婦人科細胞診依頼書 および報告書様式変更のお知らせ

No.1006[変更]
平成22年3月
婦人科細胞診依頼書
および報告書様式変更のお知らせ
謹啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、このたび弊社では、日本産婦人科医会より提唱されておりますベセスダシステム2001に準拠し、子宮膣・
頸部細胞診報告書に、従来の日母分類(クラス分類)と共に、本システム準拠子宮頸部細胞診報告様式を併記し、
ご報告させていただくことになりました。
この変更に伴い、婦人科細胞診依頼書および報告書の様式が変更になりますので、ご案内申し上げます。
先生方には誠にご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。
謹 白
記
【検査項目および変更内容】
検査案内 項 目
掲載頁
136
コード
−
検査項目名
細胞診 婦人科
変更箇所
報告様式
新
日母分類(クラス分類)
ならびに
ベセスダシステム 2001 準拠
子宮頸部細胞診報告様式
現 行
変更理由
日母分類(クラス分類)
ベセスダ
システム
2001
に準拠
を併記
* 外陰部、体部擦過塗沫標本、腫瘍穿刺標本、生検体につきましては、従来どおりクラス分類にてご報告いたし
ます。
* 詳細は、裏面をご参照ください。
【変更日】
平成 22年 4月 3日(土) 依頼分より
●「日母分類(クラス分類)
」とベセスダシステム表記の対応表
ベセスダシステム
標本の適否
判定
推定病変
運用
判定可能
判定不可
適 正
不適正
NILM
日母分類
陰性
非腫瘍性所見、
炎症
Ⅰ,Ⅱ
異常なし:定期検査
Ⅱ-Ⅲa
要精密検査:
①HPV検査による判定
が望ましい。
陰性:1 年後に細胞診、
HPV併用検査
陽性:コルポ、生検
②HPV検査非施行
6 ヶ月以内細胞診検査
■扁平上皮系
ASC−US
意義不明な
異型扁平上皮細胞
軽度扁平上皮内
病変疑い
ASC-H
HSIL を除外できない 高度扁平上皮内
異型扁平上皮細胞
病変疑い
LSIL
軽度扁平上皮内病変
細胞診判定
HSIL
SCC
高度扁平上皮内病変
扁平上皮癌
HPV感染
軽度異形成
中等度異形成
高度異形成
上皮内癌
Ⅲa,Ⅲb
Ⅲa
Ⅲa
Ⅲb
Ⅳ
扁平上皮癌
Ⅴ
腺異型または
腺癌疑い
Ⅲ
上皮内腺癌
上皮内腺癌
Ⅳ
腺癌
腺癌
Ⅴ
その他の悪性腫瘍
その他の悪性腫瘍
Ⅴ
要精密検査:
コルポ、生検
■腺細胞系およびその他の悪性腫瘍
AGC
AIS
Adenocarcinoma
other malig.
異型腺細胞
要精密検査:
コルポ、生検、
頸管および内膜細胞診
または組織診
要精密検査:病変検索
■ 標本の適正・不適正の評価について
ベセスダシステムでは、標本の適正評価に具体的な基準が定められています。
弊社もこれに準じ、標本の状態が適正か不適正かを報告書に表記し、不適正標本については、不適正理由を
記載いたします。
◇ 標本の適正・不適正の評価について
適正検体:保存状態がよく、鮮明に見える扁平上皮細胞が直接塗抹法では 8,000∼12,000 個、LBC の場合では
5,000 個以上とされています。
不適正検体:扁平上皮細胞の 75%以上が不明瞭である場合、炎症細胞、出血により覆われていた場合、過度な乾燥に
よるアーチファクトが見られた場合などが当てはまります。
■ 参考文献
日本産婦人科医会:ベセスダシステム 2001 準拠子宮頸部細胞診報告様式の理解のために:2008.12
■ 依頼書記入上の注意事項
ベセスダシステムでは、標本の作製方法(直接塗抹法、液状検体法)
、および細胞採取器具(サイトピック、
ヘラ、ブラシなど)を明示することが求められています。そのため新依頼書には、標本作製方法・細胞採取器
具の記入欄を設けました。子宮膣・頸部細胞診をご依頼の際は、必ず記入をお願い致します。
■ 依頼書(見本)
標本作製法・細胞採取器具は
こちらにご記入下さい。
* 外陰部・体部からの採取については、標本作製方法・細胞採取器具を記入する必要はありません。
* 自己採取法については、標本作製方法は「直接塗抹法」
、細胞採取器具は「その他」にご記入下さい。
■ 報告書(見本)
日母分類
(クラス分類)
ベセスダシステム準拠