第4学年 道徳学習指導案 平成 1.主題名 産んでくれてありがとう 4-(3)家族愛 2.資料名 「母へ捧げる私の誕生日」 (新聞記事より) 年 月 日( ) 第 校時 指導者 校長 教諭 3.主題について (1)内容項目について 中学年の内容項目4-(3)は「父母、祖父母を敬愛し、家族みんなで協力し合って楽しい家庭を つくる」である。この授業では「父母、祖父母を敬愛する児童を育てる」ことをねらいとする。今回 の大災害では家族の形さえ保てない状況があるためねらいは絞る。関連項目としては、3-(1)「生 命の尊さを感じ取り、生命あるものを大切にする」を扱う。 (2)資料の扱い方 本資料は、3月11日の東日本大震災から8ヶ月後に、岩手県大船渡市の49歳の女性が亡くなっ た母親への思いを綴った新聞記事である。 柱1では、不満ばかり言ってしまう由紀さんの気持ちを考える。これは家族への甘えからで日常、 どこの家庭でもあることに共感させる。あまり時間はとらないで扱う。 柱2では、「生きろ」と叫んで娘を助けてくれたことを聞いた由紀さんの気持ちを考える。自らを 犠牲にして孫の命を守ってくれた母の愛に気づかせる。「生きろ」は命をリレーできたことへの満足 と捉えさせる。 柱3では、亡き母に電話したときの由紀さんの気持ちを考える。誕生日は自分のためではなく、母 に感謝する日であることに共感できるとよい。 最後に、いてあたり前の家族をこの機会に見つめ直す活動で、家族への愛と感謝の心を育てる。 4.本時の指導(1/1) (1)ねらい 生を受けた素晴らしさを感じ、家族を思い感謝する心情を育てる。 (2)展 開 学習の流れ 児童の活動 気 3. 11の地震に ・津波が数分で街を変えた連続写真をもと 付 よる被害を話す。 に、被害の甚大さを知る。 く ・石巻市の写真集を見る。 資料わたし ・新聞記事を読む。 と ・感想を発表する。 ら え る 1.母に不満を言ってしまう由紀さんの気持ちを考える 深 め る 教師の支援と評価(◇) 時 ・報道では30秒が生死を分けた事例など紹 5 介されていることにも触れ、 すぐ逃げる大切 さを押さえておく。 ・難しい言葉は事前に簡単に直した記事を読 10 み、内容を理解させる。 ・由紀さんについて補足資料をもとに知らせ る。 ・柱立ては教師中心に行うので、感想程度に とどめる。 15 ・ついわがままを言ってしまう。 ・家族間だとつい、わがままを言ってしま ・お母さんは叱らないからいいと思ってし うこともあることに共感させる程度とす まう。 る。 ・いつもわがままをみんな言っているので 癖になっている。 2.母の最後の言葉を聞いた由紀さんの気持ちを考える ・お母さんありがとう ・本来、家族皆が助かることがベストであ ・お母さんに逃げて欲しかった。 るが、母は津波を見て究極の選択をしたの ・母はどうしても孫を助けたかった。 であろうことを前提とする。 ・母は、生きることを大事にしたから、急が ・「生きろ」の言葉から命を大事に、家族 せた。 を大事にする気持ちに迫る。 ・母は孫の命が助かればもういいと思った。 ・母の最後の言葉にも納得できない家族の ・家族の命を大事にしてくれた。 思いに気づく児童がいたら扱う。 ◇家族を思う心情に共感できたか。 3.亡き母に電話したときの由紀さんの気持ちを考える ・今までわがまま言ってごめんなさい。 ・誕生日をきっかけに母への感謝を認識す ・誕生日をいつも祝ってくれてありがとう。 る主人公に共感させる。 ・娘を助けてくれてありがとう。 ・感謝の言葉がもう伝わらない現状にもふ ・私を産んでくれてありがとう。 れる。 ・おかあさんの子で良かった。 ◇母の愛に気づき感謝する主人公に共感 できたか。 見 自分の家族への ・誕生日の意味を考え、感想を書く。 つ 思いを見つめる。 め る 命のつながり、 家 ・代表が感想を読む。 育 族愛について書 む かれた感想文を 読む。 ・誕生日は家族の愛を確かめる日であるこ 10 とに気づかせる。 ・命の重さにもふれてよい。 ・学級児童の感想から紹介し、学習のまと めとする。 5 ・感想が弱い場合は、教師の説話でもよい。 5.板書計画 誕生日には、お母 さんにお礼を言 う。 命をつなげていき たい。 6.資料 (1)新聞記事 産 ん で く れ て あ り が と う 。 今 ま で わ が ま ま で ご め ん な さ い 。 三 母 に 電 話 し た と き の 由 紀 さ ん の 気 持 ち う 家 。 族 を 守 っ て く れ て あ り が と 二 母 の 最 後犬 ま つ のな う い 言ら 。 あ ま 葉あ え をず て 聞か わ いれ が たる ま 由 ま 紀 を さ 言 ん っ の て 気 し 持 ち 一 母 に 不 満 を 言 っ て し ま う 由 紀 さ ん の 気 持 ち ・ 母 だ け 津 波 に あ う 。 ・ 由 紀 さ ん は 保 育 士 で 別 々 に 避 難 「 母 へ さ さ げ る 私 の 母 誕 生 由 日 紀 」 ・ 家 族 四 人 ( 父 名 津 紀 ) (2)読み物資料 れ て 、 本 当 に あ り が と う 。 」 (岩 手 県 大 船 渡 市 志 田 由 紀 さ ん 4 9 歳 ) に か け ま し た 。 そ し て 、 大 き な 声 で 言 い ま し た 。 「お か あ さ ん 、 う ん で く 母 に た ん じ ょ う 日 の ほ う こ く を す る た め 、 け い た い 電 話 に あ る 母 の 番 号 き ろ 」と く り か え し さ け ん で 流 さ れ て い った と 、 後 か ら 聞 か さ れ ま し た 。 に し な が ら 、 私 の 目 が 見 え な い む す め を 軽 ト ラ に お し こ ん で 「生 き ろ 」「 生 母 は 、 三 月 十 一 日 の し ん さ い で い って し ま い ま し た 。 せ ま り 来 る 波 を 背 ん じ ょ う 日 な の だ と わ か り ま し た 。 と わ か り ま し た 。 う ん で く れ た 母 に 「あ り が と う 」と か ん し ゃ す る 日 が た で も 、 今 年 に な って 初 め て 、 た ん じ ょ う 日 は 自 分 の た め に あ る ん じ ゃ な い ん じ ょ う 日 って 、 や だ ね 。 」な ん て 言 って し ま った こ と も あ り ま し た 。 本 ず き な 私 の た め に 図 書 け ん を 用 意 し て く れ た 時 も 「こ ん な 年 で 、 た い つ も 「え ー っ」 と 言 って ば か り で し た 。 い 母 が 一 生 け ん め い 、 歩 い て さ が し て き て く れ た の に 、 わ が ま ま な 私 は 、 す き な の に ・・・ 」と 言 って し ま い ま し た 。 目 が 弱 く 、 か ら だ が じ ょ う ぶ で な ー キ を 用 意 し て ま って く れ て い た 母 に 私 は 、 「え ー っ、 バ ニ ラ ケ ー キ の ほ う が 先 月 二 十 九 日 は 、 私 の た ん じ ょ う 日 で し た 。 き ょ 年 は 、 チ ョ コ レ ー ト ケ 母 へ さ さ げ る 私 の た ん じ ょ う 日
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