雷の正体 いなずま ピ カ ッ と 稲 妻 が 光 っ て 、そ の 後 に ゴ ロ ゴ ロ ゴ ロ・・・と い う 大 き な 音 が 聞 こ え て く る 。 雷です。では、雷の正体はなんでしょうか。 せきらんうん はったつ 雷は、積乱雲という発達した雲で発生します。 せきらんうん ひじょう じょうしょうきりゅう つぶ 積乱雲の中には、非常に強い 上 昇 気 流 とたくさんの水や氷の粒が つぶ つぶ せいでんき せきらんうん じょうしょうきりゅう つぶ あります。氷の粒と氷の粒がぶつかると静電気が発生して、積乱雲の せいでんき 中には静電気がたまっていきます。 せいでんき 静電気が雲の中にたまるのは、強い 上 昇 気 流 によって軽い粒と重 つぶ つぶ せいでんき つぶ い粒が上下に分かれるためです。例えば、軽い粒がプラスの静電気を持って重い粒が せいでんき くも マ イ ナ ス の 静電気 を 持 つ と す る と 、 下 図 の よ う に 雲 の 上 下 に プ ラ ス と マ イ ナ ス の せいでんき くも せいでんき 静 電 気 が 分 か れ て た ま り ま す 。ま た 、雲 の 下 側 の マ イ ナ ス の 静 電 気 に 引 き よ せ ら れ て 、 せいでんき 地面にはプラスの静電気が集まってきます。 で ん き なが せいでんき たいりょう 空 気 の 中 は 電 気 が 流 れ に く い の で す が 、こ の よ う な 仕 組 み で 静 電 気 が 大 量 に た ま っ た はげ てくると、耐え切れなくなって激しい光とゴロゴロという音を出しながら電気が流れ ます。これが雷の正体というわけです。雷は雲と地面の間だけでなく、雲の中でも発 生します。 雷から身をまもる せきらんうん 雷は積乱雲 という発達した雲で発生します。雷の正体は、強い光や音ととも げんしょう ちょくげき な に電気が空気中を流れる 現 象 です。雷の 直 撃 をうけると 8 割の方が亡 くなる といわれています。 ① 雷が落ちやすいところ、安全なところ 雷は電気の流れやすいところを選んで流れようとします。 きんぞく あぶ 雷は金属 を身につけていると危 ないといううわさがあり ますが、それは本当でしょうか。 きんぞく じつは、人の体は空気よりも電気が流れやすいので、金属 を身につけているかどうかはほとんど関係がありません。 また、高い木や高い建物も空気より電気が流れやすいの あまやど ぜったい で雷が落ちやすい場所です。そのため、雷が鳴っているときは「木の下で雨宿 り」は絶対 と うつ にしてはいけません。木に雷が落ちると、そばにいる人に電気の流れが飛 び移 ることがあ き け ん るからです。木の下はとても危険 なのです。 き ぐ 雷 が 鳴 っ て い る と き は 、 建 物 の 中 に い る の が 一 番 安 全 で す 。 す べ て の 電 気 器具 、 てんじょう かべ はな ひかくてき 天 井 ・壁 から 1 メートル以上離 れればさらに安全です。また、車の中も比較的 安全とい まど さわ えます。ただし、ドアや窓 には触 らないようにしましょう。 に でんちゅう えんとつ てっとう たてもの 外にいて、逃 げこめるような建物などがない場合は、 電 柱 、煙突 、鉄塔 、高い建物 な は ん い はな どのてっぺんを 45 度以上の角度で見上げる範囲 で、4 メートル以上離 れた場所に移動し し せ い ます。そして、足をとじてしゃがみ、できるだけ姿勢 を低くして、持ち物も体より高く突 き出さないよう注意しましょう。地面を電気が流れることもあるので、手やひざ、おしり などは地面につけないようにします。 雷から身をまもる じょうほう ② 雷に関係する 情 報 きしょう じょうほう た い き 雷から身を守るために気象 情 報 を確認しましょう。TV などの天気予報で、「 大気 の じょうたい ふあんてい ともな 状 態 が不安定 」とか「雷を 伴 う」というキーワードが出てきたら、雷が発生する可能性 があります。 かみなり め ど きしょうだい かみなり ちゅういほう さらに、 雷 が発生する数時間前を目処 に気象台 では「 雷 注意報 」を発表して注意を じょうほう み き よびかけます。このような 情 報 を見聞 きしたら、天気の変化に気をつけましょう。 み の が ③ 雷が近づくサインを見逃 すな とつぜん もんだい 突然 ですが問題 です。「雷の光が見えてからゴロゴロという音が聞こえるまで 20 秒あ き け ん りました。雷は近くにあるから危険 でしょうか、それとも、遠くにあるから大丈夫と考え てよいでしょうか。」 しゅんかん 光は 1 秒間に地球を7周半するほど速いので、雷が発生した 瞬 間 に光は見えます。一 方、音のほうは雷が発生した後 20 秒たってから聞こえたということです。 びょうそく 音の速さは 秒 速 350 メートルほどなので、20 秒×350 メートル=7000 メートル(7 はな キロメートル)ほど離 れたところで雷が発生したことがわかります。 せきらんうん また、雷が発生する積乱雲 の大きさは 10 キロメートルほどなので、7キロメートルほ はな ど離 れていても安心はできません。多くの場合、雷の音が聞こえるのは 10 キロメートル あぶ 以内です。ですから、雷の音が聞こえたら自分のいる場所は危 ないと考えましょう。そし ひ な ん て、安全な建物へ避難 しましょう。 「雷の音や光が見える」のほかにも、「黒い雲が近づいている」、「雲がふえて、急に冷 たい風が吹いてくる」、「ひょうが降る」などは雷が近づくサインです。外にいる場合は、 ひ な ん すぐに安全な建物の中に避難 しましょう。
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