Heart Animal Hospital 犬の問題行動の予防 ∼発達行動学を念頭に 置きながら考える∼ Heart Animal Hospital 犬の発達 ・新生仔期(0∼2週齢) ・移行期(2∼3週齢) ・社会化期(3∼12週齢) ・少年期(性成熟期まで) ・青年期(社会的成熟期まで) ※上記、ビーグル・バセンジー等の中型犬のおおよそ の年齢であり、犬の体の大きさ・種類によって 期間は多少変わる Heart Animal Hospital 新生仔期・・・0∼2週齢 ・母犬に完全に頼っている状態 ・視覚、聴覚、嗅覚はまだ発達できていない (平衡感覚のみはあり、母犬の温かさを感じる 事ができる、化学的反応) ・軽度のストレスの効果 (少しストレスを与えるとストレスホルモン ステロイドレセプター が増える ) Heart Animal Hospital 移行期・・・2∼3週齢 ・感覚器の発達 ・動きが取れるようになってくる(バランスがとれるよ うになる、犬らしくなる) ・複雑な環境を与え始める=脳への刺激になる *19日齢・・・歩きだす *23日齢・・・母犬に促されないと排泄できない (寝床以外は全てトイレと覚えてしまう時期、トレーニ ングが重要) Heart Animal Hospital 社会化期・・・3∼12週齢 ・犬との社会化(4∼6週齢) ・兄弟犬との関わり、母犬との関わり ・母犬の排尿の手助けは5週齢半まで、以降巣箱から出てト イレに行く(巣箱を綺麗に保つ為、排泄は舐めないと出な い様に..進化したのでは?) ・仔犬は寝床以外はトイレと考えている、一度失敗すると後か らのトレーニングは難しくなる→寝床以外にトイレの敷材を敷く、 サークルの中は1か所だけベッドを置きその他はトイレシーツを敷 く(徐々にシーツの割合を減らしていく)、留守中自由に放た ない ※犬は足裏でトイレ(排泄する場所 トイレシーツ・草むら・コンクリート など )を感じ取っている Heart Animal Hospital 社会化期(3∼12週齢)・・・パピークラス ・生活している中で、その環境や他の動物や人との 社会化(6∼12週齢)・・・音(雷・車・生活音ど)を聞 き取り学習、人間界の様々なものを覚えていく →後々、聞き覚えのある音だと怖がるものを防げる ・色々なものに順応させる時期 ・子犬は色々な情報を無理なく吸収している時期 Heart Animal Hospital 社会化期 ・5週齢:母犬は子犬の世話ばかりしている状態 から教育する存在になってくる ・7∼10週齢:離乳(歯が生え始める頃、母犬が母 乳を吸われる事を痛がり攻撃する様になる) ・恐怖期?・・・8∼10週齢:急に子犬が何かに怖 がっている行動を見せる (物音にビックリする、マンホールを踏まなくなる→・ 注意をしなくてはいけないと感じ、脳に刻まれる・ 叱られるとダメージが大きく、その物や人がとて も怖いものだと引きずってしまう) Heart Animal Hospital 少年期(第3月齢∼性成熟まで) ・第二恐怖期 ・身体の急速な成長 ・歯の生え始め ・活動や興奮性が増す Heart Animal Hospital 少年期 ・母犬が子犬に対して攻撃行動を見せる事もあり、 その行動は、子犬の劣位行動によって抑制される ・兄弟同士の順位の決定(大きさのアンバランスさが出 てくる、遊びながら上下関係を結んで学んでいく) そして子犬達は無垢な子犬から『犬のティーンエージャー』 へと変貌を遂げる。。。 Heart Animal Hospital 子犬を迎えた時によくある質問 • トイレトレーニング • 噛み行動 • しつけについて Heart Animal Hospital トイレトレーニング • どのくらいトイレを我慢できるか? 《寝ている状態》 3ヵ月⇒4時間程 4ヵ月⇒5時間程 《遊んでいるとき》 代謝能力が高くなるため、15分程。 →トイレにすぐ連れて行き、足の裏でペットシーツを 覚えさせる。 ※食事の後・起きた直後もトイレに連れて行くと良い。 Heart Animal Hospital 噛み行動 • なぜ噛むのか? ・遊んでいる。 ・興味のあるものは全て口に入れようとする。 ・子犬にとって当たり前の行動。 ⇒怒ったり、叩くのは× 恐怖心で飼い主との信頼関係が崩れてしまう。 Heart Animal Hospital 噛み行動 • 子犬同士を遊ばせると噛み方を覚える。 痛く噛まれたときには鳴いて知らせるので、噛んだ 犬は次からは加減して噛むようになる。 ※飼い犬に強く噛まれたら… 『痛い!!』と言って、その後は無視して遊ぶのをやめる。 叱ったり叩いたりするのではなく、 無視 というバツ を与える。 Heart Animal Hospital 噛み行動 • 噛んではいけない物はなるべく置かない。 噛ませないためには… ・苦いスプレーをかける。 ⇒犬は柑橘系の匂いが苦手 ・アルミホイルを巻く。 ⇒歯ざわりが苦手 ・噛めるオモチャを与える。
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