。
スキン・ケアやシニア・ケアに配慮が行き届くレストランには、大きな潜在需要がある。60%の消
費者が、こうした特色のあるレストランに興味を示した。
消費者のタイプによって、ニーズは異なる。タイプごとに、ニーズを満たすプロダクトを提供し
なければならない:食を楽しむ人には、プロダクトは、魅力的かつユニークでなければならず;自
分でやる人には、有機・健康食品が必須;グルメには、料理は、丁度良い加減でなければならず;
忙しい人には、プロダクトおよびサービスは、早く、値段に見合っていなければならない。
70%の大都会ネチズンは、オンライン設備のあるレストランを選ぶ。残りの 30%は、外食の好みを
他と共有したいときには、こうしたオンライン設備に頼る。
0%の大都会ネチズンは、オンライン設備のあるレストランを選ぶ。残りの 30%は、外食の好みを他
と共有したいときには、こうしたオンライン設備に頼る。
★FANZ(ニュージランドフランチャイズ協会)情報
豪州フランチャイザーのオールフォーンズがフランチャイジーから集団訴訟(7 月 1 日)
オーストラリアの携帯電話小売フランチャイザーのオールフォーンズは、昨年、2004 年に締結し
たフランチャイジーとのフランチャイズ契約を変更しようと、
「 変更に応じないフランチャイジーは、
不利益に取り扱う」と迫った。本年に入って、フランチャイジーの一人がこれに抗して訴訟を起こ
し、連邦裁判所は、オールフォーンズに対して、フランチャイジー35 人が、集団訴訟を提起するこ
とを認めた。オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)が、フランチャイジー35 人を代表して、
訴訟当事者になるかどうかは、不明(訳注:オーストラリアでは、フランチャイズ行動規範は、業
界の自主規制ではなく、強行法規。監督官庁は ACCC)。
FANZ 理事会に初めて銀行員が入る(7 月 12 日)
ニュージーランド FC 協会(FANZ)は、年次総会で、理事会メンバー7 名のうち 3 名の改選を行い、
新たに、ウェストパック銀行(訳注:オーストラリア 4 大銀行のひとつ)のフランチャイズ・ビジ
ネスを支援する部門のマネージャー、Daniel Cloete 氏を選出した。銀行員が理事になるのは初めて
だが、同氏自身は、フランチャイズ・ビジネス・オーナーの経験もある。
-2-
★IFA(米国フランチャイズ協会)情報
ティムホートンズとコールドストーンクリーマリーがコ・ブランディング(7 月 10 日)
ティムホートンズ(訳注:カナダ最大のファストフード/ドーナツ・チェーン)とコールドストー
ンクリーマリーの最高責任者が、ビジネスウィークのインタビューに応じた。ティムホートンズの
来店客は午前中、コールドストーンは午後なので、相性が良いと。現在までに、米国とカナダで 50
店舗をコ・ブランディング。
IFA プレジデント兼 CEO が最優秀・米国非営利団体リーダーの仲間入り(7 月 17 日)
ワシントン DC で非営利団体関連出版を行っている CEO アップデートが、はじめて、最優秀・非営
利団体リーダーのリストを発表した。数百人に及ぶ非営利団体リーダーに、団体が活動する分野で
の立法措置獲得、リーダーシップ等の評価項目を示して互選を依頼。選ばれた 32 名(議員からの転
身も散見)の中に、IFA プレジデント兼 CEO のマシュー・シェイが入った。2005 年に就任以来、激
動する経済環境下、米国経済に占める中小企業の重要性を認識させ、政府に対して中小企業が融資
を受け易くなるよう働きかけた実績を評価。
最近の爆弾テロにもアジア旅行者の米国ブランド・ホテル志向は揺らがず(7 月 21 日)
7 月 17 日、ジャカルタの JW マリオットとリッツ・カールトンで爆弾テロがあり、9 人が死亡、50
人以上が負傷。にもかかわらず、こうした米国高級ブランド・ホテルのオーナー達は、アジア旅行
者のブランド志向は揺らがないと。尤も、セキュリティ強化のプレッシャーはかかる。
★CCFA(中国連鎖経営協会)情報
ピザ・カンパニーがローカル色で攻勢(7 月 10 日)
北京の外食マーケットの競争激化に対処するため、西欧スタイルの外食ブランドは、ローカル色
を取り入れる戦略。例えば KFC は、前漢時代まで遡るという揚げパン“油条”を朝食に出しており、
ピザ・レストランもこれを追う。タイ・バンコク発の国際フランチャイズであるピザ・カンパニー
社は、米飯メニューを提供、現在の北京市内 16 店舗を、今年末までに 20 店舗にする計画。
香港がレジ袋有料化(7 月 13 日)
7 月 14 日から、小売業者は、レジ袋一つにつき、顧客に 0.5 香港ドル(0.06 米ドル)をチャージ
しなければならない。この規制は、主要スーパー、コンビニ、化粧品店、デパート内スーパーに適
用。
セブン&アイがファミリーレストラン開店(7 月 13 日)
セブン&アイは、
“AllDays”のバナーの下、中国で、日本デニーズのような洋食を提供するファミ
リーレストラン・チェーンを展開すると発表。7 月 21 日、北京で 1 号店、2009 年末までに 2-3 店舗
を開設、3 年間で中国全土に 30 店舗の計画。
KFC のチキン中国内調達長期契約(7 月 16 日)
KFC、ピザハット等の親会社である Yum! Brands の中国部門は、中国国内のサプライヤーと、総額
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50 億元(732 百万ドル)に上る購買契約を締結した。この中には、今後 3 年間に、280,000 トンの
チキンを、中国内サプライヤーから調達する契約も含む。Yum!が、長期調達契約を締結するのは、
これが始めて。今までは、3-5 カ月の契約であった。
吉野家が中国で大幅な成長を目論む(7 月 27 日)
日本での需要停滞を埋め合わせるため、中国で大規模な店舗増強計画。この牛丼チェーンは、現
在、中国に 200 店を有するが、これを 2015 年までに、1000 店にする。沿岸地域から内陸部への進
出を狙う。最初は四川省から。
★各国フランチャイズ関連イベント開催予定(2009 年 9 月~)
※協会主催、民間主催含む
◆アジア・オセアニア◆
◆
►ベトナム国際フランチャイズショー
2009/09/10-12
ベトナム・ホーチミン
►フランチャイズ&ライセンスアジアショー
2009/10/15-17
シンガポール
ロ
シ
ア
◆
►フランチャイズ・エキシビション“バイ・ブランド”2009/09/22-24
◆
◆
北
米
ロシア・モスクワ
◆
►ザ・フランチャイズ・ショー
2009/10/03-04
カナダ・モントリオール
►ザ・フランチャイズ・ショー
2009/10/24-25
カナダ・トロント
2009/11/13-14
ドイツ・エッセン
欧
州
◆
►スタート・エキシビション・エッセン
※開催日等は変更される場合がございます。
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